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更新日:令和7(2025)年12月24日
ページ番号:4643
千葉県感染症情報センターとは、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」による施策として位置づけられた感染症発生動向調査により得られた情報を集計・分析するとともに、情報提供・開示するため、千葉県衛生研究所に設置されています。
新型コロナウイルス感染症/インフルエンザ/麻しん/百日咳/腸管出血性大腸菌感染症/感染性胃腸炎/梅毒/風しん
| 掲載予定日 | 内容 |
|---|---|
| 2026年1月8日(木曜日) | 2025年第52週(2025年12月22日から2025年12月28日)分 |
| 2026年1月9日(金曜日) | 2026年第1週(2025年12月29日から2026年1月4日)(2025年12月分月報を含む)分 |
※過去の注目疾患:2015年、2016年、2017年、2018年、2019年、2020年、2021年、2022年、2023年、2024年、2025年
※過去の週報:
2012年から2016年週報、2017年週報、2018年週報、2019年週報、2020年週報、2021年週報、2022年週報、2023年週報、2024年週報、2025年週報
2025年第51週に県内医療機関から10例の届出があり、本年の累計は43例となった(図1)。県内では、例年11月頃から翌1月頃にかけて届出数が増加する傾向にあり(図2)、注意が必要である。


2020年から2025年第51週までに届出のあった364例の概要は下記のとおり。
性別では、男性211例(58%)、女性153例(42%)であった。年齢階級別では、70代が140例(38%)と最も多く、次いで60代81例(22%)、80歳以上78例(21%)であり、60代以上が全体の8割以上を占めた。推定感染地域は県南部が多いが、他の地域でも発生がみられている(表)。
| 保健所地域 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | 総計 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 安房 | 30 | 39 | 30 | 34 | 25 | 27 | 185 |
| 夷隅 | 18 | 17 | 9 | 10 | 5 | 4 | 63 |
| 君津 | 4 | 4 | 4 | 4 | 5 | 3 | 24 |
| 市原 | 1 | 1 | 7 | 5 | 1 | 3 | 18 |
| 海匝 | 4 | 2 | 1 | 2 | 0 | 0 | 9 |
| 長生 | 2 | 0 | 0 | 3 | 1 | 1 | 7 |
| 印旛 | 0 | 0 | 0 | 2 | 4 | 0 | 6 |
| 山武 | 2 | 0 | 2 | 1 | 0 | 1 | 6 |
| 香取 | 2 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 |
| 千葉市 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 |
| 船橋市 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 |
| 県内(市町村の記載なし) | 2 | 5 | 7 | 6 | 6 | 2 | 28 |
| 県外 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 2 | 4 |
| 海外 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 2 |
| 不明 | 1 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0 | 5 |
| 総計 | 66 | 72 | 61 | 72 | 50 | 43 | 364 |
つつが虫病の病原体は Orientia tsutsugamushiと呼ばれるリケッチアで、ダニ類の一種であるツツガムシが媒介する。わが国で本菌を媒介するツツガムシは主に3種類であり、それぞれのツツガムシの0.1%から3%が菌をもつ有毒ツツガムシである。ヒトはこの有毒ツツガムシに吸着されると菌に感染する。吸着時間は1日から2日で、ツツガムシから動物への菌の移行にはおよそ6時間以上が必要である。潜伏期間は5日から14日で、典型的な症例では高熱を伴って発症し、皮膚には特徴的なツツガムシの刺し口(黒色痂疲)がみられ、その後数日で体幹部を中心に発疹がみられるようになる。また、患者の多くは倦怠感、頭痛を訴え、患者の半数には刺し口近傍の所属リンパ節、あるいは全身のリンパ節の腫脹がみられる。有効な抗菌薬(第一選択薬はテトラサイクリン系)がありながら、なおも死亡例が報告されているため、早期に本症を疑い、適切な診断・治療を行うことが重要である1)。
