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更新日:令和6(2024)年7月23日
ページ番号:315387
(あづまじんじゃのうまだしまつり)
県指定無形民俗文化財
平成29年3月7日
富津市西大和田・絹・中・岩瀬・上・近藤・八田沼
富津市西大和田ほか吾妻神社の氏子7地区による、五穀豊穣と海の安全、大漁を祈願する祭りである。日本武尊の東征に際し、嵐の海に身を投げた弟橘姫命の櫛を馬がくわえて吾妻山にかけあがったとの伝承に因む。祭りには、厳格な組織と決まりがある。宮本(西大和田)の神社総代を責任者、他6地区の総代を副責任者とし、祭りの実際の運営には西大和田・絹・中・岩瀬の4地区が携わり、4地区それぞれに、神輿に係る世話人と神馬に係る世話人がいる。神輿への御饗として出世魚(ブリの若魚)を2尾ずつ腹合わせに結わえて青竹に吊るすオブリは、西大和田と岩瀬が用意する。
当日の朝は、4地区がそれぞれに出発式を行い、行列を作って吾妻神社を目指す。神社への「登山」も、4地区の順番や登山時間(鳥居をくぐる時間)などに細かい決まり事がある。拝殿で宮司のお祓いを受けて神輿の担ぎ出しがはじまると、馬は神社を下り始めて海に向かう。途中、何度か休憩しながら岩瀬海岸まで赴き、馬出しが行われる。馬だしとは、両脇に若い衆がついて手綱をとり、馬と一体になって走ることである。何度も海岸を疾走した後、還御の途に就き、夕方には神社に帰山する。馬が海岸を後にすると、ほどなく神輿渡御の一行が海岸に到着し、海の中に入るオハマデ(お浜出)のあと、祭場に安置されて祭典が行われる。
この祭りでは、神霊の渡御が神馬と神輿によって二重に行われている。厳格な祭礼組織と決まり事を継承し、かつて当地域周辺で多く行われていたという馬だしが今日まで引き継がれていることに加え、神輿への御饗としてオブリが奉納されることも特徴的で、地域を代表する祭事である。
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