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更新日:令和5(2023)年1月27日
ページ番号:560704
日時 | 令和5年1月19日(木曜日)10時30分~11時00分 |
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場所 | 本庁舎5階大会議室 |
動画 |
(知事)
皆様、こんにちは。
はじめに、県立学校に対する寄附金の募集開始について、お話をいたします。
県では、この度、県立学校が実施を希望する多様な取組の実現に向け、地域の住民や卒業生など、様々な方から広く寄附金を募集する「千葉県県立学校チャレンジ応援基金」を設置いたしました。
募集に当たっては、各県立学校において、募集目的と目標額を明示した計画を策定することとしています。
今回は、まず20校が教育活動や部活動の充実、地域交流に関する計画を策定いたしました。
計画の一例をカテゴリごとに御紹介いたします。
「教育活動の充実」では、佐倉東高校の「服飾デザイン科によるファッションショープラン」、「部活動の充実」では、八千代高校の「人工芝整備による部活動活性化プラン」、「地域交流・地域貢献」では、特別支援市川大野高等学園の「喫茶店リニューアルプラン」や、八千代西高校の「読書活動を活かした地域交流プラン」など、各計画の内容はバラエティに富んでおり、ただいま御紹介できなかったものも含め、特色ある取組ばかりであります。
このほかにも、複数の学校で現在計画を策定中でありますので、今後の発表にもぜひ御注目ください。
寄附金の募集は本日から開始をいたします。
各県立学校が策定した計画をぜひ御覧いただき、将来を担う県立学校の生徒たちに対し、温かい御支援をいただきますようお願いをいたします。
(知事)
次に、「児童養護施設等を退所する児童への奨学金制度の創設」について、お話をいたします。
保護者からの虐待など様々な事情で児童養護施設等に入所している子供は、基本的に18歳になると、就職や進学により自立することが求められています。
しかし、児童養護施設で育った子供たちの大学や専門学校などへの進学率は約33%で、全ての高校等の卒業者の進学率の約74%と比較すると、半分以下となっている状況です。
児童養護施設等を退所する子供たちの中には、学費負担など経済的な事情で進学をあきらめざるを得ない状況も見られ、また、奨学金を受けても、返すことができるのかなど、生活費や学費のことで将来に対して大きな不安を抱えているという声もあります。
こうした子供たちの学ぶ機会を確保するためには、社会全体で支援していく必要があります。
そこで、この度、千葉県社会福祉協議会と連携、協力して、児童養護施設等を退所する子供たちを対象にした給付型の奨学金制度を創設することといたしました。
今後、奨学金の原資について、広く県民の皆様や県内企業などの御協力を得ながら、令和6年度に大学や専門学校に進学する子供たちから給付をしていく予定です。
どんな家庭に生まれた子供たちであっても、学ぶ機会を得て、将来の夢が叶えられるよう、社会全体へ支援を呼びかけていきたいと思います。皆さんの御協力をどうぞよろしくお願いいたします。
(知事)
次に、「食のちばの逸品を発掘2023」コンテストについて、お話をいたします。
豊かな自然に囲まれた千葉県は、旬の魚や新鮮な野菜など、海の幸、山の幸に恵まれ、こうした食材を生かした魅力的な商品が数多くあります。
しかしながら、これらの中には、世間に十分に知られていない、埋もれたままの逸品も少なくありません。
このため県では、こうした「ちばの逸品」を発掘し、光を当てるため、毎年、ちばの「食」産業連絡協議会と共催で、「食のちばの逸品を発掘」コンテストを実施しており、今回で11回目となります。
今年度は、6つの素晴らしい商品を選定いたしました。
まず、金賞には、本県が全国有数の農業産出額を誇る「牛乳」や「卵」、「落花生」を使用した「ちばのこだわりプリンピーナッツ味」を選定いたしました。
プレーン味とピーナッツ味の2つの味が楽しめる濃厚なプリンで、瓶の側面から見えるツートーンカラーの見た目が美しい商品です。
続いて、銀賞には、栄町産の大粒黒大豆「どらまめ」と「玄米」を使った「ふっくら黒豆玄米ごはん」を選定いたしました。
出汁で炊き上げ、ふっくらした玄米に黒大豆がアクセントとして利いている老舗料亭の味と、上品なパッケージデザインは、ギフトとしてもお薦めであります。
銅賞には、「落花生」のペーストを贅沢に使用した「千葉ぴーなっつジェラート」を選定いたしました。
落花生とミルクの味と香りのバランスが良く、食感が滑らかで、何度も食べたくなるジェラートです。
