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ホーム > くらし・福祉・健康 > 福祉・子育て > 障害者(児) > 障害福祉に関する施策 > 千葉県障害者施策推進協議会 > 令和6年度第1回千葉県障害者施策推進協議会議事録
令和6年12月25日(水曜日)
10時から11時まで
オンライン開催(公開)
委員:石田会長、本宮副会長、荒井委員、荒木委員、岩野委員、川名委員、久保田委員、今野委員、佐久間委員、椎名委員、芝田委員、千日委員、田中委員、橋本委員、半澤委員、平野委員、細井委員、松浦委員、馬淵委員、横川委員
事務局:岡田部長
障害者福祉推進課:中里課長、山之内副課長、吉原副課長、小佐野共生社会推進室長、西障害者手帳審査班長、三和障害保健福祉推進班長、杉浦精神保健福祉推進班長、共生社会推進室 川﨑副主査、寺田副主査
障害福祉事業課:丸山課長、坂本副課長、町田副課長、大滝千葉リハビリテーションセンター建設室主幹兼室長、井上虐待防止対策班長、酒井法人指導班長、中嶋暮らしの場支援推進班長、和田事業支援班長、小泉地域生活支援班長
(1)会長・副会長の選出
(2)第八次千葉県障害者計画の策定について
(3)第七次千葉県障害者計画の進捗状況について
(事務局)
本日は、皆様お忙しいところお集まりいただきましてありがとうございます。ただ今から、令和6年度第1回千葉県障害者施策推進協議会を開会いたします。私は、本日の司会を務めさせていただきます、障害者福祉推進課副課長の山之内と申します。どうぞよろしくお願いいたします。それでは、まず本日の配付資料の方を確認させていただきたいと思います。本日の配付資料につきましては、お手元の「配付資料一覧」のとおりでございます。皆様よろしいでしょうか。それでは本日の会議でございますけれども、障害者施策推進協議会は、障害者基本法に基づき設置された協議会でございます。議事録の作成のため、録画・録音をさせていただいておりますのでご了承いただければと思います。会議に先立ちまして、本日の出席状況を御報告いたします。委員21名のうち20名の方に御出席いただいており、定足数の過半数を満たしておりますので、会議が有効に成立していることを御報告いたします。それでは、次第に沿って順次進めてまいります。はじめに、今回の委員の皆様は改選後初めてということでございますので、委員の皆様をご紹介させていただきます。ご紹介させていただいた際にご発言をされる場合につきましては、マイクのミュートの方を解除してご発言いただくようお願いいたします。
≪委員紹介≫
続きまして、本日出席の事務局職員を紹介いたします。
≪事務局職員紹介≫
続きまして、岡田健康福祉部長より御挨拶申し上げます。
(岡田健康福祉部長)
健康福祉部長の岡田でございます。委員の皆様におかれましては、本協議会の委員に御就任いただき、また、大変お忙しい中、本日の会議に御出席いただき、誠にありがとうございます。さらに、日頃から、本県の障害者施策の推進に格別の御理解、御支援を賜り、厚く御礼申し上げます。特に、昨年度は、3年に1度の障害者計画の策定に当たり、委員の皆様をはじめ、様々な関係者、有識者の方々の御協力をいただきました。おかげさまで、本年3月に、令和6年度から令和8年度までを計画期間とする第八次千葉県障害者計画をとりまとめることができましたので、この場をお借りして改めて御礼申し上げます。県では、本計画をもとに「障害のある人が地域でその人らしく暮らせる共生社会の構築」を目指して「障害福祉サービスの充実」、「障害のある方への理解を広げる取組の推進」、「相談支援体制の整備」などの施策に取り組んでおります。また、暮らしの場支援会議において、重度の強度行動障害のある方の受入れを進めるにあたり、正式な受入先が決まるまでの間など、一時的に受入れを行う施設を確保するため、民間の登録事業者による短期入所施設の改修に対する費用への補助制度を本年度、創設しました。さて、本日の会議では、第七次計画の進捗状況について御報告させていただきますので、委員の皆様には忌憚のない御意見をいただければ幸いに存じます。さきに開催されたパリ2024パラリンピックでは、千葉県にゆかりのある選手が多くのメダルを獲得し、たくさんの人々に勇気と感動を与えてくれました。県においては、今後もパラスポーツの振興など、障害者施策の各取組について、一層の推進を図ってまいりたいと考えております。終わりに、本県の障害福祉の推進のため、今後とも御支援と御協力をお願い申し上げまして、挨拶とさせていただきます。
(事務局)
