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更新日:令和7(2025)年1月20日

ページ番号:14293

平成26年地盤沈下の状況等について

発表日:平成27年12月29日

環境生活部水質保全課 

県では、地下水及び天然ガスかん水の採取等による地盤沈下の防止対策の基礎資料を得ることを目的に、地盤変動調査を昭和35年から毎年実施しています。

このたび、平成26年1月1日と平成27年1月1日の水準点の標高の差から、平成26年の1年間の地盤変動状況を取りまとめましたのでお知らせします。

  1. 調査対象地域のうち地盤沈下が認められた地域の面積は1,129.1平方キロメートル(調査面積全体の35.2%)で、前年調査結果の2,041.9平方キロメートル(調査面積全体の63.7%)と比較して912.8平方キロメートル減少しました。
  2. 最大沈下量は、いすみ市岬町市野々にある水準点の2.17センチメートルでした(前年調査結果では長生村本郷の2.41センチメートルでした)。
  3. 最大隆起量は、横芝光町尾垂にある水準点の1.63センチメートルでした(前年調査結果では横芝光町木戸の1.84センチメートルでした)。

昭和35年の調査開始時点以降、地盤沈下は全体的には沈静化の傾向を示していますが、一部地域では依然として地盤沈下が継続していることから、今後も引き続き、地盤変動状況を把握し、地盤沈下対策に取り組んでいきます。

※天然ガスかん水
約300万年から70万年前に深海で堆積した地層に存在する、天然ガスを含んだ地下水。

※前年調査
平成25年1月1日と平成26年1月1日の水準点の標高の差から、平成25年の1年間の地盤変動量を求めるための調査。

1調査概要

(1)測量地域

東葛地域、葛南地域、千葉・市原地域、君津地域、北総地域、九十九里地域(47市町村:3,207.9平方キロメートル)

(2)測量した水準点数

1,131点

(3)測量基準日

平成27年1月1日

2県内の地盤変動の状況

(1)平成26年の地盤変動状況

  • ア 調査対象地域のうち地盤沈下が認められた地域の面積は1,129.1平方キロメートル(調査面積全体の35.2%)であり、前年調査結果の2,041.9平方キロメートル(調査面積全体の63.7%)に比べて912.8平方キロメートル減少した。
    これを変動量別面積でみると、2センチメートル未満の地盤沈下面積は1,127.4平方キロメートルで、前年調査結果の2,041.5平方キロメートルに比べ914.1平方キロメートル減少した。2センチメートル以上4センチメートル未満の地盤沈下面積は1.7平方キロメートルで、前年の0.4平方キロメートルに比べ1.3平方キロメートル増加した。
    なお、4センチメートル以上の地盤沈下は前年同様見られなかった(表1及び図1)。
  • イ 最大沈下量は、いすみ市岬町市野々にある水準点の2.17センチメートルであった(前年調査結果では長生村本郷の2.41センチメートルであった)。なお、同水準点の前年調査における沈下量は1.81センチメートルであった(表2及び表3)。
  • ウ 最大隆起量は、横芝光町尾垂にある水準点の1.63センチメートルであった(前年調査結果では横芝光町木戸の1.84センチメートル)。なお、同水準点の前年調査における隆起量は0.08センチメートルであった(表4)。

(2)5年間の累計地盤変動状況

平成22年1月1日から27年1月1日までの5年間(平成22年から26年)の地盤変動量を累計した結果、地盤沈下が見られた面積は3,133.5平方キロメートルであり、調査地域の全てで確認された。これは、平成23年に東日本大震災の影響と考えられる地盤沈下が全地域で発生したためである。

なお、平成17年から21年までの5年間累計地盤変動においては、地盤沈下が見られた面積は1,731.5平方キロメートル(調査面積全体の56.8%)であった(表5及び図2)。

3地盤沈下の原因と対策

(1)地盤沈下の原因

地盤沈下の原因は、地質環境条件など当該地域の状況について詳細な検討を要するが、主として、地下水の採取、天然ガスかん水の採取による人為的要因、若しくは、地震、自然圧密等の自然的要因又はこれらの要因が複合されたものと考えられる。

(2)人為的要因の対策

人為的要因による地盤沈下を防止するために長期的に沈下状況を把握し、適切な対策を継続的に実施することが必要である。そのため、今後とも次の施策を講ずることとする。

ア)モニタリング

地下水及び天然ガスかん水採取に伴う影響を把握するため、水準測量による地盤変動量及び観測井による地下水位等の測定を継続する。

イ)法・条例による地下水採取規制

地下水の採取による地盤沈下を防止するため、工業用水法、ビル用水法、千葉県環境保全条例により、図3のとおり指定地域(28市町村)を定め、地下水くみ上げの規制を行っていく。

