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更新日:令和4(2022)年6月28日
ページ番号:523067
日時 | 令和4年6月23日(木曜日)10時30分~10時54分 |
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場所 | 本庁舎5階大会議室 |
動画 |
(知事)
皆様、こんにちは。
はじめに、降ひょうによる農業被害への対応について、お話をいたします。
令和4年6月3日の降ひょうによる千葉県の農作物への被害額は、現時点で約17億3,000万円と見込まれています。
今回の被害と、今後想定される台風などの自然災害への対策として、県が実施する施策をまとめましたので、お知らせいたします。
自然災害に対しては、被害を受けた農業者の方々の経営安定を図るとともに、将来にわたって、被害の予防と被災時の損失軽減を図ることが重要となります。
そこで、4つの施策をパッケージとして進めていきます。
まず1つ目は、「農業災害対策資金の発動」です。
被害を受けた農業者に対して、次年度の生産を継続するための資金を無利子で融資いたします。
2つ目は、ひょうや強風などの気象災害からの被害の防止や軽減に効果的で、今回の降ひょうにおいても有効でありました「多目的防災網」、こちらの導入を支援するために、要望調査を実施いたします。
3つ目は、「収入保険への加入促進」です。
今年度から3年間、初年度保険料の一部を助成しているところですが、今回、被害を受けた農業者に対しても保険への加入を積極的に働きかけていきます。
最後に、「被害を受けた農産物の販売支援」として、特に被害が大きかった梨などについて、生産者の声を聞きながら、県主催のイベントでの販売や、量販店などへの取り扱いの要請、ポスターなど販売資材の提供などを行ってまいります。
県としては、今回被害を受けた農業者の方々が、今後も生産を継続していくことができるよう支援するとともに、引き続き「災害に強い体制づくり」を推進してまいります。
(知事)
次に、自転車保険の加入義務化について、お話をいたします。
自転車による人身事故においては、高額な賠償命令が出される場合があります。自転車保険への加入は、被害者の確実な救済とともに、加害者となった方の経済的負担を軽減するために必要なものです。
このため、県では、県民の皆様の自転車保険への加入促進を図るため、「千葉県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」を一部改正し、これまで「努力義務」としてきた保険加入を、本年7月1日から「義務化」することといたしました。
対象となるのは、通勤や通学、買い物など個人で自転車を利用する方のほか、自転車を業務で利用する事業者や、自転車を貸し付ける事業者です。これらの方は、自転車利用中の事故の対人賠償に対応した保険へ加入していただく必要があります。
自転車保険は、既に自動車保険の特約などで付帯されている場合もありますので、重複加入とならないよう、御自身や御家族が入っている保険の内容を確認いただくことをお願いいたします。
また、条例では、事業者は自転車通勤をする従業員に対して、自転車の販売店は自転車購入者に対して、保険の加入状況の確認などに努めていただくこととしています。
自転車は、誰もが手軽に利用できる便利な乗り物ではありますが、一たび事故を起こした場合、高額な賠償金を請求されることもあります。
被害者の方がきちんと治療を受けられるように、また、あなた御自身も守るために、必ず自転車保険に加入してください。
(知事)
最後に、「千葉県医療的ケア児等支援センター」について、お話をいたします。
医療技術の進歩に伴い、人工呼吸器による呼吸の管理や、たんの吸引等の医療的ケアを日常的に必要とする児童が増えています。県では、これまでも関係機関と連携し、こうした医療的ケア児等の支援に取り組んできたところです。
このたび、さらなる充実を図るため、医療的ケア児等とその御家族のニーズを把握し、適切な支援につなげていくよう、千葉市内に医療的ケア児等支援センターを設置し、7月1日に相談窓口を開所いたします。
センターでは、医療的ケア児等とその御家族の総合的な相談窓口として、専門のコーディネーターが様々な相談に対応し、必要に応じて各分野の専門職からアドバイスを行います。相談は、電話やメールのほか、来所による相談にも対応しています。
また、医療的ケア児等が地域で安心して暮らしていくためには、医療、福祉、教育、就労など様々な分野が連携して支援してくことが重要になります。
このためセンターでは、地域の体制づくりを支援するとともに、看護師や保育士などの専門職に対し、研修会の開催や実習の受入れを行い、医療的ケア児等を支援する人材育成にも力を入れてまいります。