これらのほか、審査員特別賞には、船橋産の梨の規格外品を有効活用し、おいしさや食感などの魅力を生かしている「コンフィチュール『梨っ娘』」、いすみ市大原漁港において、船上でとった鰆を生け締めし加工した「船上活〆鰆のオリーブオイルコンフィ」、館山市の牧場で、牛が排出するメタンガスを低減することが期待される餌で生産された、牧場でしか味わえないような濃厚な味の「須藤牧場メタンガス低減チャレンジ牛乳」の3商品を選定いたしました。
これらの受賞商品6点については、1月24日に開催する授賞式で表彰いたします。
本コンテストの受賞商品は、過去の品々も含め、県のホームページで御覧いただけます。
どの商品も自信を持ってお薦めできる「ちばの逸品」でありますので、これを機に、多くの皆様に知っていただき、ぜひ召し上がっていただきたいと思います。
(知事)
最後に、「千葉のちから『中小企業・小規模企業表彰』」について、お話をいたします。
県内企業の99.8%を占める中小企業は、本県経済の活力の源泉であり、地域の発展のために欠かせない存在です。
本県では、事業活動を通じて地域の発展に貢献している中小企業の皆様をたたえ、応援するため、平成18年度から3つの分野で表彰を行っています。
ここで、今年度の受賞者を御紹介いたします。
1つ目は、「中小企業・小規模企業」表彰です。
南房総市の「株式会社盛栄堂」は、地域のイメージを活用した「さざえ最中」や「くじらまんじゅう」、地域の名産品である牛乳とのコラボ商品など、新商品の開発に積極的に取り組まれました。
このほかにも、被災時に一時避難場所や給電場所を提供し、地域貢献にも取り組まれている芝山町の「有限会社エムアールサービス」など、経営努力を重ね、業界と地域の発展に貢献している中小企業・小規模企業、計12社を表彰することといたしました。
2つ目は、「商店街」表彰です。
東船橋駅周辺において、「ひがふなフェスタ」を、地域と連携しながら毎年開催し、地域の活性化に寄与されている「ひがふなSHOW展街」を表彰することといたしました。
3つ目は、「従業員」表彰です。
高度な技術を駆使して新商品の開発に携わられた方、従業員の指導に優れた手腕を発揮されてこられた方など、中小企業において、他の従業員の模範となっている4名の方を表彰することといたしました。
なお、表彰式は、1月26日午後、県庁で行います。
県では、県内経済の活性化や地域社会の発展のため、常に経営努力を重ねる中小企業や小規模企業、商店街、さらに、中小企業において地道な努力を続けられる従業員の方々を、これからも応援してまいります。
私からは以上です。
(記者)
まず、チャレンジ応援基金ですけれども、かなり全国でも珍しく先進的な取組なのでしょうかということと、また、併せて県民に対して募集(に協力)してくださいというような知事の思いを聞かせてください。
囲み部分について、当日の発言内容を補足しました。
(知事)
こういう取組は他県にも例がないわけではありませんけれども、我々こういう形でしっかり取り組むという意味では、全国でもしっかりと頑張っていこうかなと思っています。
この趣旨ですけれども、やはり私立の学校に比べて公立の学校というのは、標準よりもプラスアルファ、さらにそれぞれの学校ごとにビジョンを示して、卒業生、地域の方々も巻き込んでいって、そして充実をさせていくという取組がまだまだできる余地があったと思っています。
こうした各学校が独自に取り組んで充実していきたいビジョンを、地域や卒業生の方が知って応援をしていく、そういううねりが広がってくれば、最終的には千葉県からより素晴らしい子供たちが育ちますし、可能性も引き上げられるのかなと思っています。もちろん我々行政が本来予算措置をしなければならないものに関しては、しっかり取り組んでまいります。
(記者)
もう一点聞かせてください。新型コロナ関連なのですけれども、最近出口が見えてきたということを感じられているのか、感染症の5類への引下げの機運が高まっておりますが、知事の所感を教えてください。
(知事)
2類から5類なのかを含めて、現在の感染症(法)上の位置づけを見直すという議論が政府で進められていると承知をしておりますし、我々も段階的にそうした道筋を示すことが重要であると様々な場面で政府等にも申し上げてまいりましたので、その取組が加速化していくといいなと思っています。
囲み部分について、当日の発言内容を補足しました。
一方で、我々とすると位置づけが見直される、法律上の扱い等が変わることによって現場で何が起き得るか、それをそれぞれの分野においてシミュレーションをして、どういう部分に気をつけなければいけないか等についてしっかりまとめて、知事会なのか、様々な場面を通して、政府にも提言をしていきたいと考えています。
(記者)
ありがとうございます。最後にもう一点、昨年来、市原だったり木更津看護学院であったり、松戸の公益法人であったり、パワハラを疑われる事案が取り沙汰されております。なかなかパワハラというのは認定が難しいところだろうとは思うのですけれども、されている側からすると、個人の尊厳を損なって、一生本人の心に傷を負う許されざるものであると私は思料いたします。そこで県民一人ひとりが笑顔で暮らせる千葉県づくりを負託された知事に、ハラスメント全体に対する知事の所見、所感というものを聞かせてください。
