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更新日:令和5(2023)年12月19日
ページ番号:315234
(すいじんやまこふん)
県指定史跡
平成4年2月28日
我孫子市高野山439ほか
水神山古墳は、手賀沼の北側の沼を見下ろす標高20mほどの台地上に築かれた前方後円墳である。古墳から西に300mほど離れたところには香取神社があり、その周囲には2基の円墳から構成される香取神社古墳群が所在し、水神山古墳の墳丘のすぐ南側には台地の斜面が、また、墳丘のすぐ北側までは住宅地が迫っている。墳丘は、まばらな杉林で覆われており、墳形がよく観察できる。
水神山古墳は墳丘全長63mの前方後円墳で、後円部径32m、高さ5m、前方部幅28m、高さ2.5mで、全体に細長い形態をしている。昭和40年(1965)に東京大学考古学研究室を中心として発掘調査が実施され、後円部墳頂部に墳丘主軸と同軸方向の粘土槨が存在することが確認されている。粘土槨とは棺の周囲を粘土で包み込む形態の埋葬施設で、棺は割竹形木棺と呼ばれる形態のものであったと考えられている。過去に盗掘を受けているため、出土遺物はあまり多くないが、240個のガラス小玉のほかに、ガラス管玉、滑石製管玉、刀子等が出土している。また、前方部では土師器の甕もしくは壺と思われる土器も検出されている。
古墳の築造時期は、墳丘形態や出土遺物から4世紀代であろうと考えられる。手賀沼北岸の古墳はその多くが6世紀代に築かれたものであるが、水神山古墳はそれらよりも古く、しかもこの地域では突出した規模の前方後円墳であることに意義がある。
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