センターは、医療的ケア児等と家族を見守り、迷ったときの道しるべになりたいという思いを込めて、北極星を示す『ぽらりす』と名付けました。
医療的ケア児等とその御家族が県内各地で安心して暮らせるよう、多様なニーズをしっかりと受け止め、切れ目のない支援を行っていきたいと思います。
「相談相手がいない」「相談先が分からない」などお困りの際には、ためらわず医療的ケア児等支援センター『ぽらりす』へ御相談ください。
私からは以上です。
(記者)
まず、八街の件を伺いたいのですけれども、例の児童5人が巻き込まれた事故から間もなく1年を迎えるということで、知事は先日現場にも行かれたそうですけれども、改めて1年に当たっての御所感と、今後の県としての取組について伺います。
(知事)
この事故については、私も子を持つ親としても、また行政を預かる側としても、痛ましい事故であり、決して繰り返してはいけないと思っています。
これまでも、私どもは事業所への直接訪問であったり、もしくは県民の皆様方への周知・啓発であったり、様々な形で通学路の安全確保や、もしくは飲酒運転の根絶に取り組んでまいりましたけれども、改めて、お話しいただいたように、現場のほうで献花もさせていただいて、引き続き関係機関と連携をしながら、この通学路の安全確保、そしてまた、飲酒運転を許さないという県民意識の向上に向けて、しっかりと取り組んでいきたいと思います。
(記者)
県内の現在の飲酒運転の状況、摘発状況というのでしょうか、それについてはどのように御覧になっていますか。
(知事)
県警のほうでしっかりと取り組んでいただいています。プロジェクトチームで取り組んでいただいていますし、また、可搬式オービスをかなり台数を千葉県は増やしておりますので、例えば通学路であったり、狭い生活道路などで、こうした可搬式オービスも活用して取り締まりなどを行っていただいています。
もし補足があれば、お願いします。
(職員)
千葉県警の交通指導課です。
先ほどありました飲酒運転の摘発状況について、御説明をさせていただきます。事故後、令和3年7月から令和4年5月までのものとなりますが、飲酒運転摘発件数については、1,399件、前年同期比プラス41件となっております。
(記者)
次は、給食費の無償化の件を伺いたいのですが、先日の代表質問で、子供が多い世帯を対象に年度内に実施するというような方針を示されました。この場合の子供の数とか実施の時期、そういったことに関する検討状況はいかがでしょうか。
(知事)
これは、我々としては先ほどお話をしたとおり、多子世帯への支援を市町村と連携をして実施する。その考え方の中で、対象となる世帯であったり、もしくは支援の内容などについて、今、詳細な設計を進めておりますので、明らかにできる段階で皆様方にもお示しをしたいと思います。
(記者)
現在検討している中で、実現するまでに解消すべき課題のようなものはどういったものがありますか。
(知事)
もともと都道府県が、市町村が実施する給食費の無償化に対して支援を行うというのは、全国的にも例がない形になりますので、しっかりとした制度設計をしているということと、県がそうした支援策を構築することで、この機会に、多子世帯も含めた給食費の無償化に取り組む市町村も出てくると思いますので、それらの動向をしっかり意見交換しながら、予算規模をある程度見極めて、そして実施をしていきたいと思っています。
(記者)
また別件で、ウクライナの関係ですけれども、明日の24日でロシアの侵攻から4か月ということです。現在、県内で把握されているウクライナの避難民の人数というのは何人でしょうか。
(知事)
現時点では、我々が把握をしている県内の避難民の方々は、43世帯68人になります。このうち、私たちが県営住宅を提供している形になるのが9世帯19人、こういう状態です。
(記者)
ありがとうございました。もう一つ、千葉県をめぐっても、今月16日にロシアの艦隊が千葉県沖を通過しました。20日には、中国の艦船が犬吠埼沖を通過したということがありました。安全保障自体は国の役割なのですけれども、千葉県の知事として、こういう状況についての率直な受け止めをお願いします。
(知事)
太平洋側を中国であったりロシアの艦船等が通過する際に関しては、これは千葉県のみならず、太平洋や沿岸のところは、どうしても緊張感が高まってくるだろうと思っています。
国防に関しては国が一元的に対応するものでありますけれども、私たちは、しっかり国民保護法に基づいて、そういう機会があったら、県民への避難であったり、注意喚起であったり、そうしたことをすることになっておりますので、着実にそうした役割分担の中で我々千葉県の役割を、しっかり責務を果たしていけるように、国としっかり連携をしていきたい。また、例えば、必要があれば国民保護の訓練であったり、こうしたものを着実に行っていきたいと思います。