(知事)
本当におっしゃるとおり、このパワーハラスメントというのは相手の尊厳を傷つけるものであって、あってはならないと考えています。我々千葉県としては、千葉県人権施策基本指針、こういうものを策定して、それに基づいて全ての県民の人権が尊重される千葉県を目指して人権施策を推進しています。今後も、こうした事案もありますので、パワハラを含めて人権に関する様々な問題について、企業の関係者であったり県民の皆さんの理解が深まるように、今まで以上に講演会、研修会等の各種啓発事業をしっかり取り組んでいきたいと思っています。
起きやすい環境というのでしょうか、構造というのも当然ながらあるわけであって、看護の現場や教育現場、部活動等もそうでしょうし、そうした現場の中で、問題に至る前にやはり相互牽制をしていく動きも必要だと思っていますので、それらを含めてしっかりと我々としては周知啓発等にも取り組んでいきたいと思います。
(記者)
どうもありがとうございます。私からは以上です。
(記者)
間もなく野田市で栗原心愛さんが亡くなった事件から4年を迎える中で、改めまして知事としてのお受け止めと、千葉県で事件後再発防止の取組をまとめて、今、取組が進んでいるところだとは思うのですが、その取組の進捗、現状と課題ですか、その中で新たに発覚している課題などがもしあれば、その辺りも踏まえてよろしくお願いします。
(知事)
ありがとうございます。我々としては、県として絶対に忘れてはならない事案でありますし、常にこの事案を教訓に児童相談所の拡充も含めた児童養護対策に県として取り組んできました。おっしゃっていただいたとおり、この検証委員会からいただいた提言などを基に、児童相談所の機能強化を図るために児童相談所の新設、それから職員の増員などの体制強化を進めてきています。職員に関しては既に200人以上増員をしている状況であります。
これだけ多くの拡充をしてきていますので、当然ながら計画的な人材育成、それから確保、これがやはり一番重要だと思っていますので、より意欲のある方、また我々が必要とする人数が確保できるように人材確保対策を組織的に強化していくことと、その採用した方々のキャリアビジョンをしっかりと示しながら、より成長していくための育成計画をさらに充実させていきたいと思っています。それによって我々があの教訓を基に、どこの県よりも子供たちの命を最優先に声なきSOSに気づける、そうした千葉県をつくっていきたいと思っています。
(記者)
ありがとうございます。今のところに関連してですが、そういう対策が取り組まれている中で、難しい部分というのはあるのでしょうか。
(知事)
いっぱいあるわけですけれども、一番は、そうは言いながらやはり、これは千葉県のみならず、今首都圏、全国もそうですけれども、児童相談所の拡充、人員の強化に取り組んでいるわけなので、どうしても人員の確保が難しいというのが一番の問題だと思います。
それから、先ほど申し上げたとおり、これだけ若い方々が増えるわけですから、人事構成というのですか、人材構成というのもこういうピラミッドになるわけですよね。それが10年後、20年後になってくると、その層がこうやって今度は中堅などになってくるわけですから、先を見た、その人たちがしっかりと10年後、20年後、30年後も千葉県の児童養護を中心に活躍していただけるような人材育成であったり、組織の将来の在り方などを、常に我々は考える必要があるということだと思います。
(記者)
ありがとうございます。最後に、今の件に関連して1点だけですけれども、人員の確保が難しい様々な要因はあると思いますが、知事が考えられるものとしてはどのようなことがあるでしょうか。
(知事)
限られたパイをみんなが採用するわけですから、当然ながらそこの問題がどうしてもあると思います。ですので、そうした中で選ばれるために、入った後の働く環境の改善であったり、もしくは人材育成だったりキャリアビジョンというのを、我々が責任を持って充実させていっていることを見せることによって、選ばれる児童相談所にならなければいけないのだろうと思います。それから採用ルートの多様化であったり新たな採用手法、いろいろなものを駆使していくということが大事ではないかと思います。
(記者)
ありがとうございます。
(記者)
奨学金制度の創設について伺います。厚労省などによると、こうした施設を退所した若者を「ケアリーバー」と呼ぶそうなのですけれども、経済的にも自立が困難なケースが多いとされています。改めて知事として、こうした若者を支援する問題意識というところと、これは県の予算ではなく民間資金を活用するわけで、そこの狙いというのも併せてお聞かせください。
