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更新日:令和6(2024)年2月19日

ページ番号:6058

(南房総市)木造虚空蔵菩薩立像

内容

  • 市指定・有形文化財(平成16年4月1日指定)
  • 住所:南房総市白浜町白浜570(所有:阿弥陀堂(旧虚空蔵堂))

木造虚空蔵菩薩立像の写真
像高36.7センチ

当堂本尊として本堂内陣宮殿内に安置される。

天冠台(下から紐一条・列弁文)をつけ、六角形の宝冠をかぶる。頭髪は毛筋彫りとする。白毫相をあらわす。条帛、天衣、裙、腰布を各着ける。左手は前方へ屈臂して掌の上に蓮台付宝珠を捧げ、右手はやや肘を横に張って右腰前で持物(現状亡失、剣か)を握る。顔をほぼ正面に向け両足をそろえて立つ。

榧材による一木造で、彫眼とし、肉身部は金泥、着衣部は彩色仕上げとする。頭・体幹部を通して竪一材より彫出する。内刳りは施さない。木心は後方にす外す。両手は現状肩、肘、手首で矧ぐ。両足先、足ほぞを別材製とする。

現在、左手の肘より先、両足先、足ほぞ、像表面、台座、光背を後補とし、自毫、右手の持物、光背の柄を亡失、さらに両耳輪を欠失する。

本像は像高で36.7センチメートルを計り、おおよそ一尺の立像といえる。左手に宝珠を捧げ、右手に剣を持っ形は『胎蔵旧図様』に描かれる図像に基づいているが、これはその図像や同形の彫像作例とは異なり、立像の姿であらわされている。本像の肉身部が要を得た柔らかな肉取りで、奥行きを豊かに取る点や幾分重たげな下半身の肉付け、数を控えた衣文などの特徴は室町期の作風を伝えるが、やや簡略なつくりも見られ、制作年代は桃山時代と見られる。

なお、当堂には寛政9年(1797)、文政4年(1821)、大正6年(1917)の棟札が残り、本像の後補部はあるいはこのいずれかの折りに行われたものとも思われ、本像に対する信仰の篤かったことを物語っている。

出典・問い合わせ先

  • 出典:「白浜町の指定文化財」
  • 問い合わせ先:南房総市外部サイトへのリンク(旧白浜町が合併)

お問い合わせ

所属課室:環境生活部文化振興課文化振興班

電話番号:043-223-2406

ファックス番号:043-224-2851

※内容については、お手数ですが「問い合わせ先」の各市町村へお問い合わせください。

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