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更新日:令和3(2021)年8月11日
ページ番号:455329
日時 | 令和3年8月5日(木曜日)10時30分~11時08分 |
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場所 | 本庁舎5階大会議室 |
動画 | 令和3年8月5日知事定例記者会見(動画) |
(知事)
はじめに、新型コロナウイルス感染症対策についてお話をいたします。
本県においては8月2日から緊急事態宣言が発令されておりますが、新規感染者数は、昨日は840人で過去最多となりました。直近7日間平均で約757人。この1週間平均を前の週と比較すると、約2倍の増加となっております。
直近7日間合計の10万人当たりの新規感染者数は約85人。まさに「感染爆発」であり、最大限の危機感を持って現在対応に当たっております。
また、デルタ株等については、直近7日間の速報値では8割近くとなっており、ほぼ置き換わったと言ってよい状況です。
東京都をはじめ全国的に早いスピードで感染拡大が続いており、感染力の強いデルタ株の影響が大きいと考えております。
医療提供体制についてですが、重症患者や中等症の患者など入院患者が急増し、病床がひっ迫したことから、県の病床確保計画の最高レベルである「フェーズ4」への移行をしたところです。
当面は、救急医療への影響は極力避ける運用としておりますが、県民・事業者の皆様には、命に関わる疾病や事故であったとしても、最善の医療を提供できなくなる可能性のある、極めて厳しい状況となったことを御理解いただきたいと思います。
来週はお盆であります。帰省の時期ではありますが、日ごろ会わない方との接触は、感染リスクを高めます。
全国的に感染が急拡大しており、全国知事会でも共同メッセージとして「都県をまたいだ移動を極力控えてください」と発信しております。
もしも帰省中に発症したら、その地域の医療体制にも負担をかけることになります。帰省は原則延期するなど、「同居の家族以外との接触をできるだけ控える」ということを基本に、感染防止行動を徹底いただきたいと思います。
新型コロナウイルスに感染しても、せいぜい10日間ぐらい我慢すればもとに戻るのだから大丈夫、そういうふうに考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかしながら、20代であっても、重症となりICU(集中治療室)で治療を受けている方もおります。新規感染者数がかつてない規模で継続して発生していることに伴い、このところ、ECMO(体外式膜型人工肺)や人工呼吸器を必要とする重症の方が顕著に増えてきており、重症者用の病床もひっ迫しつつあります。
ワクチン接種が進み、本県でも高齢者を中心に県民全体の約3分の1が1回目の接種を終えております。
ワクチンの供給が市町村の希望に比べて少ない状況ではありますが、国では9月までに接種対象人口の8割が2回接種できる量を配分するとしております。
なかなか接種ができない、予約ができないなどで、いつまで、いつぐらいかかるのかと不安に、心配されている方も少なくないかもしれませんけれども、こちらのグラフも御覧いただいたとおり、着実に接種は進んでおりますので、どうぞ落ち着いてお待ちいただきたい。我々もできる限り早い接種ができるように全力を尽くしてまいりたいと考えております。
重症化リスクの高い方がワクチンの接種を終えたころには、出口が見えてくると考えております。
どうかいましばらくの間、感染急拡大に何としても歯止めをかけ、命と生活を守るために感染防止行動の継続をお願いいたします。
続いて、中小企業者の皆様にお知らせであります。
長引く感染症の影響により、売上が大きく減少した中小企業者等を幅広く支援する「千葉県中小企業等事業継続支援金」の申請受付を、本日5日より開始いたします。
専用のポータルサイトを開設いたしましたので、このサイトからオンラインで申請をいただけます。
また、9月上旬から県内5か所で、申請方法などの説明会・相談会を開催いたしますので、ぜひ御活用いただきたいと思います。今後も中小事業者の皆様方の事業継続に向けて、支援に取り組んでまいります。
(知事)
