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更新日:令和6(2024)年6月26日
ページ番号:4643
千葉県感染症情報センターとは、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」による施策として位置づけられた感染症発生動向調査により得られた情報を集計・分析するとともに、情報提供・開示するため、千葉県衛生研究所に設置されています。
週報/月報/新型コロナウイルス感染症/梅毒/腸管出血性大腸菌感染症/インフルエンザ/感染性胃腸炎/麻しん/風しん/リンク
2024年第25週(2024年6月17日~2024年6月23日)(PDF:902.9KB)
2024年6月17日から2024年6月23日までの期間(2024年第25週)の千葉県結核・感染症週報を掲載しています。
※過去の注目疾患:2015年、2016年、2017年、2018年、2019年、2020年、2021年、2022年、2023年、2024年
※過去の週報:2012年~2016年週報、2017年週報、2018年週報、2019年週報、2020年週報、2021年週報、2022年週報、
2024年第25週に県内の小児科定点医療機関から報告された手足口病の定点当たり報告数は、7週連続で増加し6.87(人)となり、国の警報レベル(開始基準値:定点当たり報告数5.0)を上回った(図1)。
保健所別では、船橋市14.82(人)、柏市12.63(人)、習志野10.20(人)が高くなっていた(図2)。
第25週に報告された患者852例のうち年齢別では1歳が最も多く356例(42%)、次いで2歳が182例(21%)、3歳が92例(11%)であった。
手足口病は、手、足及び口腔粘膜などに現れる水疱性の発疹を主症状とする急性ウイルス性感染症であり、乳幼児を中心に例年、主に夏季に流行する。国内での病原ウイルスとしては、コクサッキーウイルスA群4,6,10,16、コクサッキーウイルスB群、エコーウイルス、エンテロウイルス71などの報告がある1)。
手足口病の臨床症状としては、感染から3~5日の潜伏期をおいて、口腔粘膜、手掌、足底や足背などの四肢末端に2~3mmの水疱性発疹が出現し、時に肘、膝、臀部などにも出現することがある。口腔粘膜では小潰瘍を形成することもある。発熱は約3分の1に見られるが軽度であり、38℃以下のことがほとんどである。通常は3~7日の経過で消退し、水疱が痂疲を形成することはない。不顕性感染例も存在し、基本的には数日のうちに治癒する予後良好の疾患であるが、まれに小脳失調症、髄膜炎、脳炎などの中枢神経系の合併症を起こすことがある2)。
感染経路は接触感染を含む糞口感染と飛沫感染である。急性期に最もウイルスが排泄され感染力が強いが、回復後にも2~4週間にわたり便からウイルスが検出されることがある。特異的な治療法やワクチンはなく、接触予防策、飛沫予防策による予防が重要である。乳幼児が集団生活をしている保育施設や幼稚園などでは、日ごろからの手洗いの励行が重要である。特に、排便後・排泄物の処理後は、流水と石けんによる手洗いを徹底する2,3)。
■参考・引用
1)国立感染症研究所:IDWR 2021年第43号<注目すべき感染症>手足口病・ヘルパンギーナ
2024年第25週に県内の小児科定点医療機関から報告されたヘルパンギーナの定点当たり報告数は、7週連続で増加し、1.39(人)であった(図3)。保健所別では、市川2.91(人)、船橋市2.82(人)、印旛2.53(人)が高くなっていた(図4)。
例年、夏にかけて患者数は増加することが知られていることから、引き続き発生動向を注視していく必要がある。
第25週に報告された患者172例のうち、年齢別では4歳が最も多く35例(20.3%)、次いで1歳が34例(19.8%)、2歳が27例(15.7%)であった。
ヘルパンギーナは、発熱と口腔粘膜にあらわれる水疱性の発疹を特徴とした急性ウイルス性咽頭炎である。乳幼児を中心に夏季に流行し、いわゆる夏風邪の代表的疾患の1つである。エンテロウイルス(コクサッキーウイルスA群2,3,4,5,6,10、コクサッキーウイルスB群、エコーウイルスなど)が原因ウイルスとなる。
ヘルパンギーナの臨床症状は、2~4日の潜伏期を経て、突然の発熱に続いて咽頭痛が出現し、咽頭粘膜の発赤が顕著となり、口腔内に直径1~2mm、場合により大きいものでは5mmほどの紅暈に囲まれた小水疱が出現する。やがて小水疱は破れ、浅い潰瘍を形成し、疼痛を伴う。発熱については2~4日間程度で解熱し、それに遅れて粘膜疹も消失する。基本的に予後は良好であるが、まれに無菌性髄膜炎、急性心筋炎などを合併することがあり、発熱以外に頭痛や嘔吐等の症状や、心不全徴候の出現に注意が必要である。
感染経路は接触感染を含む糞口感染と飛沫感染である。急性期に最もウイルスが排泄され感染力が強いが、回復後にも2~4週間にわたり便からウイルスが検出されることがある。ワクチンはなく、予防には接触予防策、飛沫予防策が重要である。手洗いの励行は重要で、特に排便後・排泄物の処理後の流水と石けんによる手洗いを徹底する1)。
■参考・引用
RSウイルス感染症、咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎、水痘、手足口病、伝染性紅斑、突発性発しん、ヘルパンギーナ、流行性耳下腺炎、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、急性出血性結膜炎、流行性角結膜炎の5週間分の保健所別の定点当たり報告数のグラフを掲載しています。
