登録有形文化財(建造物)の登録の答申について(11月16日)
発表日:平成30年11月16日
教育庁教育振興部文化財課
国の文化審議会は、文部科学大臣に対し、館山市所在の「旧森田家住宅主屋」1件、柏市所在の「染谷家住宅」8件の、計9件を登録有形文化財(建造物)として登録するよう答申しました。今後、告示されると、県内の登録有形文化財(建造物)は277件になる見込みです。
今回答申された文化財
旧森田家住宅主屋
(きゅうもりたけじゅうたくしゅおく)
- (1)員数:1件(1棟)
- (2)所在地:千葉県館山市北条2321
- (3)建築年代:昭和8年頃/昭和10年頃改修
- (4)登録基準
「(一)国土の歴史的景観に寄与しているもの」
- (5)概要
館山駅近傍にある旧国鉄機関区長宅。寄棟(よせむね)造りの平屋(ひらや)建てで、北面に入母屋(いりもや)造りの玄関を出す。内部は中廊下を通して座敷と居室4室を配する。駅前に開けた近代住宅地の様相を伝える和風住宅である。
- 旧森田家住宅主屋(写真提供:館山市教育委員会)
染谷家住宅主屋、風呂場、前蔵、文庫蔵、肥料小屋、井戸屋形、稲荷社、長屋門
(そめやけじゅうたくしゅおく、ふろば、まえぐら、ぶんこぐら、ひりょうごや、いどやかた、いなりしゃ、ながやもん)
- (1)員数:8件(8棟)
- (2)所在地:千葉県柏市鷲野谷字稲荷内24
- (3)建築年代
:弘化4年(1847)(主屋)、大正12年頃(風呂場)、明治26年(前蔵)、慶應3年(1867)(文庫蔵)、明治前期(肥料小屋)、大正11年(井戸屋形)、明治前期(稲荷社)、江戸末期/昭和50年代改修(長屋門)
- (4)登録基準
「(一)国土の歴史的景観に寄与しているもの」(風呂場、前蔵、文庫蔵、肥料小屋、井戸屋形、稲荷社、長屋門)
「(二)造形の規範となっているもの」(主屋)
- (5)概要
手賀沼南岸の高台にある名主(なぬし)宅。敷地中央に東面して建つ主屋は寄棟(よせむね)造り平屋(ひらや)建てで、正面北端に曲屋(まがりや)状に土間を突出する。内部は表中央部の18畳を中心に室を配し、南奥を座敷とする。県西部屈指の規模を誇る大型民家である。主屋土間部の背面に寄棟造り平屋建ての風呂場、主屋前方に土蔵(どぞう)造り二階建ての前蔵、主屋主体部の背面に土蔵造り二階建ての文庫蔵が建ち、県西部の上層農家の伝統的な構成を伝えている。敷地の北端に南面して建つ木造平屋建ての肥料小屋と、前蔵の北側に建つ井戸屋形は簡明な建物だが、いずれも農家の生活空間の構成に欠かせない付属建物である。敷地北西隅の高台に建つ稲荷社は当家の屋敷神(やしきがみ)で、切妻(きりづま)造りの覆屋(おおいや)内に三間社流造(さんげんしゃながれづくり)の社殿を納める。敷地南辺の中央部に寄棟造り平屋建ての長屋門が南面して建ち、上層農家の格式ある表構えを形成している。
- 染谷家住宅主屋(写真提供:柏市教育委員会)
- 染谷家住宅長屋門(写真提供:柏市教育委員会)
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください
報道発表用記事