次に、昨年度、本県で発生した高病原性鳥インフルエンザの防疫対応に御協力いただいた方々への感謝状の贈呈についてお話をいたします。
昨年12月から本年2月にかけて、本県では、計11か所の養鶏場などで、高病原性鳥インフルエンザが発生し、感染の拡大を防止するため、採卵用のニワトリ約458万羽を殺処分するに至りました。
その際、1か所で100万羽を超す殺処分が3事例発生したことや、わずか半月の間に7事例が集中して発生するなど、過去に例を見ない規模で、かつ、短期間での防疫対応を余儀なくされました。
このような中、養鶏場の中にてニワトリの殺処分などに当たっていただいた陸上自衛隊の皆様方をはじめ、休日返上で埋却処分を進めていただいた千葉県建設業協会等の皆様、多くの防疫作業員を派遣いただいた千葉県農業協同組合中央会の皆様など、計180の団体・個人の御協力により、措置を終えることができました。
御協力をいただいた全ての皆様に、心より感謝を申し上げます。
本来であれば、贈呈式を設け、私から感謝状をお贈りしたいところでありますが、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、一堂に会しての式の実施は控え、職員の訪問または郵送により感謝状をお贈りいたします。
なお、今後の鳥インフルエンザへの対応について、県では、農場の巡回指導を強化し、衛生管理を徹底することにより、発生の予防に努めてまいります。
(知事)
次に、パラリンピック聖火リレーの実施方法について、お話をいたします。
パラリンピック聖火リレーは、千葉県をはじめ、競技が開催される4都県でのみ、今月17日から24日まで8日間実施され、本県では、18日に千葉市内5区間において実施する予定でした。
しかしながら、今月2日に緊急事態宣言が発令されたことから、聖火ランナーの走行を取り止め、千葉ポートタワー前広場において無観客で点火セレモニーを実施することといたしました。安全・安心な点火セレモニーの実施に向けて、今後、組織委員会と詳細について協議してまいります。
パラリンピックの聖火リレーでは、障害の有無や性別、国籍などを問わず、初めて出会う3人のランナーが1つのチームとなって走ることとなっておりました。この姿は、まさに共生社会を具現化するものであり、私としてもぜひ実施したいと思っておりましたが、この状況下においては残念ながら叶いませんでした。
この機会を心待ちにしていたランナーの皆様、実施に向けて御協力をいただいた関係者の皆様、ランナーの走る姿を一目見たいと楽しみにしていた県民の皆様にとって、大変残念なことと思いますが、御理解をいただきたいと思います。
(知事)
最後に、先週に続いて、東京2020オリンピックでの千葉県ゆかりの選手の活躍などについて、お話をいたします。
メダルラッシュに沸く今大会ですが、本県ゆかりの選手も目覚ましい活躍をされております。
まず体操では、本県出身の橋本選手が、日本では1984年のロサンゼルス大会以来となる種目別の鉄棒での金メダルに輝き、個人総合との2冠を達成されました。
また、萱選手が、種目別のあん馬で銅メダルを獲得されております。
柔道では、東海大学付属浦安高校を卒業したウルフ選手が、100キロ級で金メダル、混合団体で銀メダルと、見事、2つのメダルを獲得されたほか、ボクシングでは、本県出身の並木選手がフライ級で銅メダルを獲得されました。
さらに、幕張メッセで開催されたフェンシングでは、男子エペ団体の日本チームが、日本フェンシング史上初の金メダル獲得の快挙を成し遂げました。
改めて、選手の皆様の活躍を称えたいと思います。
大会も終盤でありますけれども、陸上、バスケットボール、空手など、まだまだ本県ゆかりの選手の出場が予定されております。明日も開会式で旗手を務められたレスリングの須﨑選手が登場されます。
県ではこうした選手の情報などを、県の公式ツイッターで日々発信しておりますので、普段生活を共にされている方々と自宅での観戦を楽しんでいただき、本県ゆかりの選手にエールを送っていただければと思います。
私からは以上です。それでは、質問をお受けいたします。
(記者)
どうぞよろしくお願いします。まず、パラリンピックの聖火リレーの取りやめについてなのですけれども、緊急事態宣言下の外出リスク等が影響していると思うのですが、取りやめと無観客開催とした詳しい理由と、パラアスリートを含めた関係者の方々に改めてメッセージをよろしくお願いいたします。
