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更新日:令和4(2022)年6月27日
ページ番号:7477
近年、カメムシ類用の殺虫剤も進歩し、従来の粒剤に加え、豆粒大の粒剤が登場しました。豆粒剤は「ひしゃく」のような用具で手散布もできて作業も簡単です。
ネオニコチノイド系やフェニルピラゾール系殺虫剤の粒剤や豆粒剤は、その成分が水稲に吸収され、その水稲を吸汁することでカスミカメムシ類等の小型のカメムシに効果を発現します。
カスミカメムシ類の加害は、割れ籾が発生しやすい品種で多くなります。これは、カスミカメムシ類は籾殻を刺す力が弱いため、割れ籾等の開頴部分から吸汁するためです。
カスミカメムシ類に加害されると、頂部が加害された斑点米や黒いくさび型の黒点米が発生します。
上記のような斑点米や黒点米が発生したことがある場合は、カスミカメムシ類の加害が考えられます。よく虫の種類を確認し、粒剤や豆粒剤の使用を検討しましょう。
しかしながら、千葉県で粒剤や豆粒剤が有効なことが確認されているのはカスミカメムシ類等の小型のカメムシです。
千葉県で斑点米を引き起こす主因となるのは、ホソハリカメムシやクモヘリカメムシ等の大型のカメムシです。大型のカメムシには、虫体に直接薬剤がかからないと薬剤の効果が十分に発揮されないため、粉剤や液剤を使用します。
カメムシ類と斑点米の画像は、イネ 斑点米カメムシ類(千葉県農林総合研究センター害虫防除課のページ)をご参照ください。
斑点米カメムシ類の発生が多い場合は、穂揃期(出穂すべき穂のうち7割から8割が出穂している時期)と、乳熟初期(出穂後10日頃)に防除します。発生が少ない場合は乳熟後期(出穂後15日頃)のみ防除します。この理由は下記のとおりです。
いずれにしても防除は出穂後に行います。薬剤の残効は長くても10日間程度です。
初掲載:令和元年7月
安房農業事務所改良普及課
主任上席普及指導員
椎木千晴
電話:0470-22-8132
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