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ホーム > 教育・文化・スポーツ > 歴史・文化 > 文化・文化財 > 文化遺産 > 彫刻・絵画・工芸品など > 彫刻 > (南房総市)銅造如来立像
像高40.3センチ
右手を屈臂して前方に差し出し、左手は下方に伸ばす形の一尺三寸の如来形立像である。着衣は天衣を偏袒右肩にまとい、偏衫を着ける形式を採用しているが、背面ではつじつまが合っていない。
銅造の一鋳製で、鍍金は認められない。現状、別鋳の台座(後補)に固定されているため像内を窺えず、詳細な鋳造技法を確認することができない。右耳の上には鋳造の際の鋳損じとみられる銅塊が結着している。両手首より先、両足先は別鋳し丸ほぞで差し込む方法をとるが、現在は失われている。また背面には光背受けを鋳出するが、光背は現存しない。
本像は、肉髻の低い頭部に螺髪を細かく刻み、目は切れ長で唇は小さく前に突き出している。頬のふくらみは少ないが、面奥が深く、頭部全体がまるく造形されている。体部には両肩から腹部にかけて大ぶりで複雑な衣文が表わされる。逆に脚部の衣文は等間隔に浅く刻まれ、背面においても省略化されたものになっている。全体的にやや頭部が大きく、こじんまりとした穏やかな姿からみて、制作は室町時代に入ってからになると考えられる。抑揚の少ない体つきに厚い衣をまとう姿も時代性の現れであろう。とはいえ、丸々とした頭部や低い肉髻、端整な顔立ちにはまだ鎌倉時代の雰囲気が感じられ、慶派の作風を継承した当地の銅造の如来像という点で珍重される。
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