(知事)
はい。感染状況を注視しながら、この聖火リレーの実施方法について組織委員会と協議をしてきたわけですけれども、緊急事態宣言が8月2日に発令をされたことから、聖火リレーを中止することはやむを得ないというふうに判断をいたしまして、組織委員会にもその見解を伝えて、共有を図ったところであります。
パラリンピックに多くの方々の注目をいただいて、かつ、目指す共生社会について理解を広めるために、聖火リレーをぜひ実施したかったわけでありますし、関係の方々も楽しみにされていたと思います。大変残念ではありますけれども、パラリンピック本体がしっかりと無事に成功裏に開催をされるように、関係者と全力で取り組んでいきたいと考えています。
(記者)
ありがとうございます。もう1点、コロナの病床の関係ですけれども、政府のほうから感染者の急増地域においては、重症者や重症化リスクの高い方以外は自宅療養を原則とするというような政府方針が出されました。県のほうは、病床確保計画を最高フェーズに引き上げていますけれども、こうした政府方針への受け止めと、県の療養や入院に対する考え方を改めて教えてください。
(知事)
私たちは、もともとそれぞれの感染ごとにスコアを設定して、酸素の状況ですとか、もしくは基礎疾患をその方がどのようにお持ちか、そういうものをスコア化して、必要性の高い方を優先して入院をしていただく、こうした運用を進めてきております。そういう中で、当然病床がひっ迫をしてくれば、より優先順位の高い方々が入院をするという形になってくるわけでありますけれども、我々とすれば、入院が必要な方というふうに判断した場合、特に重症者や重症化リスクが高い患者というのは確実に入院をさせる対応をとっておりますし、その考え方の中で病床確保計画を進めてきております。
今後は、さらにこの宿泊療養施設のさらなる確保に向けて今検討を進めておりますし、自宅療養者であったとしても、これまでも申し上げてきたとおり、医療へのアクセス、それからモニタリングをしっかり行って、できる限り現在の状況下の中で最善の医療を提供できるように努めていきたいと考えています。
(記者)
分かりました。ありがとうございます。
(記者)
まず、パラリンピックについてですが、先ほどパラリンピックの本体のことについても、しっかりと成功裏に開催されるようにとおっしゃいましたけれども、本体の競技自体の観客の在り方についての知事としてのお考えはどのようなものでしょうか。
(知事)
このパラリンピックの観客の取扱いについては、オリンピック閉会後に組織委員会、それから関係の開催都県で協議をすることになっておりますので、現在の感染状況をしっかりと踏まえた上で、どのような形がベストかということをしっかり協議をしていきたいと考えています。そういう意味で、今、非常に厳しい感染状況でありますので、多くの方が都県をまたいで観戦をされるというのは、これは大変厳しいのではないかなと認識をしています。
(記者)
ちなみに、今おっしゃられたようなお考えというのは、組織委のほうには既に伝えてはあるということですか、協議の場で。
(知事)
いやいや、これから閉会後にしっかりと協議をしていくということです。
(記者)
分かりました。ありがとうございます。また、別のお話なのですが、8月15日が間もなく近づいてまいりますけれども、この15日の終戦記念日、知事はこの日をどのように過ごされる御予定でしょうか。
(知事)
この8月15日に関しては、我が国の歴史にとってもしっかりと受け止めなければいけない重要な日だというふうに思っています。私もこれまで千葉市長という立場でも、県が主催してきた忠霊塔での拝礼について、毎年欠かさず参加をさせていただきました。知事という立場になったとしても、当然ながらこれに毎年出席をして、あの戦禍の中で犠牲になられた方々に対して慰霊をし、恒久平和を誓う、そうした日としていきたいと考えています。
(記者)
忠霊塔に参加されるということですけれども、6月の県議会のときの一般質問で、靖国神社に参拝するお考えはないというふうにおっしゃいましたが、その理由を教えていただけますか。
(知事)
特に私としては、千葉県から離れて靖国神社にその日参拝するという考え方は持っていません。
(記者)
