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更新日:令和2(2020)年6月3日
ページ番号:314713
(おおでらのさんばそう)
県指定無形民俗文化財
昭和62年2月27日
いすみ市下布施(大寺青年館)
いすみ市の大原地区は、房総半島東部のほぼ中央に位置し、沿岸は漁業が盛んな町である。三番叟を伝える下布施地区大寺は、その内陸部にある静かな農村である。
大寺の三番叟は、毎年10月に、氏神の白山神社祭礼時に大寺青年館で奉納される。舞は、千歳・翁・三番叟の3役により行われ、これらを総称して三番叟といわれている。地元では通称、サンバと呼んでいる。
もともと、三番叟は、老翁の姿をした神が天下泰平・五穀豊穣を祝って舞う、翁の芸能の一種とされるもので、能の「式三番」にあたる。式三番は、千歳・翁・三番叟の3者の舞を組み合わせたもので、千歳は稚児の役で面を付けず、翁は白色の尉面、三番叟は黒色の尉面を顔に当てて舞う。長久繁栄と五穀豊穣を祝福するめでたい舞であることから、人形芝居や歌舞伎の所作にも取り入れられ、また、地方の芸能や風俗と交わり合い、全国各地に伝わった。
大寺の三番叟では、まず各演者が登場すると、はじめ翁、そして千歳、次に翁、三番叟、三番叟と千歳、最後に三番叟の順に舞われる。囃子方は大鼓・小鼓・笛・ツケ(拍子木)を使う。安房地方の千倉の三番叟や加茂の三番叟と異なる点は、子どもではなく、こちらはすべて大人が舞い、演じることである。
大寺の三番叟は、300年ほど前から伝えられてきたといわれている。戦後しばらく途絶えたものの、地元の熱意によって昭和50年に復活し、今日に受け継がれている。
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