(記者)
ありがとうございます。
(記者)
降ひょうについてお尋ねしますけれども、被害を受けている農家さんでも、程度に差があったりすると思いますが、基本的には、少しでも被害を受けている農家さん全てを網羅するような形で、こういった対策をされていくのでしょうか。
(知事)
そうですね。基本的には、被害の状況等をそれぞれ確認させていただいていますので、それに基づいて、私どもは先ほど申し上げたパッケージの支援策を届けさせていただくという形になります。
何か補足がもしあれば。よろしいですか。
(記者)
今回は、今ある予算の中での対応だと思うのですけれども、この降ひょう被害について、新たに補正予算での対応なんかも検討されるのでしょうか。
(知事)
例えば、多目的防災網に関して、今回設置の有無によってこうした降ひょうによる被害にも大きな差が出てくるということが、改めて農家の方々も御理解をされましたので、そういう意味では、多目的防災網の設置について、今まで以上に手が挙がった場合には、県の当初予算の補助額が足りないということも十分考えられますので、そうした形に関しては、当然我々は、農家の方々を支援したいと考えておりますので、予算の上増しも含めて、農家の方々の意向をしっかり調査、確認をしながら、必要に応じて対応していきたいと思います。
(記者)
先月、物価高に対応する補正予算が成立しましたけれども、場合によっては、さらなる補正予算も検討したいというお話で、県民の生活に直結するような問題ですけれども、そのさらなる補正予算というのは9月の定例会というのを想定しているのか、あるいは喫緊の課題として、臨時会の招集なんかも検討されるのかを教えてください。
(知事)
まずは、6月の県議会中に間に合うものについて、最終日に提案をさせていただきましたけれども、今後も、国がさらなる追加対策も検討しているというようなお話であったり、また先日、岸田総理も、地方への臨時交付金について増額も検討しているという御発言がありましたので、そうした国の状況も見極めながら、物価高騰が県民もしくは事業者に与える影響をしっかり見させていただいて、国の経済対策で我々県が補わなければならない部分等をしっかりと見極めて、補正予算を編成して、9月議会であったり様々な形で対応していきたいと思います。
(記者)
ありがとうございます。
(記者)
先日もお聞きした感染症の対応に当たる危機管理庁の関係で伺います。日本版のCDCと合わせて、都道府県の知事に病床確保について平時から協定を結んだ上で、勧告であったり指示といった強い権限を与える方向で検討されているとされています。この点についての評価と、あとは、これまでコロナ対応に当たってくる中で、国と自治体の調整のところの難しさのようなものを感じるところがあれば、併せてお聞かせください。
(知事)
今後、どういうふうな具体の内容になるかというのは、我々都道府県等の意見を聞きながら設計をしていっていただきたいと思いますけれども、やはり平時から、いざ感染症危機が起きた場合に、率先して対応していただくための人員であったり、そうしたものをある程度余力を持っていなければ、感染症危機の初期に病床をしっかり確保していただくことは難しいと思うので、そうしたときのやはりインセンティブですよね。
罰的な方向に行ってしまうと、これまでも公表できたことがあったわけですけれども、それでは現実的にうまく行かないのは、我々現場運用側が痛いほど痛感をしてきていますので、いざというときに公のためにやっていただくからには、そうした方々に対するインセンティブですよね。そこをどういうふうに構築をしていくのかが重要だと思っていますので、それらの財源措置も含めて、現場の意見を、これまでの運用をしてきた意見を十分酌み取って設計をしていっていただきたいと思います。
(知事)
もう一個は何でしょう。国との調整ですか。
(記者)
そうです。これまで難しさなどを感じた場面があれば。
(知事)
一番は、都道府県、現場に任せるべき分野、要は現場の状況に応じて柔軟に運用面で幅を持たせる部分と、一方で、これはいろいろ地方からの意見があったとしても中央集権で行うべき、全国統一基準で行うべき部分、ここの整理をしっかりとするべきだと思っています。そうでないとお互いが無責任に、いや、それは国だ、いや、それは知事なんだと、そういうことになって結果的に県民、国民が不利益になったり、もしくは混乱を来すようでは、私は感染症危機に対する行政への信頼というのは維持できないと思っていますので、ここは専門家も入れて、日本としての感染症危機における国の役割、そして現場、都道府県ができる柔軟性の幅、これをしっかりとつくっていくことが重要だと思います。
(記者)
ありがとうございます。
(記者)
