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更新日:令和5(2023)年9月19日
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石綿が原因で発症する病気にはどのようなものがありますか?
石綿の繊維は、その粉塵を吸入することにより、肺線維症(じん肺)、悪性中皮腫の原因になるといわれ、肺がんを起こす可能性があることが知られています。(WHO=世界保健機構の報告による。)石綿による健康被害は、石綿を扱ってから長い年月を経て出てきます。例えば、中皮腫は平均35年前後という長い潜伏期間の後発病することが多いとされています。仕事を通して石綿を扱っている方、あるいは扱っていた方は、その作業方法にもよりますが、石綿を扱う機会が多いことになりますので、定期的に健康診断を受けることをお勧めします。現に仕事で扱っている方(労働者)の健康診断は、事業主にその実施義務があります。(労働安全衛生法)
石綿(アスベスト)肺
肺が線維化してしまう肺線維症(じん肺)という病気の一つです。肺の線維化を起こすものとしては石綿のほか、粉じん、薬品等多くの原因があげられますが、石綿のばく露によっておきた肺線維症を特に石綿肺とよんで区別しています。職業上、石綿粉塵を10年以上吸入した労働者に起こるといわれており、潜伏期間は15~20年といわれています。石綿ばく露をやめた後でも進行することもあります。
肺がん
石綿が肺がんを起こすメカニズムはまだ十分に解明されていませんが、肺細胞に取り込まれた石綿繊維の主に物理的刺激により肺がんが発生するとされています。また、喫煙と深い関係にあることも知られています。石綿ばく露から肺がん発症までに15~40年の潜伏期間があり、ばく露量が多いほど肺がんの発生が多いことが知られています。治療法には外科治療、抗がん性治療、放射線治療などがあります。
悪性中皮腫(あくせいちゅうひしゅ)
肺を取り囲む胸膜、肝臓や胃などの臓器を囲む腹膜、心臓及び大血管の起始部を覆う心膜等にできる悪性の腫瘍です。(進行が早く、予後が悪い疾患です。)若い時期に石綿を吸い込んだ人のほうが悪性中皮腫になりやすいことが知られています。潜伏期間は20~50年といわれています。治療法は外科治療、抗がん剤治療、放射線治療などがあります。
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