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更新日:平成28(2016)年8月18日
ページ番号:18580
(平成20年7月31日)
千葉県総務部財政課
電話043-223-2076
平成19年度一般会計決算収支の状況(単位:百万円)
区分 |
19年度 (1) |
18年度 (2) |
比較 (1)-(2)(3) |
増減率 (3)/(2) |
---|---|---|---|---|
歳入総額A |
1,441,981 |
1,432,670 |
9,311 |
0.6% |
歳出総額B |
1,438,249 |
1,425,582 |
12,667 |
0.9% |
歳入歳出差引C=A-B |
3,732 |
7,088 |
△3,356 |
|
翌年度へ繰り越すべき財源D |
1,454 |
3,908 |
△2,454 |
|
実質収支C-D |
2,278 |
3,180 |
△902 |
|
経常収支比率 | 100.1 |
97.4 |
2.7 |
(1)県税は増えたものの地方交付税等が減り、一般財源は減少
県税は、前年度に比べ1,165億円、17.5%増の7,830億円となっていますが、国からの税源移譲による影響を除くと、116億円、1.7%の増にとどまります。
一方、臨時財政対策債を含めた地方交付税は、258億円、12.1%減の1,881億円となっており、県税収入の伸び以上に地方交付税が減少していることから、県が自由に使える一般財源は増えていません。
主な一般財源の増減比較(単位:億円)
区分 |
19年度 |
18年度 |
増減 |
伸び率 |
|
---|---|---|---|---|---|
県税 |
7,830 |
6,665 |
1,165 |
17.5% |
|
地方交 |
地方交付税 |
1,388 |
1,594 |
△206 |
△12.9% |
臨時財政対策債 |
493 |
545 |
△52 |
△9.5% |
|
小計 |
1,881 |
2,139 |
△258 |
△12.1% |
|
合計 |
9,711 |
8,804 |
907 |
10.3% |
(注)()は税源移譲の影響額を除いた数値。
(2)社会保障関係経費は増加の一途
少子高齢化の進展や「三位一体の改革4)」に伴う県負担の増により、国民健康保険県財政調整交付金、介護給付費県負担金、児童手当支給事業など、社会保障関係経費は増加の一途をたどっています。
社会保障関係経費の推移(PDF62.0KB)(PDF:62KB)
(3)大量退職時代の到来により退職手当が増加
退職手当を除く人件費は、定員適正化や給与の独自カットなどにより抑制傾向にありますが、職員の大量退職時代を迎え、退職手当は626億円となり、対前年度比では27.8%増と急増しています。
(4)経常収支比率が初めて100%を超える
一般財源が増えないにもかかわらず、社会保障費関係経費や退職手当などの義務的な経費が増加していることから、財政状況は年々厳しさを増しています。
このため、財政構造の弾力性を示す経常収支比率は前年度よりも更に悪化し、全国集計開始(昭和44年度)以降、初めて100%を超え、100.1%となりました。
経常収支比率の推移(PDF:60KB)
平成19年度普通会計決算収支の状況(単位:百万円)
区分 |
19年度 (1) |
18年度 (2) |
比較 (1)-(2)(3) |
増減率 (3)/(2) |
---|---|---|---|---|
歳入総額A |
1,454,299 |
1,431,806 |
22,493 |
1.6% |
歳出総額B |
1,445,082 |
1,419,321 |
25,761 |
1.8% |
歳入歳出差引C=A-B |
9,217 |
12,485 |
△3,268 |
|
翌年度へ繰り越すべき財源D |
4,051 |
8,149 |
△4,098 |
|
実質収支C-D |
5,166 |
4,336 |
830 |
|
19年度の決算の見込みは23億円の黒字となりましたが、これは人件費のカットや執行段階での徹底した事務の効率化・経費の節減などに努めるとともに、減収補てん債、退職手当債といった特例的な地方債の活用や企業庁からの110億円の借入れなど、可能な限りの財源対策を行ったことによるものです。
しかしながら、社会保障関係経費をはじめとする義務的経費が増え続ける一方、国の「三位一体の改革」以降、地方交付税が大幅に削減され、県が自由に使える一般財源が増えていないことから、今回、経常収支比率が100%を超えるという事態に陥りました。福祉、医療などの基本的な行政サービスもままならないほどの厳しい財政状況です。
