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更新日:令和6(2024)年8月26日
ページ番号:336048
トリアージとは何のことですか。
トリアージという言葉は、一般の方だけでなく医療従事者にさえなじみのない言葉だと思います。1995年の阪神・淡路大震災の時にはマスコミもずいぶん取り上げましたが、“喉元過ぎれば”の例にもれず普段は耳にすることもないかもしれません。大震災のような大規模災害の時には、多くの負傷者や病人がでますが、それに十分対応できるだけの薬も設備も人手もありません。
このようなときに「出来るだけ多くの人を助けるにはどうすればいいでしょう?」もちろん、一刻も早く、十分な薬や設備や人を現場に送り出すことが一番です。しかし、阪神・淡路大震災の時でも救援が十分に行き渡るまでには何日も、いえ現実には何週間以上もかかったことは覚えているでしょう。本当に必要なのは発生直後の時期なのにです。
こういう薬も設備も人も限られた医療現場で、一人でも多くの人を助けるためには、被災者を効率よく適切な医療を受けられるように振り分けてあげることが必要になります。
つまり、比較的軽いけがの人にはしばらく我慢してもらい、絶対に助けられない重症者やすでに心肺停止してしまった患者さんに長時間関わることはあきらめ、けがの種類や程度を素早く見極めて出来るだけ効率よく適切な医療機関に送り込むことが必要なのです。このような“現場での振り分け”を“トリアージ”といいます。
患者さん一人一人に振り分けられた結果が一目でわかるように、“トリアージタッグ”という色で識別できる標識を付けるようになっています。色は、赤色(生命が危機的でいますぐ治療が必要)、黄色(処置までに数時間の余裕がある)、緑色(生命の危険がなく外来で十分)、黒色(すでに心肺停止状態だったり救命の見込みがない)の4色です。このトリアージタッグは医師会、各消防本部、日赤、自衛隊、空港事務所などが備えています。
災害時だけでなく、救急受診した患者さんがたくさんいるときに、診療の優先順位をつけ、緊急度の高い患者さんから診療を行うことを指す場合もあります。またトリアージは一回きりだけでなく、状況にあわせて複数回行われることもあります。
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