大変恐縮ではございますが、岡田部長につきましては、所用のためここで退席させていただきます。では、ここから議事に入りますが、議事に入る前に、事務局からお願いがございます。御発言の際には、ミュートを解除の上、お名前を名乗っていただき、指名された後、御発言をお願いいたします。なお、御発言なさらない間は、ミュート設定にしていただきますようお願いいたします。なお、協議会の議事は会長が務めることとされていますが、会長が選出されるまでの間、引き続きわたくし山之内が進行役を務めさせていただきます。はじめに、議題1会長、副会長の選出です。会長の選出に当たっては、千葉県行政組織条例第30条第1項の規定により、委員の互選により選出することとなっております。どなたか御意見等ございませんか。
(岩野委員)
継続して、会長を石田委員、副会長を本宮委員にお願いするのはいかがでしょうか。
(事務局)
ただ今、会長に石田委員を、副会長に本宮委員を推薦する意見がありましたが、皆様いかがでしょうか。
≪異議なし≫
(事務局)
石田委員、御了承いただけますでしょうか。
(石田委員)
はい。ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
(事務局)
ありがとうございます。本宮委員、御了承いただけますでしょうか。
(本宮委員)
よろしくお願いいたします。
(事務局)
ありがとうございます。それでは石田会長からご就任にあたりまして、一言ご挨拶をいただければと思います。お願いいたします。
(石田会長)
石田でございます。私自身もこの推進協議会の皆様方からのご意見を様々にお聞きして非常に学びも多くございます。今後とも一層皆様と一緒により良い施策、そして、その方向性が求められることを希望しております。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございます。
(事務局)
ありがとうございます。続きまして、本宮副会長から一言ご就任のご挨拶をいただければと思います。
(本宮副会長)
皆様方の温かいご理解とご支援をいただき誠意努めてまいりたいと思いますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
(事務局)
ありがとうございます。それでは、この後の議事の進行につきましては、協議会運営要綱第5条の規定により、石田会長にお願いしたいと存じます。石田会長、よろしくお願いします。
(石田会長)
それでは、ここからは私石田が進行を務めさせていただきます。次の議題に入る前に協議会運営要綱第6条第2項の規定により、議事録署名人の指名を行います。荒井委員、田中委員にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。それではまず、議題2第八次千葉県障害者計画の策定について、事務局から説明をお願いします。
≪事務局説明≫
(石田会長)
ありがとうございました。本年度から始まっている第八次千葉県障害者計画の内容ということでございます。新たに委員になられた皆さん方におきましてもご周知いただくということでよろしくお願いいたします。それでは、議題3第七次千葉県障害者計画の進捗状況について、事務局から説明をお願いします。
≪事務局説明≫
(石田会長)
ありがとうございました。今、事務局から説明がありましたが、委員の皆様から御意見や御質問がございましたら、リアクション機能の方で手を挙げていただきますようお願いします。
(細井委員)
資料1で御説明いただきましたが、精神障害者保健福祉手帳の所持者が5年間で約50%増加しています。この精神疾患の内訳によって支援の内容も違ってくると思います。私は主に増えているのは、うつ病や発達障害と呼ばれるような人達だと思うのですが、県の方で増えた理由について何か分析されているのでしょうか。
(石田会長)
今の御質問につきまして、事務局の方から御説明いただけますか。
(事務局)
皆さんが精神障害者保健福祉手帳を取得されるようになったのは、それによって使える制度が増えてきたことが大きいのかと考えております。例えば公共交通機関ですと、来年度からはJRも使えるようになりますので、そういった意味で益々取得される方が増えていくのではないかと考えております。ただ、御質問にありました精神疾患によって増え方に違いがあるかどうかの分析は出来ておりません。
(細井委員)
ある程度でも結構ですので、それに関する精神疾患群の分析をしていただければと思います。例えば、精神障害者に対するきめ細かいサービスの提供には、ある程度それぞれの精神疾患の特性に見合ったものが必要です。ただ単に精神障害という括りで捉えてしまうと大枠すぎてしまいます。せっかく立てていただいている障害者計画においても、どこにフォーカスしているのかよく分からなくなると思います。ですから、その辺りの分析を行って是非今後に生かしていただければと思います。
(石田会長)
今の御意見は、まさに第八次千葉県障害者計画の中での課題を御提示いただいたように思います。ありがとうございました。その他に委員の皆様の方から御質問、御意見がありますか。
