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診療科・部門紹介

腫瘍・血液内科

診療科の紹介

腫瘍・血液内科では、造血器悪性腫瘍および抗癌剤感受性の高い固形腫瘍に対する化学療法を担当しており、造血器腫瘍、固形腫瘍のそれぞれに対して、最新の標準治療を適切に提供していくことを科の基本方針としています。また、新規薬剤の開発に寄与するために治験にも積極的に参加しています。

治療について

悪性リンパ腫

当科の特徴は、悪性リンパ腫の症例が非常に多いことです。悪性リンパ腫は組織型ごとに症状や治療法・予後が異なるので、まず組織型を確定させることが何より重要です。当科では臨床病理部や臨床検査部と協力し、細胞の免疫染色、フローサイトメトリー、遺伝子解析、等を用いて迅速な組織診断の確定に心掛けています。診断確定後は個々の患者さんの病状について十分な評価・検討を行った上で、近年発売になっている各種新規治療薬や治験薬を用いた治療を行っています。CAR-T療法は当院で実施できませんが実施施設と密にコミュニケーションをとって治療につなげています。

多発性骨髄腫

新規分子標的薬(ボルテゾミブ・サリドマイド・レナリドミド)が治療に導入されてから、骨髄腫の治療成績は大幅に改善し有意な生存期間の延長が認められています。近年次々と承認されているポマリドミド、カルフィルゾミブ、イキサゾミブ、エロツズマブ、ダラツムマブ、イサツキシマブ等の新規分子標的薬を、各症例の状況に応じて適切に使用できるように、診療科カンファレンスで検討を行った上で治療方針を決定しています。難治性の骨髄腫症例に対して血縁者間同種造血幹細胞移植を2020年度、2021年度にそれぞれ1例ずつ実施し、今後も必要な症例には同種移植も念頭においた治療を行っていきます。多発性骨髄腫に対する治験も複数実施しています。

急性白血病

急性白血病は診断されてから極力短期間で治療を開始することが重要です。白血病が疑われる場合には電話にてご連絡ください。可能な限り早急に引き受けます。2020年10月に開院した新病院では無菌室20床を新たに設置し、安全に化学療法を行うことができるようになり、また、血縁者間の同種造血幹細胞移植にも対応できる環境が整いました。当院にて対応できない同種造血幹細胞移植適応症例については、寛解導入療法および地固め療法を当院にて行いながら千葉大学医学部附属病院や千葉市立青葉病院、成田赤十字病院などの移植施設と連携して適切な時期に移植が行えるように調整を行います。

骨髄増殖性腫瘍

真性多血症、本態性血小板血症、骨髄線維症は、従来骨髄増殖性疾患と呼ばれていましたが、JAK2遺伝子変異などが原因であることが判明し、病態が明らかとなってきたことから近年では骨髄増殖性腫瘍と呼び方が変わっております。慢性的に経過することが多い疾患群ですが、治療もJAK2阻害薬などが使用可能となっていることから、症例毎に治療選択をどのようにするか判断に苦慮することも多くなっています。血球の種類を問わず増加を認めている際には一度ご紹介ください。診断を確定させた後に治療方針を検討し、かかりつけ医で対応可能な治療であれば逆紹介として以後連携を取りながら治療を継続していきます。

固形腫瘍

集学的治療の一環としての化学療法(乳がんに対する術後補助化学療法、精巣がんに対する寛解導入化学療法など)および標準的治療が確立していない再発がん・転移がん(再発乳がんや原発不明がんなど)や難治性の希少がん(軟部肉腫、脳腫瘍など)に対する化学療法を外科系の診療科と協力して行っています。

日常診療として標準療法を適切に遂行することに加え、従来の治療成績をより改善させるような新しい治療の開発(臨床試験)にも積極的に取り組んでいます。化学療法高感受性の胚細胞腫瘍(精巣腫瘍、脳胚芽腫)やユーイング肉腫ファミリー腫瘍に対しては、泌尿器科や脳外科、整形外科と協力して、ハイリスク症例や再発症例を対象として自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法を組み込んだ治療を行っていま

 

医師のご紹介

腫瘍・血液内科部長

武内医師
武内 正博(たけうち まさひろ)

平成10年千葉大学医学部卒

【指導医、専門医、認定医など】
  • 日本内科学会 総合内科専門医 指導医
  • 日本血液学会 血液専門医・指導医
  • 日本造血細胞移植学会 評議員、造血細胞移植認定医
  • 日本骨髄腫学会 代議員
  • 日本がん治療認定医機構 がん治療専門医
  • 米国血液学会 所属
【専門分野/得意分野】
  • 専門は造血器腫瘍全般(白血病、リンパ腫、骨髄腫、骨髄増殖性腫瘍)、造血幹細胞移植

輸血療法部長

熊谷医師
熊谷 匡也(くまがい きょうや)

昭和62年千葉大学医学部卒

【指導医、専門医、認定医など】
  • 日本骨髄腫学会代議員
  • 所属学会:日本血液学会、日本輸血・細胞治療学会、日本造血・免疫細胞療法学会、日本臨床腫瘍学会、日本乳癌学会   
【専門分野/得意分野】
  •  専門は腫瘍内科(特に悪性リンパ腫、乳癌の化学療法)

診療部長・外来化学療法科部長

辻村医師
辻村 秀樹(つじむら ひでき)

平成3年岐阜大学医学部卒

【指導医、専門医、認定医など】
  • 日本内科学会 認定内科医・指導医
  • 日本血液学会 血液専門医・指導医、評議員
  • 日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医・指導医
  • 日本骨髄腫学会代議員
【専門分野/得意分野】
  • 専門は造血器腫瘍 がん薬物療法全般

感染管理部長

菅原医師
菅原 武明(すがわら たけあき)

平成10年千葉大学医学部卒

【指導医、専門医、認定医など】
  • 日本内科学会 総合内科専門医・指導医
  • 日本血液学会 血液専門医・指導医
  • インフェクションコントロールドクター(ICD)
【専門分野/得意分野】
  • 専門は造血器腫瘍
 

医長

三科医師
三科 達三(みしな たつぞう)

平成24年千葉大学医学部卒

【指導医、専門医、認定医など】
  • 日本内科学会 総合内科専門医
  • 日本血液学会 血液専門医
【専門分野/得意分野】
  • 造血器腫瘍全般
 

主任医長

 
真子 千華(まなこ ちか)

平成20年福島県立医科大学医学部卒

【指導医、専門医、認定医など】
  • 日本内科学会 総合内科専門医・内科指導医
  • 日本血液学会 血液専門医・指導医
  • 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
【専門分野/得意分野】
  • 造血器腫瘍全般・がん薬物療法全般