2024年5月の千葉県結核・感染症月報(2024年22週週報)を掲載しています。
2024年25週の県全体の定点当たり報告数は、前週(6.26)から増加し、7.25であった。
2024年25週までの県内の新型コロナウイルス感染症の発生状況について掲載しています。過去の発生状況については以下に掲載しています。
県衛生研究所は、国立感染症研究所と協働で、県健康福祉センター(保健所)(千葉市・船橋市・柏市除く)等から収集した検体について新型コロナウイルスのゲノム解析を行い、ウイルスの変異状況を調べています。
その状況についてお知らせします。
保健所への報告は、報告様式1(小児科定点・インフルエンザ/COVID-19定点用)又は報告様式2(インフルエンザ/COVID-19定点用)をお使いください。なお、集計様式2は、保健所への送付は不要です。
オンライン報告を希望される場合、ちば電子申請サービスから手続きをお願いします(県庁疾病対策課ホームページへ)
千葉県では2024年25週に4例届出があり、累計は228例となった。
昨年2023年は1999年の現行感染症サーベイランス開始以降最多となる473例の届出があり、注意が必要です。
2024年25週までの県内の梅毒発生状況について掲載しています。2021年から2023年の過去の発生状況については以下に掲載しています。
千葉県では2024年25週に2例届出があり、累計は27例となった。
2024年25週までの県内の腸管出血性大腸菌感染症発生状況について掲載しています。2010年から2023年の過去の発生状況については以下に掲載しています。
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2023年1~52週)(PDF:381.4KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2022年1~52週)(PDF:249.1KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2021年1~52週)(PDF:270.2KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2020年1~53週)(PDF:250.6KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2019年1~52週)(PDF:240KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2018年1~52週)(PDF:242KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2017年1~52週)(PDF:254KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2016年1~52週)(PDF:145KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2015年1~53週)(PDF:233KB)
- 千葉県の腸管出血性大腸菌感染症発生状況(2010年~2014年)(PDF:224KB)
- 全国の発生状況(国立感染症研究所)
2024年25週の県全体の定点当たり報告数は、前週(0.14)から減少し、0.11であった。
2023/24シーズンの県内のインフルエンザ発生状況について掲載しています。2015/16シーズンから2022/23シーズンの過去の発生状況については以下に掲載しています。
※県内の迅速診断の結果がとりまとめられています。
2024年25週の県全体の定点当たり報告数は、前週(5.40)から減少し、5.38であった。
2023/24シーズンの県内の感染性胃腸炎の発生状況について掲載しています。2016/17シーズンから2022/23シーズンの過去の発生状況については以下に掲載しています。
千葉県では、2024年25週に届出はなかった(2024年6月26日現在)。2024年の累計は0例である。
2024年25週までの県内の麻しんの発生状況について掲載しています。2008年から2023年の過去の発生状況については以下に掲載しています。
国内で麻しん(はしか)の感染事例が報告されています。麻しんは感染力が強く、空気感染もするので、手洗い、マスクのみで予防はできません。麻しんの罹患歴がなく、2回の予防接種歴が明らかでない場合は予防接種をご検討ください。
また、発疹、発熱などの麻しんのような症状がある場合は、麻しんの疑いがあることを事前にかかりつけ医または医療機関に電話等で伝え、受診の要否や注意点を確認してください。医療機関へ移動される際は周囲の方への感染を防ぐためにもマスクを着用し、公共交通機関の利用は可能な限り避けてください。詳細については、下記ホームページをご参照ください。
千葉県では、2024年25週に届出はなかった(2024年6月26日現在)。2024年の累計は0例である。
2024年25週までの県内の風しんの発生状況について掲載しています。2008年から2023年の過去の発生状況については以下に掲載しています。
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