(橋本委員)
千葉県精神障害者自立支援事業協会の橋本です。資料2-2の1ページの2-2精神病床における61歳以上の1年以上長期入院患者数の評価がDになっています。先ほどの御説明の中でも、居住の場の確保が課題ともおっしゃっていましたが、まさにそうだと思います。資料2-3の5ページの2-(1)-(14)精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築において、「協議の場において対策を検討します。」とありますが、この協議の場において、介護保険事業所との連携を更に進めていく必要があると思います。私どもは、地域包括ケアシステムの協議の場を持っておりますが、精神科病院から高齢の入院患者さんたちの退院という問題について、どこも非常に困っているという話が出ています。この問題については、各地で行っている協議の場に、地域包括支援センターも含めて推し進めていただいたり、市町村の協議の場で推し進めていただいたりするなど、多職種連携で重層的に見ていくシステムを進めていっていただければと思います。
大変貴重な御意見をありがとうございます。社会全体で高齢化が加速していく中で、障害者の高齢化も一つのテーマでは対応しきれない状態にあり、これからの大きな課題となっています。
(細井委員)
私も、認知症の方の入院治療に携わっておりますのでこの問題について意見を述べさせていただきます。施設に入所させることに関して、特別養護老人ホームであれば要介護3以上でないといけないのですが、精神科に入院される患者さんは精神症状や行動障害が強いため、要介護3以上でも特養で受け入れを拒否されてしまいます。また、より要介護度が低い方はグループホームに入ることになるのですが、ここは単価が高かったり、個別性が高かったりする方々に関して受け入れが厳しい状況にあり、退院が困難となります。退院して自宅へ戻る方は年間で1割くらいしかいらっしゃいません。そうすると、長期入院にならざるを得ません。このように制度の問題が非常に大きいのです。この問題は話し合いだけではなかなか解決するものではないと私は考えます。
(石田会長)
これは大きな課題ですね。計画の中でどのように対応していくのか考えていく必要があります。また、広域的に連携していく必要もあるとも思っています。
(橋本委員)
要介護度が低い精神疾患をお持ちの方がどこで暮らすか。精神障害をお持ちの方が入れるグループホームの入所依頼は、65歳以上の方ばかりです。空きがあるグループホームもあると思いますので、そういう方も引き受けていただけるよう、広めていって欲しいと思います。
(岩野委員)
資料2-2の8-11の公園の整備のところですが、多機能トイレが整備されているということでA評価になっているのですけれども、その多機能はどこまで多機能なのかを知りたいです。車椅子で入れる、もしくはおむつ替えのベッドがあるとか、大人の方でおむつをご利用されている方が、おむつ替えの必要がある時に多機能トイレに赤ちゃんのベッドはあるけれども、ユニバーサルベッドが入っているところがあまり無くておむつを替えるのがすごく大変だってお話をよく聞くことがありますのでこの多機能トイレを作られるときにスペース的な問題もあるとは思いますが、ある程度のスペースがあったらユニバーサルベッドも入っているといいな、という意見です。
(石田会長)
今の御意見につきまして、事務局の方から御説明いただけますか。
(事務局)
多機能トイレについては、おそらく、多機能トイレに関する法律や要綱等があり、それに従った要件を備えたものをこの資料の数字としてあげているものと思います。私どもから所管している課に対して、ユニバーサルベットの設置等の要望があった旨を伝えます。
(石田会長)
ユニバーサルベットの設置については、これまではあまり想定されてなかったかもしれませんが、高齢化に伴って出てくる課題であるかもしれません。千葉県が率先してそういったことに取り組むということであれば朗報だと思います。
(荒井委員)
資料2-2の1-1を見ていただくと分かるように、計画上では、グループホーム等の定員数に関しては、毎年のように目標を大幅に上回る数値になっています。したがって、グループホームはもう足りているというように見えてしまいますが、先ほど橋本委員からもあったように、実際は、使いたくても使えない方々がかなりいます。支援の必要性の高い障害を持った方、例えば、高齢の精神障害を持った方、医療的ケアが必要な方、強度行動障害のある方などの定員数は圧倒的に足りていないと思います。ですから、この計画の中で、このような状況をどのように捉えるのかということが問題になると思います。先日の財務省の審議会の中で、総量規制の具体的な定義について話し合われましたし、厚労省の会議の中でも総量規制に関しての検討が行われています。千葉県でも、この4月から、今後事業指定をする際には市町村に意見を求めることになったと思いますが、この意見の求め方と、それに対しての県の指定の在り方について、まだ整理がされていないと思います。また、支援の必要性の高い方でもきちんと使える社会資源の整備をどうしていくか検討した方がいいと思います。制度の変遷もいろいろあって、グループホーム自体の在り方自体が大幅に変わってきています。以前、グループホームのあり方検討会のようなものが、過去2回にわたって行われてきましたが、またそういった議論の場を持つことを提案させていただきます。
