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更新日:平成29(2017)年4月26日
ページ番号:15152
平成20~23年度にニホンザル生息域全域を対象に、市町が行うサルの捕獲事業により得られた尾や京都大学霊長類研究所が保管していた血液等の提供を受け、「千葉H20-M15DNA分析法」※によるDNA検査を実施し、平成24年度にその結果を取りまとめました。
なお、交雑対策の最重要課題はアカゲザルを速やかに全頭捕獲することと考えており、引き続きアカゲザル生息域内でのアカゲザル(交雑個体を含む)の積極的な捕獲に努めてまいります。
また、ニホンザル生息域内については、本事業により、生息域全域の交雑状況を概ね把握したため、平成24年度からは、調査地点の選定などに同事業の調査結果を活用し、群れの交雑状況等調査を実施するとともに、対応について検討を進めています。
※特定の遺伝子15マーカーを検査し、陽性が3マーカー以上であった個体を交雑個体(アカゲザルを含む)と判定する判別法。
新たに確立した千葉H20-M15DNA分析法により、ニホンザル生息域内の全9市町(市原市、勝浦市、大多喜町、鴨川市、南房総市(旧富山町)、鋸南町、木更津市、君津市、富津市)を対象に、平成8年度から平成23年度の間に採取された尾等、2,942検体(個体)を検査した。
平成8年度から平成18年度の間に捕獲された検体(個体)に交雑と判定された個体はなく、平成19年度以降に捕獲された検体(個体)から交雑が見つかった。
交雑個体が確認された市町は勝浦市、大多喜町、鴨川市、鋸南町、木更津市、君津市の6市町(捕獲場所不明1検体含む)であり、計38個体が交雑と判定された。
分析が可能であった2,362検体(個体)に占める交雑個体の率は1.6%であった(以下、交雑率と言う)が、交雑率が年々高くなっている状況は確認できなかった。
県内のニホンザル生息域内では、交雑が広範囲で発生しており、交雑メスも見つかっているため、アカゲザル生息域からアカゲザルオス及び交雑オスが流入しなくとも、ニホンザル生息域内で交雑が再生産される段階に達している可能性が高い。
今回の調査結果を踏まえ、群れごとの交雑状況の把握、捕獲を含めた交雑対策の具体的手法及び農業被害対策と交雑対策の進め方の検討、群れ管理の確立、検査方法の改善及び科学的モニタリング体制の確立が今後の課題となる。
序
要約
資料
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