ウ)地盤沈下の防止に関する協定による指導

天然ガスかん水採取による地盤沈下を防止するため、本県内で天然ガスかん水を採取する企業と県の間で、地盤沈下の防止に関する協定を締結し、この協定に基づき天然ガスかん水地上排水量の削減等を図っていく(図3)。

○本県内の天然ガスかん水採取地域(15市町村)
茂原市、東金市、山武市、いすみ市、大網白里市、九十九里町、横芝光町、一宮町、睦沢町、白子町、長南町、大多喜町、長生村、千葉市、成田市

※ビル用水法
「建築物用地下水の採取の規制に関する法律」の略称。

※天然ガスかん水地上排水量
地下からくみ上げた天然ガスかん水の量から、天然ガスやヨードを採取した後に地中へ戻した水量を差し引いた、地上に排出する水量。

(参考)

表1平成26年地域別・変動量別面積

単位:平方キロメートル

地域

地盤変動

調査面積

地盤沈下が

見られる

地域合計

【沈下量別

地盤沈下面積】

1.99センチ

メートル以下

【沈下量別

地盤沈下面積】

2.00から3.99

センチメートル

【沈下量別

地盤沈下面積】

4.00センチ

メートル以上

地盤沈下が

見られない地域

東葛

358.2

(358.2)

6.6

(242.6)

6.6

(242.6)

(-)

(-)

351.6

(115.6)

葛南

253.9

(253.9)

30.8

(71.6)

30.8

(71.6)

(-)

(-)

223.1

(182.3)

千葉・

市原

617.8

(617.8)

148.5

(366.8)

148.5

(366.8)

(-)

(-)

469.3

(251.0)

君津

264.3

(264.3)

15.9

(254.3)

15.9

(254.3)

(-)

(-)

248.4

(10.0)

北総

643.8

(643.8)

235.7

(354.3)

235.7

(354.3)

(-)

(-)

408.1

(289.5)

九十九里

1,069.9

(1,069.9)

691.6

(752.3)

689.9

(751.9)

1.7

(0.4)

(-)

378.3

(317.6)

合計

3,207.9

(3,207.9)

1,129.1

(2041.9)

1,127.4

(2,041.5)

1.7

(0.4)

(-)

2078.8

(1,166.0)

注)()内は平成25年
面積は四捨五入しているため、各地域の数字と合計が異なる場合がある。

※調査範囲
法・条例に基づく地下水採取規制区域及び天然ガスかん水を採取している九十九里地域を中心に県全体(5,156.60平方キロメートル)の約6割に当たる3,207.9平方キロメートルを調査した。

※調査を実施した市町村は以下のとおりである。

地域

市町村

東葛

野田市、柏市、流山市、我孫子市、松戸市

葛南

浦安市、鎌ケ谷市、市川市、船橋市、習志野市、八千代市

千葉・市原

千葉市、四街道市、市原市、長柄町

君津

袖ケ浦市、木更津市、君津市、富津市

北総

成田市、栄町、印西市、白井市、佐倉市、酒々井町、富里市、

芝山町、八街市

九十九里

銚子市、多古町、旭市、匝瑳市、横芝光町、山武市、東金市、

九十九里町、大網白里市、白子町、茂原市、長生村、長南町、

一宮町、睦沢町、いすみ市、大多喜町、勝浦市、御宿町

表2平成26年地盤変動(沈下)の大きな地点(上位10地点)

【水準点】

所在地

【水準点】

名称

【地盤変動量

(センチメートル)】

26年

【地盤変動量

(センチメートル)】

25年

いすみ市岬町市野々

MI-14

-2.17

-1.81

いすみ市須賀谷

IS-1

-1.92

-1.59

睦沢町上之郷

MT-17

-1.89

-1.87

いすみ市須賀谷

IS-15

-1.88

-1.53

睦沢町上之郷

MT-26

-1.88

-1.86

大網白里市南横川

O-7

-1.85

-1.79

いすみ市須賀谷

IS-14

-1.80

-1.48

茂原市萱場

48

-1.77

-1.74

睦沢町妙楽寺

MT-23

-1.77

-1.50

睦沢町大上

MT-22

-1.74

-1.67

表3最大沈下地点の推移

【水準点】

所在地

【水準点】

名称

地盤変動量

(センチメートル)

26

いすみ市岬町市野々

MI-14

-2.17

25

長生村本郷

CH-2

-2.41

24

いすみ市荻原

IS-11

-1.29

23

市川市塩浜

I-53

-30.89

22

習志野市藤崎

N-14

-2.16

 