こうした状況のもと、県としては、引き続き、行財政改革を推進するとともに、国に対しては真の地方分権が確立されるよう、地方の実情を踏まえた地方交付税の復元・充実や、分権型社会にふさわしい地方税財政制度の確立について、強く働きかけていきます。
(1)減収補てん債
地方交付税の算定における税収見込よりも、実際の税収が下回った場合、その減収分を補うために発行が認められる地方債です。
(2)税源移譲
国庫補助金の廃止・縮減を行い、国から地方へ税源を移譲することです。「地方でできることは地方に」という方針の下、国の関与を縮小し、地方の権限・責任を拡大して地方分権を一層推進することを目指す「三位一体の改革」の一環として行われたものです。
(3)経常収支比率
経常収支比率とは、人件費、社会保障費、公債費等の義務的性格の経常経費に、税、地方交付税などの経常的一般財源がどの程度使われているかをみることにより、その団体の財政構造の弾力性を判断する指標で、数値が高くなるにつれ、弾力性が失われつつあると考えられています。
経常収支比率=経常経費充当一般財源/経常一般財源総額×100
(4)三位一体改革
地方行財政をめぐり、国庫補助負担金改革、税源移譲を含む税源配分の見直し及び地方交付税改革を一体的に進めた国の改革方針です。平成16年度から18年度までの一連の改革により、(1)国庫補助負担金の縮減(約4.7兆円)、(2)国から地方へ税源移譲(約3兆円)、(3)地方交付税総額の抑制(約5.1兆円)が行われました。
(5)普通会計
普通会計とは、「一般会計」と「公営事業会計以外の特別会計」を合算した統計上の会計です。毎年、総務省の行う地方財政状況調査(決算統計)により各地方自治体の会計を統一的に整理するものです。19年度決算から、地方公共団体の財政の健全化に関する法律に基づく健全化判断比率の公表を行うこととなったため、普通会計での決算を公表することとしました。
国からの税源移譲や定率減税の廃止などに伴う個人県民税の増等により、前年度比17.5%増の7,830億円となっています。
県税が増収となったこと等により、12.9%減の1,388億円となりました。
税源移譲が実施されたことに伴い、18年度までの暫定措置であった所得譲与税が廃止となりました。
減収補てん債や退職手当債の増等により、15.5%増の1,690億円となりました。
区分 |
19年度 |
18年度 |
比較 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|
決算額(1) |
構成比 |
決算額(2) |
構成比 |
(1)-(2)(3) |
(3)/(2) |
|
県税 |
782,965 |
54.3% |
666,453 |
46.5% |
116,512 |
17.5% |
地方交付税 |
138,847 |
9.6% |
159,414 |
11.1% |
△20,567 |
△12.9% |
所得譲与税 |
- |
- |
108,052 |
7.6% |
△108,052 |
皆減 |
国庫支出金 |
152,052 |
10.6% |
153,285 |
10.7% |
△1,233 |
△0.8% |
県債 |
168,952 |
11.7% |
146,325 |
10.2% |
22,627 |
15.5% |
その他 |
199,165 |
13.8% |
199,141 |
13.9% |
24 |
0.01% |
計 |
1,441,981 |
100.0% |
1,432,670 |
100.0% |
9,311 |
0.6% |
(注)()は土地区画整理事業特別会計相当分を除いた数値。
人件費は、定員の適正化や給与の独自カットにより抑制を図っていますが、定年退職者の増に伴う退職手当の増加により2.5%増の6,072億円となりました。
公債費は、4.8%減の1,686億円となりましたが、これは18年度に行った土地区画整理事業(柏北部地区)の保留地処分金の県債管理基金への積立(66億円)の減によるものです。
成田新高速鉄道建設費補助の増等により、0.6%増の1,655億円となりました。
国民健康保険県財政調整交付金や介護給付費県負担金、児童手当支給事業、障害者自立支援給付費負担金などの社会保障関係経費や、個人県民税徴収取扱費の増等により、5.4%増の3,126億円となりました。
区分 |
19年度 |
18年度 |
比較 |
||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
決算額(1) |
構成比 |
決算額(2) |
構成比 |
(1)-(2)(3) |
(3)/(2) |
||
人件費 |
607,188 |
42.2% |
592,253 |
