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更新日:令和6(2024)年9月11日
ページ番号:454300
稲の収穫は適期に行いましょう。極端な早刈りでは青米や未熟米が増加し、収量が低下したり、高水分のために品質が劣化しやすくなります。収穫が遅すぎると胴割れ米や茶米が増加します。
収穫適期は出穂後日数や帯緑色籾歩合から判断します。
コンバインがほ場で収穫作業をするために、落水により土壌を乾燥させ、土壌を硬くする必要があります。しかし、落水が早すぎると登熟不良となったり、胴割れ米の発生に繋がるため、落水は出穂25日後(排水不良田では出穂20日後)以降に行うようにします。令和2年は長梅雨の後、好天が長期間続いたため、梅雨明け後すぐに落水したほ場では、登熟不良や過乾燥により倒伏する事例がみられました。天気予報を確認し適期落水に努めるとともに、用水が確保できる場合は干ばつ時にはほ場表面に水を流して過乾燥を防ぎましょう。
表1は出穂後日数から推定できる千葉県主要品種の収穫適期です。実際の収穫適期は登熟期間の気候にも左右されるため、出穂後日数を参考にして、次項の帯緑色籾歩合から正確な収穫適期を判断することをお勧めします。
品種 | 収穫適期となる出穂後の日数 |
---|---|
「ふさおとめ」 | 33 |
「ふさこがね」 | 37 |
「コシヒカリ」 | 38 |
「粒すけ」 | 38 |
「ふさのもち」 | 36から44 |
ほ場の中で平均的な生育をしている株(10株程度)から、主稈と思われる茎を選びその穂を抜き取り、緑色が少しでも残っている籾(帯緑色籾)の割合を調べます(図1)。不稔籾を除いた全籾数のうち、帯緑色籾の割合が15パーセント程度の時が収穫適期です。
図1.帯緑色籾の判断方法(模式図)
収穫後の籾は水分含量が多く、劣化しやすいため、速やかに乾燥を行いましょう。また、乾燥後の水分が適正でないと貯蔵性が低下するため、仕上がり玄米水分率にも気を付けましょう。
高水分の籾は品質の低下が著しくなるため、降雨時や朝露が乾いていない時間の収穫は避けます。また、収穫した生籾を3時間以上炎天下に放置すると品質が低下するので、速やかに乾燥作業を始められるように計画的に収穫作業を行いましょう。
乾燥は急激に行うと胴割れ米が発生しやすくなるため、平均毎時乾減率0.7から0.8パーセントとします。籾水分率が18パーセントの時に乾燥を一旦停止し、夜間は貯留して翌日再乾燥して仕上げることで、胴割れ米の発生や燃料費を減らすことができます。乾燥の目標となる仕上がり玄米水分率は14.5~15.0パーセントです。
選別は、異物を除き、粒揃えを良くし、米の商品価値を高めます。
おいしいお米は、玄米中の粗たんぱく質含有率が低いと言われています。そして、米粒の粒厚が厚いほど粗たんぱく質含有率が低くなる傾向があり、おいしいお米になります。そこで、1.8ミリメートル以上の網目で選別を行いましょう。また、大粒が特徴の「ふさのもち」については、1.9ミリメートル以上の網目で選別を行いましょう。
初掲載:令和3年8月
安房農業事務所
改良普及課
普及指導員 大坂 龍
電話:0470-22-8132
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