(石田会長)
現場での潜在的なニーズとか掘り起こされていないところをという意見でした。こういった点も踏まえて改めて検討することは重要なテーマだと思います。今後の課題としてご意見ありがとうございます。
(千日委員)
私は知的障害のある方の施設を主にやっています。ここ数年間、児童施設は増えていません。児童の問題は様々な問題が多く入所型の児童施設は非常に求められているのです。私の知人がA市とB市のちょうど市境に児童施設を建てました。以前からその近くに支援学校があり、私たちも便利な所に建てたものだと思っていました。しかし、その後、私たちと、市の福祉課あるいは教育委員会、学校関係の方々との間では考え方に違いがあるということを非常に大きく感じるような出来事がありました。知人は、A市に児童施設を建てました。そして、市境をまたいで歩いて5分ぐらいのところのB市に支援学校があります。でも、B市の支援学校の児童は、A市にある児童施設には通えません。知人は、いろいろと協議はしたのですが、結果的にはダメでした。一方、A市の児童施設からA市の支援学校まではかなり距離があります。強度の行動障害を持つ方たちが、地域で学校教育を受けながら暮らすということについて、どういうイメージをお持ちなのでしょうか。わざわざ暮らす地域から離れた学校に通わなければならないのでしょうか。福祉の考え方と教育の考え方のこの乖離を千葉県障害者計画の中で考えていくことはできないのでしょうか。この子ども達の一番不得意な通学、移動とかを考えた時に、こういった問題を行政レベルが連携を取ることで解決していくこと、第八次千葉県障害者計画がこういった働きをすることに非常に大きな期待を持っています。
(石田会長)
この事例は、今まで当たり前に決められていたルールについて、実態に鑑みて緩和できるかどうか検討するという好例になるかもしれませんから、県や市町村でも話し合って進めていただければとお思います。それによって、新たな千葉県としての形が見いだせるかもしれません。
(久保田委員)
重度心身障害児のお子さんたちをお預かりする事業、放課後等デイサービスと児童発達支援を両方やっております。そこで一番課題になってくるのが、重度心身障害児を診る看護師さんがなかなかいないということです。例えば、医者の指示書には、カニューレが抜けた時は看護師が再び挿入しなさいということが書かれているため、それが出来る看護師さんがいないと施設運営が成立しません。NICUにいた方が就職しようとされたのですが、その方から「カニューレは医師がすることです。」と言われ、仕事になりませんでした。また、保育士さんを児童指導員として募集をしますと、もちろん興味があって応募されてくると思うのですが、実際に常時呼吸器を付けている状態のお子さんたちには触ることが出来ないということがあります。その方達には、気持ちはあるけれど、実際に療育をするところで躊躇するようなところがあって、私たち現場が求めるところまでのことは出来ません。その辺の教育は大事だと思っています。私どもではホームヘルパーもやっているのですが、例えば、吸引とかそういうのも全部訓練されているヘルパーさんたちのほうが、はるかにお子さんたちを触れるということが実際にあります。ただし、ヘルパーさんは2年間経験しないと指導員資格を取得できません。これは国の問題ですが、もう少し期間が短いと良いなと思います。また、私どもでは支援学校に行けないお子さんたちを迎えに行き、放課後等デイサービスとして受け入れています。こういう子どもたちの行き場所を作る、そして、お母さんたちをレスパイトさせてあげる。お子さんたちを24時間見ていなければいけないお母さんたちがたくさんいます。なかなかレスパイトとして病院を使えるわけではありません。そういったことから、働くスタッフの教育について、県として更に推進していっていただきたいなと思います。是非、研修会の開催などをお願いしたいと思います。
(石田会長)
このような現場からの実態が反映された御意見をどれだけ汲み上げて、今ある制度をどのように改変していくかを考えていくことが本来の姿だと思いますので、そういった現場の意見などを委員の皆様から、この場で上げていただければと思います。
