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更新日:令和6(2024)年5月29日
ページ番号:19991
本日ここに、9月定例県議会を招集し、当面する諸案件について御審議いただくことといたしました。
今回提案いたしました案件は、平成25年度の補正予算案、各種条例案及びその他附帯議案の22議案のほか、報告4件並びに平成24年度の決算認定についてです。
この秋、日本国民にとって大変喜ばしいことがありました。
2020年のオリンピックとパラリンピックが東京で開催されることが決定したことです。
本県に隣接する東京で世界的な大イベントが開催されることは、本県経済やスポーツの振興を図るとともに、千葉の魅力を世界に発信する絶好の機会であり、このタイミングを逃すことなく千葉県の更なる発展に向けた取組を進めたいと考えています。
選手が持てる力をいかんなく発揮できる環境を提供するとともに、海外のアスリートや観戦客を温かいおもてなしの心で迎えるなど、大会が大成功となるよう、県として最大限協力していく所存です。
次に、今月2日に野田市で発生した竜巻被害に対する被災者支援について申し上げます。
被災した住宅の再建支援については、国に対し柔軟な対応を要望してまいりましたが、国からは今回の被害に対し、被災者生活再建支援制度は適用できないとの回答がありました。
このため、県では、国の制度に準じた独自の支援制度を創設するとともに、国の制度の対象とならない半壊被害に対し補修費を助成することとしたところであり、今後とも、被災者の支援に全力で取り組んでまいります。
次に、総合計画、行政改革計画及び財政健全化計画について申し上げます。
総合計画については、5月に原案を公表し、県民の皆様や県議会、市町村からの御意見も踏まえて、具体的な事業や指標を盛り込み、「新輝け!ちば元気プラン」として、今議会に提案いたしました。
我が国が、経済再生に向けて大きく動き出そうとしている中で、日本経済を牽引する首都圏の役割はますます重要となっており、その一翼を担う本県は、これまで以上に存在感を高めていかなければなりません。
このため、今回の計画案は、首都圏の広域ネットワークを形成するアクアラインや圏央道、機能拡充が進む成田空港、全国屈指の農林水産業など、本県の持つ魅力に一層磨きをかけ、更なる飛躍を図るための指針として策定いたしました。
併せて、地域の資源を最大限に活用した創意あふれる地域づくりを市町村や県民とともに実現していくため、特性・可能性を踏まえた5つのゾーンを設定し、地域の強みを生かした今後の方向性をお示ししたところです。
今後、県民の皆様や市町村の御協力をいただきながら、千葉県が将来に向けて活力を維持し、一層輝きを増すための施策を着実に実行することにより、首都圏、そして日本をリードする「日本一の光り輝く千葉県」の実現を目指してまいります。
また、総合計画を着実に推進していくためには、確かな行財政基盤の確立が必要なことから、新たに行政改革計画・財政健全化計画案をとりまとめたところです。
行政改革計画では、「公正・透明な行財政運営の確立」、「組織・人材改革」、「仕事改革」及び「資産改革」の4つの改革の視点・基本的方向に沿って、県庁一丸となって徹底した業務の効率化などに取り組んでまいります。
また、財政健全化計画では、厳しい財政状況を踏まえ、「建設地方債等の実質的な県債残高の抑制」、「健全化判断比率に留意した財政運営」及び「財政調整基金の更なる造成」の3つの基本目標を掲げ、「持続可能な財政構造の確立」を目指してまいります。
続いて、今回提案いたしました議案の主な概要について申し上げます。
議案第1号は、平成25年度一般会計の補正予算案です。
補正額は、129億9,700万余円の増額で、補正後の予算額は、1兆5,964億5,100万余円となります。
今回の補正予算では、新たな総合計画案を一層推進するための予算について計上しました。以下、その主なものについて申し上げます。
一つ目は、「安全で豊かなくらしの実現」についてです。
今年になって急増している自動車の盗難や空き巣などへの対策を強化するため、ビデオカメラ等の捜査用資機材を緊急整備するとともに、交通事故死者数も増加傾向となっているため、特に事故の多い高齢者を対象とした交通事故抑止対策を強化します。
また、地域医療再生臨時特例基金を活用し、災害医療体制や在宅医療体制の整備、医師・看護師の確保対策を一層推進します。
二つ目は、「千葉の未来を担う子どもの育成」についてです。
待機児童の解消を加速化するため、新たに一定の基準を満たす認可外保育施設や預かり保育を実施する幼稚園に対して助成を行うとともに、子育て環境の改善を図るため、私立幼稚園等が実施する老朽化した遊具等の整備に対して助成します。