ちなみに、知事はこれまでに靖国神社に参拝なさったことはおありなのでしょうか。
(知事)
もちろん靖国神社に参拝したことは過去あります。あそこの資料館も当然行ったこともあります。あとは、ちょっと性格は違いますけれども、千葉縣護國神社にも私は折に触れて足を運んでおります。
(記者)
ちなみに、靖国神社に参拝されたときに感じられたことというのは、どういったことでしょうか。
(知事)
そうですね、招魂社からのそうした成り立ち、歴史があります。少なくとも我が国をつくってこられた関係の方々が祀られている、そういう場所だというふうに考えていますし、我々が、特にあの太平洋戦争において何を教訓とするべきなのか、しっかりと受け止めていかなければいけないと思っています。
(記者)
今後、また何らかの形で靖国神社を参拝なさるというお考えはおありなのでしょうか。
(知事)
参拝をこうしようとか、もしくは参拝しないようにしようとか、特に考えているわけではないです。
(記者)
分かりました。ありがとうございます。
(記者)
よろしくお願いします。まず、病床確保計画の関係でお伺いしたいのですが、「フェーズ4」への引上げを決めてから、またさらに感染者がかなり増えてきている状況ですけれども、現状で一般医療、救急医療への影響というのはどの程度出ているのか、現状をお聞かせください。
(知事)
現段階ではできる限り影響を与えないように、病床確保計画を細かく見ておりますけれども、もし何か今言えることがあれば。
(職員)
健康福祉政策課でございます。「フェーズ4」に昨日から移行して、順次、各医療機関さんのほうに増床をお願いしているところですが、知事のお話にありましたように、当面まずは救急医療等に影響のない範囲で、例えばもともと10床出そうとしていたところを、救急医療ができないようにならないために、取りあえず5床だけ出して運用を始めますという形になれば、個別に御相談させていただいて、当面は救急医療のほうになるべく影響が出ないような形で運用してまいりたいと考えております。以上です。
(記者)
それと、先日1都3県で、夏休みの帰省の延期だとかの呼びかけがありましたけれども、知事御自身は今年の夏休みはどのように過ごされますか。
(知事)
私はもう、このコロナが始まってから何度も繰り返しておるのですけれども、子供たちのために県外に旅行できるんだったら旅行しておこうと考え、そして感染状況で取りやめを繰り返しておりまして、今年は夏は市内で、どこにも行かずに静かに子供たちと遊ぶ、そういう夏を過ごさせていただきます。
(記者)
ありがとうございます。
(記者)
よろしくお願いします。いくつかありますが、まずパラリンピックの聖火リレーに関して県民の方にこんなふうに楽しんでほしいとか、家で例えばライブサイトを見てほしいとか、呼びかけをお願いいたします。
(知事)
はい。まず、パラリンピックの競技の多くは、県民にとってはなじみのない競技も少なくないと思っていますので、まず競技がどのようなものかというのが、大体県のホームページもそうですし、様々なホームページ上で、NHKさんも特にそうですけれども、どういう競技かというのを、動画であったり様々な形で紹介をされておりますので、ぜひ観戦の前に御家族等とそれを御覧になっていただいて、ああ、こういう競技なんだということを知っていただいた上で、ぜひ競技を御覧いただきたいなと思っています。
パラリンピックの競技というのは、障害者が行うだけのスポーツではなくて、障害者とともにできる、そうした新しいスポーツでもありますので、ぜひ御自身がプレーするような気持ちでもやっていただければいいのではないかなと思っています。
我が家なんかは、例えば座った状態で普通にボールでシッティングバレーボールを軽く、本当の意味での試合はできませんけれども、子供たちとやったり、目隠ししてボールを投げてみるみたいなことなどをやっておりますので、そういうようなことも含めて、ぜひ競技を体感するような形で御覧になっていただければありがたいなと思います。
(記者)
分かりました。ありがとうございます。続いて、政府の自宅療養の方針ですが、府県の知事からいろいろな反応が出ていますが、熊谷知事としては、この政府方針、例えばやむを得ないとお考えになるか、それともやはりおかしいのではとお考えになるか、その辺りをちょっとお聞かせください。
(知事)