(知事)
私も市長時代から児童相談所、一時保護所、児童養護施設、そうしたところを何度も訪問して子供たちとも交流していく中で、我々が通常の家庭であれば当たり前に受けてきた愛情だったり、もしくはチャンスですよね、そうしたものが得られていない子供たちがやはり現実としているということを、いつも自分としては強く思いとして抱いています。どんな家庭で育ったとしても、できる限りひとしく平等にチャンスが与えられる社会をつくっていくというのは我々大人の役割だと思っていますので、市長時代も市内のそうした奨学団体と連携をして、千葉市の子供たちにそうした給付型の奨学金というのを全国でもかなり珍しい形で実現をしてきました。
私は県知事選挙に当たっても、この千葉県で実現するというビジョンも示しておりますし、就任後に優先的な施策として職員にも考えてもらいました。非常にいい、現実的に運用できる制度設計をつくってくれたのではないかと思っています。
これを税金ではなく民間を巻き込んで行うというのは、こういう社会、こういう子供たちがいるということを多くの人たちに知ってもらって、その支援の輪をつくっていく、そういう社会的な、包み込むようなものを今後千葉県としてつくっていきたいという考え方の中の一つの参加できるやり方として、こういう形をつくったというのが大きいと思いますので、一人でも多くの方、一つでも多くの企業等に参加してもらえるように、私自身もしっかりと職員とともに頑張って呼びかけをしていきたいと思います。
(記者)
ありがとうございます。
(記者)
新型コロナについてお伺いしたいのですが、政府が屋内でのマスクの着用に関して、感染症法上の分類5類移行に合わせて、症状のある人などを除いて原則不要とする案を検討していると報道で出ております。この点について知事はどういうふうにお考えになっているでしょうか。
(知事)
こうした報道は私も承知をしております。疾病である以上、リスクはゼロではないわけですけれども、これまで積み重ねてきた科学的知見によって、徐々に社会経済活動を取り戻しておりますので、必要な検討の一つだと考えています。
マスクの着用については、感染症法の位置づけだけではなくて、ウイルスの特性も踏まえて、国においてしっかり整理をしていただきたいと思います。
(記者)
ありがとうございます。実際に5類への移行ですとか、こういった運用がされるのは春以降になるとの見方がありますが、今の感染状況を踏まえるとどういうふうにお考えになっていますか。
(知事)
議論のまず前提条件として、感染が拡大していたとしても、していなかったとしても、どのレベルなのか、どのレベルは変わらない我が国の基準として考えていくのか、というのがまずあると思うんですね。その上で、例えば冬のように医療がひっ迫しやすい時期に対して、今のように、強制ではないけれども、どれぐらい社会がみんなのコンセンサスを得てプラスアルファの対策を行っていくかという整理だというふうに思っていますので、リスクのある状況とか場面で何をするかという話と、ベースとしてどうするかという、2つの議論が必要なのかなと思っています。
(記者)
ありがとうございます。
(記者)
日本製鉄君津地区のシアン流出事案については、県のほうに有識者会議を発足するということで、26日から始まるというふうに聞いております。これについてどのような結果、どのような調査になることを期待するか、知事のお考えをお聞かせください。
(知事)
やはりこの事案というのは、非常に県民の皆さんの関心も高いわけでありますので、各分野の有識者の皆様方から、客観的で忌憚のない御意見をいただきたいと考えています。また、何と言っても再発防止が重要でありますので、この再発防止に向けた対策についての御意見をいただければ、今後の県の指導にも反映できるのではないかと期待をしています。いただいた意見を踏まえて、事業者による抜本的な対策の徹底を指導して、一日も早く県民の不安が払拭されるように努めていきたいと思います。
(記者)
ありがとうございます。ということは、日鉄の事案に限らずほかの業者に対しても、あまねく当てはまるような何らかの再発防止策、そういったところも期待するという感じですか。
(知事)
基本的にはこの事案に関する有識者会議でありますけれども、ここでしっかり議論していただいたものが我々の知見としても蓄積されていくと考えています。
(記者)
ありがとうございます。ちょっと話題が変わりまして、児童養護施設への奨学金制度についてですが、これは施設にいる子供たちが限定で給付の対象という解釈でよろしいでしょうか。
(職員)
児童家庭課でございます。
給付の対象ですけれども、児童養護施設を退所した方々、里親のところを卒業されていく、家庭を離れていく方などを今のところは想定しておりますが、詳細につきましては、この後、県社会福祉協議会とも協議をしながら詰めていきたいと考えています。
(記者)
