1 未来を支える産業の振興
多様なポテンシャルを持つ本県の産業の持続的な発展を支えていくため、県内の高い技術力を持つ企業や大学・研究所、インキュベーション施設などを生かし、産学官連携の推進やベンチャー企業の支援等に取り組むほか、市場が拡大傾向にある健康・医療分野や、新エネルギー等の成長分野に係る産業の育成・振興に取り組む。
また、圏央道や北千葉道路の整備進展、成田空港の更なる機能強化等により、広域交流拠点としての本県の優位性が高まっている。このようなポテンシャルを生かして、将来の本県経済をけん引出来るような企業の立地を促進する。具体的には、企業誘致セミナーや企業訪問、市町村・民間と連携した誘致活動の強化、企業のニーズに対応した助成制度の活用等により、積極的な企業誘致に取り組むとともに、県内企業が更なる成長のために行う投資を支援する。
〔重要業績評価指標(KPI)〕
- ちば新事業創出ネットワークの参加団体数(累計) 現状値 710 社(2022 年度) ⇒ 720 社(2027 年度)
- 医療機器等の共同開発件数(累計) 現状値 85 件(2022 年度) ⇒ 135 件(2027 年度)
- 県内企業の立地件数(累計) 現状値 70 件(2018 年~2022 年の平均) ⇒ 280 件(2024 年~2027 年の累計)
- 空き公共施設等への進出企業数(累計) 現状値 56 社(2016 年度~2022 年度の累計) ⇒ 91 社(2027 年度)
ア 新産業の振興
国際競争の激化や感染症拡大の影響などに伴う事業環境の変化、少子高齢化や人口減少など様々な社会的課題に直面する中、本県産業の活力を高めていくためには、高い技術力を持つ企業や産業支援機関・研究機関・大学等が集積する本県の強みとポテンシャルを産業に生かしていくことが重要である。
このため、国内外の市場拡大が見込まれる健康・医療分野については、医療機関等との連携を進め、専門人材による製品開発から販路開拓に至る伴走支援を行い、優れた技術を持つ中小企業による新たな医療機器等の開発を促進する。
また、バイオ産業については、かずさDNA研究所を中心とした産学官ネットワークを生かして、共同研究や技術的な支援を行うとともに、応用・実用化研究を推進し、健康医療や農業、環境などの幅広い分野で、研究成果の社会還元や産業支援を通じて、バ
イオエコノミー社会の実現に向けた取組を進める。
- 健康・医療ものづくり産業の振興
- かずさDNA研究所を中心としたバイオ産業の振興 等
イ 本県の特徴を生かした企業誘致の推進
成田空港・アクアライン・圏央道・千葉港等、本県の優れた社会基盤を生かした企業誘致を推進するため、立地企業補助金や地域未来投資促進法・地域再生法等を活用し、本社機能や製造業の工場、研究所、流通加工施設等の誘致を推進するとともに、県内立地企業のマザー工場化などの拠点強化に向けた再投資を支援する。
また、外資系企業の立地を促進するため、広く国内外へ本県の投資環境を情報発信するとともに、海外から本県へ進出する企業に対する一元的窓口であるちば投資サポートセンターを通じた法人設立等のサポートなどの支援を行う。
- 本社工場や製造業の工場、研究所、流通加工施設等の立地促進
- マザー工場化や事業の高度化に伴う県内企業の再投資への支援
- 外資系企業の誘致推進 等
ウ 産業用地の確保
企業立地の受け皿となる県内の産業用地が減少していることから、県・市町村・民間のそれぞれが持つ強みを生かした産業用地の確保に取り組む。産業用地の整備を検討する市町村に対し、事業の進捗状況に応じて、市町村が行う事業可能性調査への補助や公共インフラ整備への補助を行うなどの支援に取り組む。
- 多様な産業の受け皿づくりの促進
- 市町村が行う産業用地整備への支援 等
エ 空き公共施設等を活用した企業誘致の促進
県北東部や南部などにおいては、企業誘致が進みにくいことに加え、人口減少が進み、小中学校などの空き公共施設が増加しており、大きな課題となっている。
一方で、豊かな自然環境の中で事業を行うことなどに関心を持つ企業も増えてきていることから、そうした企業のニーズを掘り起こし、空き公共施設へ企業を誘致することで、雇用を創出し、地域経済の活性化を図ることが重要である。このため、県ホームページによる情報発信や、活用を希望する企業と市町村のマッチングなどの取組を市町村と連携して推進する。
- 進出可能性のある企業の掘り起こし
- 企業と市町村とのマッチング支援
- 廃校など空き公共施設等の修繕等に対する支援 等
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