まず、方向性として、当然、感染者が急増してくれば優先順位の高い人を入院させていくという観点において、軽症の方の中で優先順位が高くないと医療側が判断した人が、ホテル療養であったり自宅療養というのは、これは方向性としては当然なわけですけれども、政府文書は、そういう意味では、何か中等症以下が全部自宅かのように誤解されるような内容になっておりますので、それは、多分、政府が考えている趣旨と違った形で多くの方に受け止められてしまったのではないかなと考えています。
前の質問で申し上げたとおり、千葉県もそうですし、各都道府県というのはそれぞれの病床の状況に合わせて優先順位を決めて、そして、入院させる必要がある方に関しては、確実に入院ないしは宿泊療養するために全力を尽くしておりますし、これからもその考え方は変わらないと思います。
(記者)
分かりました。その上で、千葉県も昨日時点で7割の方が自宅療養の状況になっています。例えばパルスオキシメーターを今後増やしていくとか、新たな自宅療養者の対応として、具体的なところで、知事がこういうところが必要なのではないかとお考えになっているところを教えてください。
(知事)
パルスオキシメーターについては、かなり我々としては大量に配備をしておりますけれども、今後の自宅療養者の増加傾向の中で、その回転として足りなくなるというふうに判断すれば、当然、これは追加を検討していくことになります。
それから、何より大事なのは、我々も既にそうした自宅療養者の方々を、医師会の協力をいただきながら診ていただく補助制度などもつくってきておりますけれども、医師会などを通して、できる限り、その枠組みに参加をしていただく診療所なり医師を一つでも増やしていけるように努力をしていきたいと思っています。
あとはワクチンを確実に接種することと、政府に要望しているとおり、抗体カクテル療法などについて、しっかり外来にも投与できるような状況を早期に政府につくっていただきたいと考えています。
(記者)
分かりました。ありがとうございました。
(記者)
先ほどの話に関連してなのですけれども、ある種、入院する基準として低い中等症Ⅰみたいなところの方々、今、コロナウイルスは急激に病状が悪化するという傾向も指摘されているのですけれども、そういった方々が例えば悪化したケースの対応の仕方とか、入院をどうするのかみたいな判断というのは、どういうふうに今お考えなのでしょうか。
(知事)
当然ながら、我々としてはそれぞれのリスク、これまでの患者との対応の中で、今、重症化している比較的リスクの高い状態にある方、それから、今後重症化するリスク要因をお持ちの方、そうした方々を中心に、スコアと、それからそれぞれを診ていただいている医師の判断などを総合的に勘案して、あとは、医療調整本部などでもその見極めをしながら入院の判断をしているという状況になります。
何か、補足がもしあれば。よろしいですか。
(記者)
よろしくお願いします。先ほど、ワクチンの供給についてお話がありましたけれども、もう少し詳しいお話があれば教えてください。
(知事)
ワクチンの供給ですか。
(記者)
はい。
(知事)
供給は、もうとにかく、市町村の皆様方とお話をすると、本当に、希望するワクチンを少しでも届けてほしいという切実な声をいただいております。
我々千葉県としても、緊急事態宣言を含め感染リスクの高い地域に優先してワクチンを供給・配分をしてほしいと政府には繰り返し求めております。そうした声をしっかり政府にも申し上げながら、できる限り先の見通しが立てられることが大事でありますので、そういう意味で、9月のスケジュールも示されていきますので、それを市町村と共有しながら、少しでも接種能力を生かせるように取り組んでいきたいと思います。
(記者)
具体的に、いついつまでにいくらぐらい入ってくるという話はあるのでしょうか。
(知事)
先ほど申し上げたとおり、9月末には8割届くというふうに聞いておりますし、具体的な配分枠として示されていくことになりますので、それを共有することによって、9月末までの部分で、市町村が接種能力を最大限に生かせるような形で、それぞれ予約の枠の拡大なども行ってもらえるというふうに期待をしています。
(記者)
