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更新日:令和6(2024)年8月21日
ページ番号:336050
O157は何故怖いのですか。
平成8年5月岡山県で「病原性大腸菌O157」による集団食中毒が発生して以来、一時新聞もテレビもO157一色でした。
O157は大腸菌の中でもベロ毒素という強い毒素(フグ毒の30から50倍の毒性)をだす菌です。一般の食中毒は百万個程度の大量の細菌が侵入しないと症状が出ませんが、O157は百から千個という少ない数で発症します。平成8年夏、大阪・堺市の集団食中毒では数千人に上る患者さんが発生し、死者も出ていることはよくご存じのことと思います。
O157は腸管の中で毒素を出し、腸管の細胞壁を壊し、そこから栄養をとり増殖するため、出血性の下痢になることがあります。
4から8日の潜伏期の後症状を引き起こします。軽い症状の場合、下痢・嘔吐・発熱などの症状が10日ほどで治りますが、乳幼児など抵抗力の弱い人の場合には腎臓や脳の血管が障害されて溶血性尿毒症症候群(hemolytic uremic syndrome,HUS)や脳症を来し死亡することがあります。
HUSは、急性腎不全、止血に関係する血液中の血小板の減少、赤血球が破壊されるために生じる貧血を特徴とし、死に至ることもあります。腎臓の機能が低下すれば、血液透析や腹膜透析を行わなければならなくなり、脳症になると痙攣に対する治療や頭蓋内圧降下療法などの、集中治療が必要です。
O157は一般の食中毒菌と同様に、熱に弱く(75℃で1分間以上の加熱で死滅)、どの消毒剤(アルコール、塩素、逆性せっけん)でも容易に死滅します。したがって、通常の食中毒対策で十分に予防が可能です。
III類感染症であり、保健所に届け出る必要があります。
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