(半澤委員)
家族が高齢になると自分自身も介護が必要になり、残された子どもたちも心配ということで、8050問題がクローズアップされてきています。県や市で講演会等はして頂いているのですが、当事者家族の立場としては実際にどうしたらいいかわからない、動けないという状況で、要するに具体的な手立てとして何をしてもらえるのかを聞きたいという声も上がっております。そのためには、介護保険サービスと障害福祉サービスの連携を強化して頂きたいというのが要望です。当事者家族としては、グループホームに入れたいと思う親御さんが大勢いるのですが、そこでも先ほどもお話のあったスタッフの教育の問題があります。スタッフの量より質の向上を図っていただきたいと思っています。その質を担保する施策が行政側に見当たらず、企業任せになっていると感じています。スタッフの対応が原因で障害者がグループホームを去っていくことは非常に残念なことです。それは、スタッフが支援の仕方やノウハウを分かっていない、企業自体がスタッフを教育していない、という反映だと思います。ですから、第三者評価のようなシステムを作って頂くとありがたいと思います。また、障害者のグループホームには、介護包括型、日中支援型、外部サービス型、サテライト型などいろいろ形があるのですが、それらのバランスが取れておらず、重度の支援の必要な方々の要請に応えられていないと思います。重度の方の受け入れ体制を拡大するということで検討をお願いします。
(石田会長)
現場からのいろいろな要望、実情や御意見を承りました。
(椎名委員)
私どもの事業所は、耳の聞こえない人たちに特化したグループホームを持っております。設立してから何年にもなりますが、常に満床状態で、もう一つ作りたいという状況が出てきております。先ほどもお話にあったように、やはり職員の問題があり、職員数が足りません。それから質も足りません。良い質を持った職員を確保することが困難であるということです。来てくれてもすぐ辞めてしまうということがあり、結果的に同じメンバー2、3人でなんとか当番制で回している状況です。入所したい人はたくさんいるため箱は作らなければならないけれども、箱が出来たとしてもその後に職員をどう確保するかということを懸念している状況です。耳が聞こえない人だけのグループホームの場合、職員は当然手話でのコミュニケーションが必要となります。ということは、手話で会話が出来るだけではなく、通訳の任も担える、手話通訳者、手話通訳士という免許を持っている者が条件になります。けれども、実際には数が足りませんので、ある程度手話のできるという職員を採用している状況です。また、手話通訳者においても、専門性や専門知識を有しており、会話が出来るというだけではなく、行政の制度等に繋げるという、そういう仕事ができる人たちに対するニーズも多いです。しかし、全国の手話通訳者の平均年齢は54歳です。現在、20代30代を増やそうとしていますが、なかなか手話通訳者の収入が高くはないために数が増えていかず、平均年齢がどんどん上がっていっています。8050問題ではないですけれども、似たような状況が手話通訳者の世界にも起こっております。私は手話通訳者の養成講座の講師を担っておりますが、受講生の皆さんの年齢がやはり50代から60代という方々が受講してくださっています。また、手話で会話がうまく出来ないので、声で会話をしてみると、意外に基本的な会話が成立しない場合が増えてきています。これは、手話以前の問題です。日常会話が成立しないということですから、手話の技術を磨いた上で手話によるコミュニケーションを取ろうとしても、当然のことながらコミュニケーションが成立しないということになります。日本語をきちんと身につけた人に、どうやって手話通訳の技術を指導していくのかということが、手話通訳者の養成を担っている中での大きな課題になっております。
(石田会長)
聴覚障害の分野における課題ということでした。そのほかの分野における課題と共通したところもあって、ケアを行うスタッフの不足や、その人材の養成については、非常に課題が多いですね。これは全体の問題でもありますが、千葉県としてもどういう風に課題をクリアしていくかというところが重要なテーマになっているかと思います。
(石田会長)
続きまして、議題4その他ですが、委員の皆様から全体を通してご意見があればお願いいたします。よろしいでしょうか。意見がないようでしたら、以上で議事を終了したいと思います。それでは、進行を事務局にお返しします。
(事務局)
本日は長時間にわたり、会議にご参加いただきありがとうございました。以上をもちまして、令和6年度第1回千葉県障害者施策推進協議会を終了いたします。
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