もう1点、新規感染者のボリュームゾーンである20代、30代の対応、若者たちについてですが、特に何か、例えばワクチンが届きやすくする方法とか、今の感染防止対策の中で、徹底されていないのではないかというような話もありましたけれども、何か刺さるアピールの仕方などの考えがありましたら教えてください。
(知事)
今まさに、それらについて検討・協議をしているところでありますけれども、まず一つは、とにかく20代、30代の方々が我が事と思ってもらえるような情報発信をしなければいけないと考えています。そのためには、20代、30代の方々の、例えば実際にあった感染の事例ですとか、もしくは、20~30代の方だったとしても重症になったり非常に大変な思いをされた方、そうしたことも含めて、20代、30代の方が我が事と思ってもらえるような情報をしっかりと届けていきたいと考えています。
(記者)
ありがとうございます。
(記者)
まず、コロナの入院のことでお伺いしたいのですが、知事、スコア化というお言葉を先日から何度かお話しされていますが、例えば、東京都のように、血中酸素濃度が96%未満とか、38度以上で基礎疾患持ちみたいに、明確に入院判断を明示化したほうがいいのか、ケース・バイ・ケースで、ベッドの状況とか感染状況を考えてフレキシブルにやっていったほうがいいのか、知事はどちらのお考えでいらっしゃるのでしょうか。
(知事)
我々も、血中酸素ですとかいろいろな要素をもって、それでスコア化しているわけですけれども、当然、病床の状況などで、どの程度が入院の対象になるかとかは、それは動的に変わっていくというふうに思いますけれども、何かもし補足があれば。大丈夫ですか。そういう感じでやっておりますので。
(記者)
日々、コロナの夕方の感染状況のレクを見ますと、各保健所がそろそろひっ迫してきているのではないかなと思っているのですが、知事としてはどういうふうにお考えか、もしくは、何か今後支援などをお考えでしょうか。
(知事)
やはり今一番苦しいのは保健所でして、保健所の業務負荷をいかに軽減できるかというのは、以前から我々としては議論しています。もちろん、人の増員もそうですし、保健所の業務自体で少しでもスリム化できるものがあれば、簡略化であったりスリム化をしていく。
こうした形で、保健所の、特に我々として重視しているのはファーストコンタクトです。患者が発生して、その方との聞き取りであったり、もしくは入院等の必要性の状況などをしっかりと見ていくという部分、保健所機能をしっかりと維持した状態で何とか乗り越えていきたいと思っています。
(記者)
話はちょっと変わるのですが、オリンピック閉会前最後の定例会見ということで、あと残り4日間ありますけれども、これまでの大会を振り返って、例えば一般市民とのコロナの関連性とか、大会自体の感染防止策とか、県内の選手を含め、大会の知事が受けた印象みたいなものを振り返っていただけるとありがたいです。
(知事)
はい。まず、この大会において無観客、かつ選手の方々には非常に多くの行動制約が課される状態の中で、それぞれの選手、アスリートの皆様方が、素晴らしいプレー、素晴らしい成果・記録を発揮された大会だと受け止めております。
選手の皆様方のインタビューを見ても、こういう状況下でも、開催をされたことに対する感謝の言葉も発せられるなど、アスリートの方々が現下の感染状況の中におけるオリンピック開催について十分理解をされた上で、プレーでそれを返されていっているのではないかと思っています。
そういう意味では、そうした選手が、今までかつてないほど制限が課された中でも最善の努力をされているということを、どれだけ多くの国民がしっかりと受け止めているかだと思っています。オリンピックが開催されているから、私は感染防止行動をとらなくていいみたいな言説がありますけれども、アスリートの方々がどれほどそうした限定された状況下の中で不平を言わずに結果を出されているかということを、多くの国民は受け止めてほしいと思っています。間違ってもそれに加担するような言説を広げるということは、私はアスリートの皆様方にも、今までの姿勢やメッセージに反するのではないかなと考えています。
そうした中で、我が国の選手の方々もそれぞれ素晴らしい成果を上げられておりますので、改めてこのオリンピックの開催について、多くの県民の皆様方に御理解をいただきたいと思います。
(記者)
ありがとうございました。
(記者)