君津市の日本製鉄から化学物質が漏れた件でお伺いしたいのですけれども、これが漏れたのは19日でしたが、県が公表したのは昨日の夕方で、3日後ということになりました。なぜ公表が3日も遅れたのかというお話をまずお聞きしたいのですが。
(職員)
水質保全課でございます。
昨日になって注意喚起を行った理由でございます。事業者から報告のあった液体の成分ですとか周辺水域の状況から、危険性は比較的少ないものであるというふうに判断していたところでございますけれども、水の着色の状況が依然続いているということで、県民の方から不安の声もあるということで、県として水路等の水質検査を行いまして、結果が判明するまでの間、念のため着色した水域で釣った魚は食べないような注意喚起を行ったというものでございます。
(記者)
ありがとうございます。この件、君津市にも聞いていますけれども、君津市も情報公開が遅れたと。それは県が「大したことはないんだ」というようなことを言ったからだと言っています。どちらが悪いのか、どちらがより責任があるのかということを追及する気はないのですが、結局、その間、住民側は不安に思いながら3日間待っていたということであれば、実際に目に見える形で魚が死んでいくというような実態があるのであれば、迅速に公表すべきではなかったのかと思うのですが、そこら辺はいかがでしょうか。
(知事)
実際に現地の中では近隣住民に対して注意喚起はなされているわけですけれども、我々は先ほど説明があったとおり、いくつかのポイントにおいて調査を行い、その数値そのものについては、直ちに健康に害があるというふうには確認はできないわけであります。しかしながら、もっとさらに詳細に我々としては調査をして、最終的に地域の方々に安心していただくための今現在調査をやっていますので、その公表までの間に関しては、念のために、私どもとするとこういう状況がありますという公表をすることに決めたということになります。
(記者)
その検証をするために3日間かかったということなのでしょうか。
(知事)
結果的にはそうですね。
(記者)
分かりました。
(記者)
マイナンバーカードについて伺いたいのですけれども、政府がデジタル田園都市国家構想の基本方針で、来年度からマイナンバーカードの交付率を地方交付税の算定に反映させるようなことも検討すると明記しています。これが交付税による政策誘導ではないかという指摘もあるのですけれども、普及率を上げるためにはやむを得ないと思われるか、どういうふうに考えられるでしょうか。
(知事)
マイナンバーカードの普及率を上げるために様々な事務経費が必要であるのは確かでありますので、そうした事務経費を市町村なり都道府県の努力に対する財源措置ということであれば、十分な理解は得られると思います。大事なことは、基本的にはペナルティーがあるのであれば、おっしゃったようなことはしっかりマスメディアであったり国民からも、注意喚起というかチェックが働くべきだと思いますけれども、この場合は、普及率を上げるために事務経費等努力したところに対する国からの支援という形ですから、これであれば私とすると十分理解の範疇かなとは思います。
(記者)
ありがとうございます。
(記者)
八街の件で、飲酒運転の事故の取組ということがあったと思うのですけれども、それに加えて通学路の安全についても、先月25日に7割の達成状況ですというお話があったと思います。改めて来週で八街の事故から1年ということになるのですけれども、通学路の安全の徹底に向けて県として取り組んでいきたいというところを教えていただければと思います。
(知事)
これまでも様々な事故のたびに、そうした通学路の安全確保というのは動きとしてはあったわけですけれども、やはり昨年の事故というのは、我々千葉県にとってもそうですし、全国的にも大きな動きになって、県内でも非常に多くの箇所が危険だと確認されて、対策が必要だということになりました。1年経過して短期的にできる対策については、かなり関係機関が優先順位を上げて努力をされ、おおむねこの1年間、もしくは今年度中に対策がなされていくことになります。これは多くの方々が努力をしてきた結果だと思います。
一方で、例えば用地の買収であったり、そうした比較的地域住民や様々な方々の理解を求めながら予算措置をしていかなければいけないものについては、まだまだ道半ばなところがありますので、これらについてもできる限り地権者の理解等、我々行政ではままならない部分はありますけれども、引き続き優先順位を上げ続けて対策をしっかり構築していく、その進捗状況の管理等は我々県としてもしっかり行っていきたいと思います。
(記者)
ありがとうございます。
降ひょうによる農業被害への対応について
→農林水産部農林水産政策課【電話】043-223-2812
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