表4平成26地盤変動(隆起)の大きな地点(上位10地点)

【水準点】

所在地

【水準点】

名称

【地盤変動量

(センチメートル)】

26年

【地盤変動量

(センチメートル)】

25年

横芝光町尾垂

HI-9

1.63

0.08

横芝光町尾垂

HI-8

1.63

0.70

松戸市金ケ作

M-36

1.35

-0.03

横芝光町木戸

HI-6

1.19

1.84

九十九里町真亀

KU-1

1.00

-0.59

習志野市屋敷三丁目

N-10

0.93

0.24

千葉市花見川区長作町

C-34

0.93

0.15

千葉市中央区川崎町

NO.47

0.92

0.14

白井市中

SRI-3

0.91

0.13

白井市白井

10883

0.91

-0.02

 

表5平成21から25年地域別・5年間累計地盤変動量別面積

単位:平方キロメートル

地域

地盤変動

調査面積

※1

地盤沈下が

見られる

地域合計

(1)

【沈下量別地盤沈下面積】

1.99センチメートル以下

(1)

【沈下量別地盤沈下面積】

2.00から

3.99センチメートル

(1)

【沈下量別地盤沈下面積】

4.00から

5.99センチメートル

(1)

【沈下量別地盤沈下面積】

6.00から7.99センチメートル

(1)

【沈下量別地盤沈下面積】

8.00から9.99センチメートル

(1)

【沈下別地盤沈下面積】

10.00センチメートル以上

(2)

地盤沈下

が見られ

ない地域

(1)(2)

に含まない地域※2

東葛

358.2

(358.2)

358.2

(17.1)

(17.1)

0.8

(-)

268.6

(-)

80.3

(-)

8.5

(-)

(-)

(341.1)

(-)

葛南

217.9

(253.9)

217.9

(32.4)

(25.7)

15.1

(5.7)

177.4

(1.0)

25.4

(-)

(-)

(-)

(221.5)

36.0

(-)

千葉・

市原

579.4

(617.8)

579.4

(459.4)

(360.8)

114.0

(86.9)

421.6

(11.0)

42.8

(※5)

1.0

(※5)

(-)

(158.4)

38.4

(-)

君津

264.3

(264.3)

264.3

(81.2)

(81.2)

110.7

(-)

153.6

(-)

(-)

(-)

(-)

(183.1)

(-)

北総

683.0

(648.2)

683.0

(363.8)

(228.1)

(60.5)

133.1

(49.9)

375.5

(※5)

108.7

(※5)

65.7

(-)

(285.4)

(-)

九十九里

1030.7

(904.8)

1030.7

(778.6)

56.4

(227.1)

130.0

(188.2)

402.9

(210.3)

336.3

(※5)

93.0

(※5)

12.1

(2.2)

(126.2)

(-)

合計

3133.5

 

(3,047.2)

 

3133.5

100%※3

(1731.5)

(56.8%※3)

56.4

 

(940.0)

 

370.6

 

(341.3)

 

1557.2

 

(272.1)

 

860.3

 

(※5)

 

211.2

 

(※5)

 

77.8

 

(2.2)

 

 

(1315.7)

 

74.4

 

(-)

 

注)()内は平成17から21年累計
面積は四捨五入しているため、各地域の数字と合計が異なる場合がある。

※1 調査範囲
法・条例に基づく地下水採取規制区域及び天然ガスかん水を採取している九十九里地域を中心に県全体(5,156.60平方キロメートル)の約6割に当たる3,133.5平方キロメートルを調査した。

※2 平成23年において浦安市から千葉市における埋立地域においては全ての水準点で4センチメートル以上の沈下が確認されたものの、東北地方太平洋沖地震による液状化の影響が入り組んでおり、他地域のように沈下量別地盤沈下面積を算出することが困難な地域(74.4平方キロメートル)。

※3 地盤変動調査地域全体のうち、地盤沈下が見られる地域の割合

※4 各地域における地盤変動傾向について図4に取りまとめた。

※5 平成17から21年累計の沈下量6.00から7.99センチメートルと沈下量8.00から9.99センチメートルの地盤沈下面積(平方キロメートル)は、個別の数値がない。合計値は、千葉・市原0.7、北総24.3、九十九里150.8、合計175.6。

 

図1(1年間変動図)(PDF:366KB)

図2(5年間変動図)(PDF:421KB)

図3(千葉県の地下水利用の規制)(PDF:101KB)

図4(各地域における地盤変動傾向)(PDF:202KB)

お問い合わせ

所属課室:環境生活部水質保全課地盤沈下対策班

電話番号:043-223-3822

ファックス番号:043-222-5991

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