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更新日:令和6(2024)年5月28日

ページ番号:20007

平成28年9月定例千葉県議会の知事あいさつ

本日ここに、9月定例県議会を招集し、当面する諸案件について御審議いただくことといたしました。

今回提案いたしました案件は、平成28年度の補正予算案、各種条例案及びその他附帯議案の17議案のほか、報告17件並びに平成27年度の決算認定についてです。

以下、その主な概要について申し上げます。

 

議案第1号は、平成28年度一般会計の補正予算案です。

補正額は、55億2,090万余円の増額で、補正後の予算額は、1兆7,194億2,115万余円となります。

今回の補正予算では、「くらし満足度日本一」の千葉を目指し、喫緊の課題に対応するための事業を計上いたしました。以下、その主なものについて申し上げます。

一つ目は、「子ども・子育て世代への支援」についてです。

少子化が進む中、結婚・出産・子育てがしやすい環境をつくるため、保育士資格の取得を目指す学生を支援する修学資金などを創設するとともに、資格を持ちながら現在は就業していない「潜在保育士」の実態調査を行い、再就職等を支援します。

また、事業所内保育所の整備にあたり、新たに備品整備に対する助成を行うほか、放課後児童クラブの施設整備についての予算を増額します。さらに、国の交付金を活用し、市町村が実施する結婚支援や少子化対策のための事業に対し助成を行います。

二つ目は、「福祉・医療の充実」についてです。

高齢化が進む中、介護基盤の充実のため、小規模特別養護老人ホームなどの施設整備費や開設準備経費への助成を増額するほか、市町村が行う高齢者の生活支援サービスの担い手となる人材の養成研修を新たに実施します。

また、6月議会で成立した「千葉県手話言語等の普及の促進に関する条例」について、県民の理解を深めるとともに、県議会中継に新たに手話通訳を導入します。

三つ目は、「くらしの安全・安心の確立」についてです。

4月に発生した熊本地震に対し、県から被災地へ提供した備蓄物資の再整備を進めるとともに、職員や災害派遣精神医療チームなどの派遣に要した費用を計上します。

また、熊本地震の避難所における被害状況を踏まえ、県立学校の体育館における天井材や照明器具等の落下防止対策を進めるほか、本年5月に島根県で発生した落石事故を受けて実施した県内道路の緊急点検により、早期に対策が必要とされた法面の補修・補強工事を実施します。

このほか、振り込め詐欺などの被害を抑止するため、高齢者などに個別に防犯指導を行う「電話de詐欺・悪質商法被害抑止コールセンター事業」を平成29年度も継続して実施します。

四つ目は、「産業の振興と経済活性化」についてです。

このたび、本県で15年ぶりとなるいちごの新品種「チーバベリー」がデビューしました。これを契機に、観光いちご園などへの観光客誘致につなげるため、地域のイベントなどと連携したPR事業を実施します。

また、近年の高水温によるノリの不作に対し、本県で開発した高水温耐性品種「ちばの輝き」を増産するための設備整備を行います。

さらに、畜産競争力の強化を図るため、経営規模の拡大や生産の効率化を目的として行う施設整備への助成を増額します。

このほか、平成29年5月に国立がん研究センター東病院内に開設される「次世代外科・内視鏡治療開発センター」と連携し、健康・医療分野の機器開発における県内中小企業への支援体制を強化します。

 

議案第2号は、特別会計財政調整基金の補正予算案で、地方財政法に基づき、平成27年度一般会計の決算剰余金の一部を財政調整基金に積み立てようとするものです。議案第3号から議案第6号までの4議案は、いずれも公営企業に係る特別会計の補正予算案です。

議案第7号から議案第13号までの7議案は、いずれも条例の一部改正に係るものです。そのうち主なものについて御説明申し上げます。

議案第7号は、県の附属機関として「千葉県国民健康保険運営協議会」を設置するため、議案第8号は、知事の権限に属する事務処理について市町村への移譲を進めるなどのため、議案第9号は、住民基本台帳ネットワークを活用して本人確認情報を利用できる事務を追加するため、議案第10号は、都市再生特別措置法等の一部改正に伴う手数料の新設などを行うため、議案第13号は、千葉県公安委員会において、新たな事務を行うこととされたため、それぞれ条例の一部を改正しようとするものです。

議案第15号は、八ッ場ダムの建設に関する基本計画の変更について意見を付して同意するため、議会の議決を得ようとするものです。

 

以上がこのたび提案いたしました議案の概要ですが、なお、この際、当面する諸問題等について御報告申し上げます。

 

今回のリオオリンピック・パラリンピックでは、世界のトップアスリートたちのすばらしいパフォーマンスに私たちは魅了されました。千葉県ゆかりの選手もめざましい活躍を見せ、県民に感動を与えてくれました。

