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更新日:令和6(2024)年5月28日
ページ番号:20028
本日ここに、9月定例県議会を招集し、当面する諸案件について御審議いただくことといたしました。
議案の提案理由の説明に先立ちまして、まず、先日の台風15号による被害状況等について、御報告申し上げます。
9月9日の早朝に本県を直撃した台風15号は、県内10地点で観測史上1位の最大瞬間風速を記録する等、これまで経験したことのない暴風雨により県内の広い範囲に甚大な被害をもたらしました。
被災された方々や、現在も不自由な思いをされている方々に、心よりお見舞いを申し上げます。
この台風では、送電線の鉄塔が倒壊する等、電力網が大きな被害を受けたことにより、広範囲での停電や、これに伴う断水が未だに解消されない事態となっています。
さらに、鉄道の運転見合わせや、電話等がつながりにくいといった混乱も重なり、県民の皆様の生命や生活を脅かす状況となっていることを、深刻に受け止めております。
こうした状況を踏まえ、県では、自衛隊への災害派遣の要請や、医療機関等の発電機に必要な燃料の確保などの応急活動に取り組む一方で、東京電力に対しては、電力の早期復旧を全力で実現するとともに、県民への正確な情報提供を要請しているところです。
また、農林水産業においては、ビニールハウスの倒壊などの被害が県内全域にわたることや、被害額が極めて大きいことから、国に対して、特段の支援を求めるとともに、県としても独自の支援を検討してまいります。
その他にも、被災した医療機関や中小企業等に対する支援、道路の通行止めの解消を進めるなど、県民の皆様が、一日も早く、元の生活に戻れるよう、引き続き、全庁一丸となって、取り組んでまいります。
続きまして、議案について御説明いたします。
今回提案いたしました案件は、令和元年度の補正予算案、各種条例案及びその他附帯議案の14議案のほか、報告3件並びに平成30年度の決算認定についてです。
以下、その主な概要について申し上げます。
議案第1号は、令和元年度一般会計の補正予算案です。
今回の補正予算では、交通事故防止のための安全対策や、防犯対策の充実、児童虐待に対する初期対応の体制強化、来年に迫った東京オリンピック・パラリンピックに向けた取組など、喫緊の課題に対応するほか、6月補正予算編成後の状況変化に対応し、必要な事業費を計上いたしました。
また、今後の健全な財政運営に資するため、財政調整基金や、県有施設長寿命化等推進基金への積立てを行います。
この結果、補正額は89億406万余円で、補正後の予算規模は、1兆7,699億3,734万余円となります。
この他、複数年度にわたる事業について、早期執行を図るため、新たに111億3,300万円の債務負担行為を設定します。
以下、今回の補正予算に掲げた主な事業について申し上げます。
一つ目は、「くらしの安全・安心の確立」です。
全国で、子どもが巻き込まれる事件・事故や、高齢運転者による重大事故が発生していることから、緊急的な安全対策として、子どもが利用する交差点への車止めポールの設置や、横断歩道の補修などを行うとともに、学校における安全教育や、高齢運転者に対する交通安全啓発を強化します。
また、駅周辺の繁華街への防犯カメラの増設や、全交番への防犯カメラの整備を進めるほか、連続立体交差事業の事業費を増額し、早期完成を目指します。
二つ目は、「子ども・子育て世代への支援の充実」です。
児童虐待への初期対応の強化のため、今月中に警察本部及び市川・柏の各児童相談所に警察官の増員・配置を行います。
また、中央児童相談所について、移転後も現在の庁舎を一時保護所として活用することとして、生活環境を改善するための修繕を実施するほか、児童養護施設における人材確保等への支援や、DVの早期発見・未然防止に向けた広報・啓発の拡充を行います。
このほか、保育士確保の取組を更に促進するための調査を実施します。
また、特別支援学校の校舎棟新設工事や、県立学校の長寿命化対策について、来年度早期に着手できるよう、債務負担行為を設定します。
三つ目は、「東京オリンピック・パラリンピックを契機とした活性化」です。
県内の児童・生徒が、国際感覚やスポーツの楽しさなどを身につけることができるよう、組織委員会から「学校連携観戦チケット」を購入し、本県で開催する競技を中心に、大会を直接観戦する機会を提供します。
また、大会時に国内外から本県を訪れる選手や観客を歓迎するため、主要な道路や駅などを装飾するとともに、聖火リレーについては、円滑な運営に向けた沿道警備や本県の魅力をアピールするためのセレモニーの準備を進めます。
四つ目は、「農林水産業の振興」です。
水産総合研究センターの再編整備において、種苗生産プラントの効率的な整備を進めるための調査を実施するほか、ノリ養殖において、生長途中で切れてしまう現象の原因を調査し、対策を検討します。
五つ目は、「医療の充実」です。
ICUを担当する医師をサポートするため、中核病院の専門医が、連携する複数の病院の医師に対し、オンラインで指導することができるよう、ネットワークシステムの整備について助成します。
最後に、「文化施策の推進」です。
県立図書館と県文書館の複合施設を、知識や情報を発信する「知の拠点」として新たに整備するための調査等を実施します。
議案第2号は、特別会計財政調整基金の補正予算案で、地方財政法に基づき、平成30年度一般会計の決算剰余金の一部を基金に積み立てようとするものです。議案第3号から第5号は、いずれも公営企業に係る特別会計の補正予算案です。
議案第6号から議案第12号までの7議案は、条例の一部改正に係るものでございます。そのうち主なものについて御説明申し上げます。
議案第7号は、手数料の新設等を行うため、議案第8号は、私立高等学校等への補助金交付に関する事務において特定個人情報を利用できるようにする等のため、議案第9号は、県道において自転車通行帯の構造の技術的基準を定めるため、議案第10号は、建築物の防火耐火関連の規制の見直しを行うため、議案第11号は、会計年度任用職員制度の創設に伴い給与等の勤務条件を規定するため、それぞれ条例の一部を改正しようとするものです。
次に、議案第13号は、工業団地に係る土地の処分の相手方等を変更するため、議案第14号は、土地収用に係る補償金の額について和解するため、それぞれ議会の議決を得ようとするものです。
以上、このたび提案いたしました議案の概要等について御報告させていただきました。
よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。
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