コロナの新規感染の状況ですけれども、知事はこれまでに、医療体制が最も重要だというふうなお話をされておりました。一方で、県民の危機感というのは、新規感染者数というのが日々更新するところ、最大限の危機感を県民も共有していると思うのですが、これまで知事は1,000人を超えるような状況というのも、近いうちにあり得るというような御発言がありましたけれども、現状の認識として、例えば新規感染者数が1日でどれぐらいの規模、最悪どのぐらいを想定されているのかというのは、今の状況はどうなのでしょうか。
(知事)
感染者数そのものの今後の推移というのは、全く予想がつく状態ではないと思っていますが、少なくとも早期にピークアウトすることが期待できるような――期待しては少なくとも我々側はいけないのだろうと考えています。この水準が少しでも減るように、ピークアウトするように、我々は全力を尽くしてまいりますけれども、この状況が続いたと仮定したとしても、県民の皆さん方の命を守れるような体制をしっかりと維持・拡充していくということと、県民の皆様方に一つ一つの行動変容をしっかりお願いしたいと考えています。
(記者)
県民の恐怖心をあおるわけではないのですけれども、例えば県では、この前の状況でいけば2,000人規模とか、そういう具体的な数字というのは想定をされているのでしょうか。
(知事)
いや、そういう設定はしておりませんけれども、我々が少なくとも県民の皆様方に申し上げているのは、いよいよ中等症、重症の病床がひっ迫に近づいてきていると。ここが最大の県民の皆様方と危機感を共有できるポイントだと思っています。どうしてもワクチンの接種が進んで高齢者の重症が少ないということと、若い方の重症化率が低いということをもって、なかなか我が事のように思っていただけないケースもあると思っていますので、着実に中等症と重症患者は増えてきている、特に中等症に関しては2月4日の過去最多をもう既に超えておりますので、そうした状況にあるということと、重症病床も着実に今増加の状況が続いているという、いよいよ我々が予測をしてきた危険な状態に差しかかりつつあるということを、多くの県民と共有をしたいと思っています。
(記者)
ありがとうございました。
(記者)
ワクチンに関してですけれども、アストラゼネカ製のワクチンは希望されるかどうか教えていただけますか。
(知事)
はい。それは希望をいたします。
(記者)
配分量については、どの程度希望される予定ですか。
(知事)
配分数については、千葉県に枠が15万回という形で上限が示されておりますので、医療関係者との調整の上で、我々として申請をしたいと考えています。
(記者)
配分された場合は、どういった方から優先的にとか、どういった方を対象にとか。
(知事)
それは正直、今まさに検討中ですね。そもそもどのような形で活用が現実的なのかも含めて、我々として、政府から考え方が示されたばかりでありますので、今まさに検討をしているところです。
(職員)
先ほど知事、「15万人」分と。
(知事)
「15万回」ですね。
(職員)
いえ、「15万人」分です。
(知事)
「15万人」分ですね。すみませんでした。
(記者)
最後に一問。先日の全国知事会で、政府の要望の中に、ロックダウン的手法の検討というのが入ったと思います。知事として、欧米のようにいわゆる都市封鎖のような、ああいうやり方というのは、見解としてはどうでしょう。
(知事)
少なくとも欧米のような施策というのは、我が国の法体系の考え方としては、これまでとってこなかったものでありますので、大前提として、かなりの議論をしなければいけない課題だと思っています。しかしながら、このような事態になったことを受けて、その必要性については十分に議論されるべきだと思っています。
私、去年の比較的感染が落ち着いていた夏ぐらいの時期に、市長として、そうならないことがもちろんベストだし、慎重な検討と慎重な運用が求められますけれども、いざというときのために、そうした法制度を議論、準備することそのものは、十分に有意義なことだと発言をしておりますので、その考え方は今も変わらないです。ただし、本来であれば、ある程度落ち着いた状況の中で議論するべき問題、課題だと思います。
(記者)
ありがとうございます。
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