ありがとうございます。児童養護施設と里親ということですが、特別養子縁組の子供に関しては、これは対象外になるということでしょうか。
(職員)
そうですね。特別養子縁組につきましては、その子が育つ御家庭がありますので、今回、対象というふうには想定しておりません。
(知事)
結局、児童養護制度が、これは少しずつ変わってきているのですけれども、どうしても18歳というのが一つの区切りになるわけですよね。でも、皆さんも私たちもそうですけれども、その後も大学等高等教育を受けるときに、当然ながら家庭の支援を物的にも精神的にも受けた人たちは多いと思いますし、なんだったら社会人になってもしばらくは多分支援があるケースもあるわけです。そう考えると、児童養護施設や里親の出身の子供たちというのは、以前に比べればいろいろ国の制度もできたとはいえ、やはり十分ではない。それがこの進学等の結果にも現われていますので、千葉県として、みんなでそれを支えるということですね。
(記者)
十分ではないというお話がありましたけれども、日本の場合、ほかの先進国に比べてなぜ施設にこういった児童が多いのかというと、里親ですとか特別養子縁組の率が非常に低いという社会全体の課題があると思うのですが、そういったものに対して、県として啓発していくという狙いも込めたということでよろしいですか。
(知事)
そうですね。やはり我々としては、里親等委託率というのを上げて、できる限り家庭的な環境で育つ子供たちを増やしていきたいと考えています。そうした中で、我々県全体の支援の一つでもありますので、一つ一つ積み重ねていって、里親等委託率というのを引き上げていきたいなと考えています。
(記者)
ありがとうございます。またちょっと話題が変わるのですけれども、1月1日元日に、知事が奈良市の仲川市長にツイッターで会話ができるスペースをやっておられます。今回初めての取組というふうにおっしゃられていましたけれども、今後、県政ですとかそれ以外に関して、スペース機能を活用していく計画といいますか、御要望はありますでしょうか。
(知事)
そうですね。新しい対話のやり方というのは、常に我々はキャッチアップ、勉強していかなければいけないと思っていまして、私も実はこういうIT系について先駆的にやるほうではなくて、大体ある程度やっているのを見て活用していくものですから、勉強も兼ねて行いました。いずれにしても、多くの方々に政治について、もしくは行政について、興味を示していただくということが大事だと思っていますので、今回行ったものを受けていろいろ分かったことがありますので、次につなげていきたいと考えています。何か御意見があったら教えてください。
(記者)
分かりました。ありがとうございました。
(記者)
5類の関係でちょっとお伺いしたいのですけれども、5類に移行した場合に、現場に何が起こり得るかのシミュレーションを、備えをこれから議論していくということなのですけれども、現時点で医療機関であったり、何か現場で起こり得るであろうと思っている懸念事項などはあるのでしょうか。
(知事)
まず、権限上できなくなること、もしくは公費負担がなくなる可能性があることなど、いろいろな影響があり得るわけですよね。これはまだ政府がこらから段階的なステップをお示しになるので、それに応えていくことになるわけですけれども、どういう影響があるか。
一番大事なことは、県民の皆さん方に混乱が生じないということと、大事な部分の医療は守られ、かつ、見直しによって最終的には医療の提供能力が引き上がっていくということが目指さなければいけない姿だと思いますので、そのためにどういう見直しが必要で、どういう段階論が現実的かというのを、我々現場を預かっている側としてシミュレーションし、政府に提言をしていくということだと思います。抽象的で申し訳ないですけれども。
(記者)
ありがとうございました。
(記者)
知事はフェイスブックのほうで、「電話de詐欺」について、表記について複雑な気持ちがあって、これまでの経緯を踏まえて、どのように改定することが必要かしっかりと考えていきたいと書かれていますが、複雑な気持ちというのはどういうお気持ちなのでしょうか。
(知事)
最初に名称を聞いたときに、思い切った名称だなというふうに思いましたね。そうとしか言いようがないですね。ただ、多くの方々の意見や経緯を踏まえて出来上がっていますので、それを尊重しながら考えていきたいと思います。
(記者)
今後、呼び方を変える方向で考えていくという意味ですか。
(知事)
それも含めて、そんなすぐにということではなくて、しっかり考えていきたいということですね。
(記者)
特にいつまでと決めるわけではなくて。
(知事)
ではないです。
「千葉県県立学校チャレンジ応援基金」を活用した県立学校に対する寄附金の募集の開始について
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