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(けんぽんちゃくしょくじゅうろくらかんず)
絹本著色十六羅漢像図1
絹本著色十六羅漢像図2
県指定有形文化財(絵画)
昭和46年3月26日
香取郡東庄町小南1021(蔵福寺)
羅漢とは、サンスクリット語を漢字に置き換えた「阿羅漢」の略語で、釈迦の教えを聞いて修業し、世間の供養を受けるに相応しい高い境地に達した聖者のことである。十六羅漢、十八羅漢、五百羅漢などで一組とされる。
この図は4巻からなり、現在は巻子本に改装されている。各巻に4人ずつ描かれ、寸法は各巻とも縦75センチメートル、横270センチメートルである。
作者は本県出身の画家、鈴木鵞湖(1816年から1870年)で、文化13年(1816)に現在の船橋市金堀に生まれ、22才の時に江戸に上り谷文晁などに師事し研鑽を積んだ。この図には岩窟で座禅する姿、海波を歩く姿などの聖者の奇瑞が描かれており、彼の得意とする山水・人物・花鳥を余すところなく展開し、鵞湖最高の作品といわれている。
鵞湖は、明治3年(1870)に亡くなるが、次男の石井鼎湖、そして孫の石井伯亭も近代美術史に大きな足跡を残したことを考えると、鵞湖の画業は注目すべきものがある。
なお寺伝では、この図は土地の名主である青野権右衛門が、蔵福寺の欄間に掲げるため特注したものといわれ、寺宝として秘蔵されてきたため、あまり知られることがなかったということである。
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