今回、オリンピックで金メダルを獲得した、体操の加藤凌選手と田中選手、柔道のベイカー選手には、県民栄誉賞を授与することといたしました。今後、パラリンピックでメダルを獲得した選手も併せて表彰式を行いたいと考えています。

改めて、選手の皆様には、県民を代表して敬意を表するとともに、これからも郷土の誇りとなる活躍を期待します。

また、この夏の全国高校総体では、団体でサッカー、体操、ソフトボール、レスリング等の7競技6校が、個人で水泳、ボクシング、カヌー等の5競技6名が、全国一の栄誉に輝くなど、本県の高校生はすばらしい活躍でした。

県では、4年後の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、ジュニア世代の選手や障害者アスリートの競技力強化への支援を行っており、千葉県選手が一人でも多く出場し、県民に元気と勇気を与えてくれるよう期待しています。

そして、これらのスポーツの盛り上がりは、4年後の東京オリンピック・パラリンピックに引き継いでいかなければなりません。

7月3日から10日にかけて、オランダ及びドイツを訪問してまいりましたが、オランダでは、同国オリンピック委員会と、東京オリンピックの13競技、パラリンピックの9競技の事前キャンプを県内で実施することについて、基本合意に達しました。

ドイツでは、デュッセルドルフ市長と面談し、卓球チームの事前キャンプ誘致への協力を依頼しました。

また、8月3日のIOC総会においては、サーフィンが東京オリンピックの追加競技に決定され、会場予定地として、本県一宮町の釣ヶ崎海岸が選定されました。追加競技の会場は、12月のIOC理事会において、決定されると聞いていますが、会場予定地として、本県が選ばれたことは、千葉県の歴史に新たな1ページを刻む、大変名誉なことと考えています。

今後も、関係市町村や競技団体と緊密に連携を図りながら、国際交流の推進や地域の活性化につながるよう、「チーム千葉」一丸となって取り組んでまいります。

 

次に、ちばアクアラインマラソン2016について申し上げます。

2年ぶりの開催となる「ちばアクアラインマラソン2016」まで、いよいよあと1カ月となりました。

今回の大会では、リオパラリンピックに出場された選手を4名招待するなど、世界最高レベルのスピードを間近で体感できる貴重な機会です。さらに今回の特徴として、450人を超える多くの外国人ランナーが参加を予定しているなど、国際色豊かな大会となっており、千葉県の魅力を世界に発信する絶好の機会と考えています。

地域の皆さんによる沿道の熱い応援に加え、スタート地点、フィニッシュ地点で、千葉県の食や物産を堪能できる屋台村やステージイベントなどを行い、会場に訪れる皆さまを日本一のおもてなしでお迎えしたいと考えています。

次に、先月9日から10日にかけて訪問した台湾への出張について、御報告いたします。

台湾総統府で、副総統と会談し、千葉県と台湾の交流拡大に向けた忌憚のない意見交換を行いました。この中で、未だ続く本県産農林水産物の輸入規制措置の一日も早い解除について要請しました。

副総統からは、「政府内で積極的に検討を進めているところであり、もう少し時間が欲しい。」と大変前向きなお話がありました。

また、国際空港を擁するなど千葉県と多くの共通点のある桃園市の鄭文燦市長と会談し、観光、教育、経済、貿易など幅広い分野の交流を推進していく友好交流協定を締結しました。

今後とも、親日的で経済の発展している台湾との交流拡大を進めるとともに、安全でおいしい本県産の農林水産物を台湾の皆様にお届けできるよう、国と連携しながら、取り組んでまいります。

 

最後に、北千葉道路について申し上げます。

外環道と成田空港を最短で結ぶ北千葉道路は、本県だけでなく我が国にとって大変重要な道路であり、一日も早くつなげていく必要があります。

そこで、今月、北千葉道路の直轄調査促進及び早期直轄事業化、並びに道路予算全体の増額について、菅内閣官房長官、石井国土交通大臣、麻生財務大臣に、直接、お会いして要望をしてまいりました。

国土交通大臣からは、「北千葉道路については、基本的に規格の高い自動車専用道路として調整している。」との発言をいただき、これを受け、9月16日に開催した北千葉道路連絡調整会議において、市川・鎌ケ谷間における構造を含めた基本的な考え方や、今後の検討課題について、国から報告がありました。

県としても、今後の国の調査に積極的に協力し、早期の直轄事業化を目指してまいります。

 

以上、このたび提案いたしました議案の概要及び当面の諸問題等について御報告させていただきました。

よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。

 

お問い合わせ

所属課室:総務部財政課企画調整班

電話番号:043-223-2071

ファックス番号:043-224-3884

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