三つ目は、「経済の活性化と交流基盤の整備」についてです。
成田空港利用者の快適性の向上を図り、空港を核とする経済活性化を進めるため、平成27年3月を目途に空港のノンストップゲート化を進めます。
また、県内各地への観光客や宿泊客の一層の増加につなげるため、ちばアクアラインマラソンの開催などで高まっている本県の魅力を、テレビ番組の活用等により広く県内外に発信します。
議案第2号は、特別会計財政調整基金の補正予算案で、地方財政法に基づき、平成24年度一般会計の決算剰余金の一部を財政調整基金に積み立てようとするものです。議案第3号から議案第5号までの3議案は、土地区画整理事業の保留地処分金を積み立てるなどのため、いずれも関係する特別会計を補正しようとするものです。
議案第6号から議案第14号までの9議案は、いずれも条例の制定または一部改正に係るものです。そのうち主なものについて御説明申し上げます。
議案第6号は、国からの補助金を活用して再生可能エネルギー等の導入を支援する基金を造成するため、条例を制定しようとするものです。
議案第8号は、知事の権限に属する事務処理について市町村への事務移譲を進めるため、議案第9号は、県内における看護職の確保を目的として修学資金の貸付対象を拡大するため、議案第12号は、児童生徒数の増加による過密化の解消を目的として県立湖北特別支援学校を新設するため、議案第13号は、つきまとい行為や不当な客引き行為等について県民生活の平穏を保持することを目的として規制の追加等を行うため、それぞれ条例の一部を改正しようとするものです。
議案第16号は、千葉中央警察署庁舎の別館建築工事請負の契約を締結するため、議案第19号は、八ッ場ダムの建設に関する基本計画の変更について意見を付して同意するため、議案第20号は、千葉中小企業再生ファンド投資事業有限責任組合の清算に伴い、県の貸付債権の一部を放棄する必要があるため、それぞれ議会の議決を得ようとするものです。
以上が、このたび提案いたしました議案の概要ですが、なお、この際、当面する諸問題等について御報告申し上げます。
まず、「(仮称)千葉県防災基本条例」について申し上げます。
東日本大震災の教訓を踏まえ、地震や津波などの大規模災害発生時の被害を最小化するためには、県や市町村による「公助」だけではなく、災害から自らを守る「自助」、近隣住民が相互に協力しながら地域を守る「共助」が相互に連携しながら継続的に防災対策に取り組むことにより、千葉県全体の地域防災力の向上を図っていくことが重要となります。
そこで、県では、防災対策の基本理念をはじめ、県民、事業者、自主防災組織、市町村、県の役割や具体的な取組などを定めた「(仮称)千葉県防災基本条例」の策定準備を進めており、7月末に要綱案を作成したところです。
今後、県民の皆様や県議会、市町村等からの御意見を踏まえ、本年中を目途に条例を制定し、災害に強い元気な千葉県づくりを一層進めてまいります。
次に、「成田空港と圏央道を活用した経済活性化」について申し上げます。
7月末に、県内企業や経済団体、市町村などの幅広い賛同を得て、まさにオール千葉の体制により、「成田空港活用協議会」が発足しました。
今年度は、成田空港の国内線就航先である札幌でのPRイベントや、新たな旅行プランの造成に向けたアジアの旅行業者を招いたツアーの実施などが計画されています。
県としても、協議会と連携し、成田空港のポテンシャルを最大限引き出すとともに、千葉の魅力を広く国内外に発信してまいります。
また、成田空港の発着枠が拡大するとともに、圏央道の東金・木更津間が開通し、アクアラインを経由して松尾横芝インターチェンジまでが直結するなど、交通機能の大幅な強化により、本県の立地優位性はますます高まっています。
こうした状況を背景に、今年度に入ってから、茂原市でジャパンディスプレイの新ラインや沢井製薬の新工場が相次いで稼働するなど、大型の設備投資の動きが活発化しています。
県では、これらの動きをさらに加速化させるため、来月18日に東京で企業誘致セミナーを開催し、参加企業に対し私自らトップセールスを行うなど、新たな雇用を創出し、地域経済の牽引役となる企業のさらなる誘致に取り組むことにより、県経済の活性化を図ってまいります。
以上、このたび提案いたしました議案の概要及び当面の諸問題等について御報告させていただきました。
よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。
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