41.6% |
14,935 |
2.5% |
|
扶助費 |
24,026 |
1.7% |
23,073 |
1.6% |
953 |
4.1% |
|
公債費 |
168,572 |
11.7% |
177,129 |
12.4% |
△8,557 |
△4.8% |
|
投資的経費 |
165,452 |
11.5% |
164,385 |
11.5% |
1,067 |
△0.6% |
|
う ち |
普通補助 |
72,430 |
5.0% |
68,972 |
4.8% |
3,458 |
5.0% |
普通単独 |
58,770 |
4.1% |
63,310 |
4.4% |
△4,540 |
△7.2% |
|
その他 |
473,011 |
32.9% |
468,742 |
32.9% |
4,269 |
0.9% |
|
う ち |
補助費等 |
312,591 |
21.7% |
296,581 |
20.8% |
16,010 |
5.4% |
貸付金 |
2,969 |
0.2% |
4,332 |
0.3% |
△1,363 |
△31.5% |
|
繰出金 |
93,790 |
6.5% |
94,067 |
6.6% |
△277 |
△0.3% |
|
計 |
1,438,249 |
100.0% |
1,425,582 |
100.0% |
12,667 |
0.9% |
()は土地区画整理事業特別会計相当分を除いた数値。
退職手当や成田新高速鉄道建設費補助、個人県民税徴収取扱費の増等により、9.4%増の1,228億円となりました。
障害者自立支援給付費負担金や国民健康保険県財政調整交付金、介護給付費県負担金、児童手当支給事業の増等により、2.3%増の1,480億円となりました。
18年度に実施したバイオマス利活用推進事業が概ね終了したことから、21.6%減の60億円となりました。
土地区画整理事業が特別会計に移行したことに伴う減等により、3.5%減の1,328億円となりました。
退職手当の増等により、警察費は3.0%増の1,349億円、教育費は2.0%増の4,313億円となりました。
区分 |
19年度 |
18年度 |
比較 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|
決算額(1) |
構成比 |
決算額(2) |
構成比 |
(1)-(2)(3) |
(3)/(2) |
|
総務費 |
122,820 |
8.5% |
112,276 |
7.9% |
10,544 |
9.4% |
民生費 |
147,964 |
10.3% |
144,688 |
10.1% |
3,276 |
2.3% |
衛生費 |
42,786 |
3.0% |
41,669 |
2.9% |
1,117 |
2.7% |
環境費 |
6,047 |
0.4% |
7,717 |
0.5% |
△1,670 |
△21.6% |
商工労働費 |
103,790 |
7.2% |
100,887 |
7.1% |
2,903 |
2.9% |
農林水産業費 |
51,660 |
3.6% |
52,209 |
3.7% |
△549 |
△1.1% |
土木費 |
132,784 |
9.2% |
137,644 |
9.7% |
△4,860 |
△3.5% |
警察費 |
134,943 |
9.4% |
131,011 |
9.2% |
3,932 |
3.0% |
教育費 |
431,311 |
30.0% |
422,745 |
29.7% |
8,556 |
2.0% |
公債費 |
169,439 |
11,8% |
179,129 |
12.5% |
△9,690 |
△5.4% |
その他 |
94,705 |
6.6% |
95,607 |
6.7% |
△902 |
△0.9% |
計 |
1.438,249 |
100.0% |
1,425,582 |
100.0% |
12,667 |
0.9% |
()は土地区画整理事業特別会計相当分を除いた数値。
19年度決算における県債残高は、2兆4,592億円となりました。
県債残高の推移(PDF:85KB)
満期一括償還分の積立基金の使途は、県債の償還に限られることから、これを県債残高から控除したものが、実質的な残高となります。19年度決算における実質的な県債残高は、2兆3,075億円となりました。
なお、臨時財政対策債・減税補てん債を除く建設地方債等の残高については、減少する傾向となっています。
実質的な県債残高の推移(PDF:96KB)
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