本疾患を予防するワクチンはないため、ダニの刺咬を防ぐことが極めて重要となる。農作業や草刈り、キャンプやハイキング等で山林や草むら等に立ち入る際には、以下の対策をとる1-3)。
(1)長袖長ズボンなど肌の露出が少ない服装にする
(2)忌避剤(防虫スプレー)を使用する
(3)地面に直接座らずにレジャーシート等の敷物を使用する
(4)帰宅後はすぐに着替え、洗濯する
(5)帰宅後はすぐに入浴する
1)国立健康危機管理研究機構:IDWR ダニ媒介感染症:つつが虫病・日本紅斑熱![]()
2)千葉県衛生研究所:つつが虫病に注意!(PDF:325.9KB)
海外においては、国内では見られない感染症が流行していることがあり、海外滞在中に感染する可能性があります。海外へ渡航する際には、事前に渡航先における感染症の流行状況、現地滞在中の注意点、海外渡航に際し推奨されている予防接種をご確認ください。
また、感染症には、潜伏期間(感染してから発症するまでの期間)が数日から1週間以上と長いものもあり、渡航中や帰国直後に症状がなくても、しばらくしてから具合が悪くなる場合があります。その場合は、医療機関に事前に電話連絡して海外渡航歴があることを伝えた上で受診し、渡航先、滞在期間、現地での飲食状況、渡航先での活動内容、動物との接触の有無、ワクチン接種歴等についてお伝えください1,2)。
2025年12月分月報(2026年第1週週報に含む)は、2026年1月9日(金曜日)に掲載予定です。
2025年51週の県全体の定点当たり報告数は、前週(1.00*)から減少して、0.91となった。*前週集計時点では1.01
2024年までの過去の発生状況については別ページに掲載しています。
2025年51週の県全体の定点当たり報告数は、前週(31.61*)から減少して、29.37となった。*前週集計時点では31.79
2015/16シーズンから2024/25シーズンの過去の発生状況については別ページに掲載しています。
※県内の迅速診断の結果がとりまとめられています。
千葉県では、2025年51週に届出はなく、累計は22例であった。
【国内の状況】
国立健康危機管理研究機構のまとめによると、2025年第50週に5例の届出があり、累計は261例となりました。近隣都県では、これまでに神奈川県で41例、東京都で33例、茨城県で22例、埼玉県で13例の届出がありました1)。
国内外での報告増加を受け、厚生労働省は令和7年3月19日付けで注意喚起をしています2)。
2)厚生労働省:麻しんの国内外での報告増加に伴う注意喚起について(協力依頼) (PDF:190.4KB)
【千葉県の2024年までの過去の状況は別ページに掲載しています】
国内で麻しん(はしか)の感染事例が報告されています。麻しんは感染力が強く、空気感染もするので、手洗い、マスクのみで予防はできません。麻しんの罹患歴がなく、2回の予防接種歴が明らかでない場合は予防接種をご検討ください。
また、発疹、発熱などの麻しんのような症状がある場合は、麻しんの疑いがあることを事前にかかりつけ医または医療機関に電話等で伝え、受診の要否や注意点を確認してください。医療機関へ移動される際は、周囲の方への感染を防ぐためにもマスクを着用し、公共交通機関の利用は可能な限り避けてください。詳細については、下記ホームページをご参照ください。
千葉県では2025年51週に15例の届出があり、累計は3,569例となった。
千葉県では2025年51週に1例の届出があり、累計は197例となった。
2010年から2024年の過去の発生状況については別ページに掲載しています。
2025年51週の県全体の定点当たり報告数は、前週(4.79)から増加して、5.76となった。
2016/17シーズンから2024/25シーズンの過去の発生状況については別ページに掲載しています。
千葉県では2025年51週に5例の届出があり、累計は434例となった。
2021年から2024年の過去の発生状況については別ページに掲載しています。
千葉県では、2025年51週に届出はなく、累計は0例であった。
2008年から2024年の過去の発生状況については別ページに掲載しています。
保健所へは、小児科・ARI定点の医療機関は報告様式1と2の両方を、ARI定点は報告様式2をご報告ください。
なお、集計様式は、保健所への送付は不要です。
参考:急性呼吸器感染症(ARI)に関する説明会の開催について(千葉県疾病対策課)
急性呼吸器感染症定点にかかるシステム上の入力方法について 医療機関向け(PDF:1,419.1KB)
オンライン報告を希望される場合、ちば電子申請サービスから手続きをお願いします(県庁疾病対策課ホームページへ)
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