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ホーム > 教育・文化・スポーツ > 歴史・文化 > 文化・文化財 > 文化遺産 > 彫刻・絵画・工芸品など > 絵画 > (いすみ市)紙本 水墨著色軸装 花鳥図
更新日:令和6(2024)年2月19日
ページ番号:6091
画面は縦50センチ、横33.5センチの双幅で、室町時代後期の作品と思われる。
先ず右の絵は、小鳥と笹が中心となって、右の梅の老木から左の枝へ、更に左下の梅の枝へと移り、右下の岩石の斧劈皴で画面を締めている。斧劈皴は少々弱いが、笹の線描は鋭く、狩野派の特徴をよく表現しており、特にふくらみのある梅の花の描写は見事である。
次に左の絵は、中心は小鳥で、左上の椿の花から上部の笹に、更に中央部の笹に移り、右下の椿の花で画面を締めている。鋭い線描の笹に狩野派の特徴が表現されている。また、椿の花や笹等に岩絵具が巧みに使用されている。
夷隅町に現存する絵画の中では、特に古い部類に属し、美術品としての価値は、極めて高いものである。
作者狩野永仙元信(1467~1558)は、狩野正信の子で、正信の社会的地位と画風を受け継ぎ、禅宗的水墨画の要素を無くし、大和絵の技法を取り入れ、武家好みの力強い装飾性を持った様式に変化させた。
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