千葉県新型コロナウイルス感染症対策連絡会議専門部会(第26回)の開催結果について
発表日:令和3年8月30日
健康福祉部健康福祉政策課
千葉県では、今後の新型コロナウイルス感染症対策について検討するため、医療機関の関係者や、感染症の専門家などから御意見を伺っています。8月24日に開催した会議では、今後の医療提供体制の整備を進める上での御意見を伺いました。
開催日時・場所
令和3年8月24日(火曜日) 午後6時から午後8時まで
千葉県庁 本庁舎5階大会議室
主な内容
(新規感染者の発生動向等について)
【現状・課題】
- 新規感染者の発生は、1都3県で増加が続いており、40代の重症者が増えてきている。年代別の新規感染者数は、県全体では20代が最も多いが、20代より20歳未満が多い地域もある。検査陽性割合は、20%を超えており、高い値で推移している。乳幼児施設・教育機関でのクラスター発生が増加している。変異株スクリーニング検査では、90%以上、L452R変異株が検出されており、ほぼデルタ株に置き換わっている。
(ワクチンの接種状況について)
【現状・課題】
- 高齢者(65歳以上)へのワクチン接種は、1回目89%を超えており、接種を希望する方への接種はほぼ完了している。8月6日から職域接種の審査が再開され、承認件数が増えている。職域接種により約31万人の接種を予定している。
(自宅療養者の体調急変時における医療体制の確保について)
【現状・課題】
- 往診医・訪問診療医や訪問看護師を確保するため、医療機関及び訪問看護ステーションへさらなる協力を依頼するとともに、対応可能内容に関する調査を行った。調査結果を保健所と共有し、自宅療養者への支援に活用している。
- 呼吸不全の患者に対する医療を確保するため、酸素濃縮装置の確保を進めるとともに、その運用方法を検討している。
【出席者からの意見等】
- 自宅で酸素投与を受ける患者が悪化した際に、酸素ステーションなどの受け入れ先が整備されると往診可能となる医療機関が増えていくと考えられる。
- 看護協会において、訪問看護師等の感染防止対策を徹底するため、訪問看護ステーション向けに感染防止に関する研修の開催を予定している。
(夏季休業終了後の県立学校の教育活動について)
【現状・課題】
- 夏季休業終了後から9月12日まで、登校形態は、分散登校・時差通学・短縮日課を実施する。部活動は、原則不可とする。学校行事は、実施せず可能な限り延期することとする。
【出席者からの意見等】
- 学校における感染拡大防止対策について、エビデンスに基づき具体的にわかりやすく現場に伝える必要があると考えられる。
- 学校で感染者が発生した際に感染拡大を防ぐため、あらかじめ対応方法を決めておき、体制を整えておくことが必要であると考えられる。
- 子供の感染は大人を介して感染するケースが多いので、教職員等へのワクチン接種を推進する必要があると考えられる。
(フェーズ4の危機管理対応について)
【現状・課題】
- 夜間入院輪番体制では患者対応に追いつかなくなってきているため、夜間外来体制の構築を進めている。救急搬送で入院が必要な患者を入院調整がつくまで対応するなどのための酸素ステーションの整備を検討している。
- 入院中の患者が療養解除の基準を満たす前であっても、回復し医師が身体上、入院医療の必要がないと判断した患者には、自宅療養への移行を検討することを各医療機関に依頼した。
- 入院時に使用することが原則とされている抗体カクテル療法について、医療機関内で一定の時間、健康観察をした後、ホテル内や自宅で健康観察が継続されるなど一定の条件を満たす場合には、必ずしも患者を入院させずに抗体カクテル療法を実施できることを国に確認した。
- 新型コロナウイルス感染症妊産婦への対応を強化するため、周産期母子医療センター等へ受入体制の強化等を依頼するとともに、受入医療機関等と課題整理を行っていく。
【出席者からの意見等】
- 酸素ステーションを整備する場合、医療資源を集約化し、効率的に運用する必要があると考えられる。
- 抗体カクテル療法に使用する治療薬の流通量を踏まえ、効果的に使用するための基準を検討しておく必要があるのではないか。
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