ここから本文です。

更新日:令和6(2024)年5月29日

ページ番号:19992

平成26年2月定例千葉県議会知事あいさつ

本日ここに、2月定例県議会を招集し、当面する諸案件について御審議いただくことといたしました。

今回提案いたしました案件は、平成26年度の当初予算案、平成25年度の補正予算案、各種条例案及びその他附帯議案の93議案のほか、報告3件です。

 

まず、海外出張について御報告いたします。

先月21日から26日にかけて、経済発展の著しいマレーシアの首都、クアラルンプールを訪問してまいりました。

「DoyouknowChiba,Japan?」をキャッチコピーに、千葉県という地名や場所を知っていただくとともに、成田空港、東京湾アクアライン、美しい風景やショッピング、おいしい食べ物など、盛りだくさんの千葉の魅力を千葉県ミッション団や千葉県議会議員団の皆様とともに、大いにPRいたしました。

また、ナズリ観光文化大臣と、青少年の交流事業の実施や本県とクアラルンプールにおけるフェアの相互開催への協力について合意するとともに、イオンマレーシア社長には、今夏の「千葉の梨」の試験販売に同意していただくなど、大きな成果を得ることができました。

さらに、マハティール元首相にお会いし、日本経済の状況や今後の進むべき方向性などについて有意義なお話を伺うことができました。

今回の訪問では、様々なイベントや意見交換などを通じ、千葉ならではの魅力を発信していくことの重要性を再認識するとともに、その魅力を浸透させるためには、継続的なプロモーションと交流が必要であると改めて感じたところです。

アジア地域をターゲットにした海外からの観光客の誘致や県産品の輸出促進は、本県を一層発展させるため大変重要な取組であることから、今後も海外に向けた魅力発信をさらに強化してまいります。

 

次に、平成26年度当初予算案について申し上げます。

平成26年度当初予算は、厳しい財政状況の中でも、「くらし満足度日本一」の千葉の実現に向け、次の3つの考え方に立って編成しました。

1つ目は、総合計画「新輝け!ちば元気プラン」の3つの基本目標である「安全で豊かなくらしの実現」、「千葉の未来を担う子どもの育成」、「経済の活性化と交流基盤の整備」を着実に推進することです。

2つ目は、国の補正予算を積極的に活用し、平成25年度2月補正予算と一体で切れ目のない予算とし、県内経済の活性化を図ることです。

3つ目は、徹底した事務事業の見直しや歳入の確保に取り組み、持続可能な財政構造の確立を目指すことです。

以上の考えのもとに編成した一般会計の当初予算規模は、1兆6,143億1,300万余円で、前年度比で1.9%の増となっています。

 

続いて、当初予算案において措置した主な事業について、その概要を申し上げます。

平成26年度は、「くらし満足度日本一」に向け、しっかりとした基盤をつくる年と位置付け、「県内経済の活性化」、「くらしの安全・安心の確立」、「子ども・子育て世代への支援の充実」、「医療・福祉の充実」に重点的に予算を配分いたしました。

 

第一は、「県内経済の活性化」です。

2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。日本の玄関である成田空港を擁する本県としては、この機会を県内経済の活性化に最大限に活用していくことが重要となります。

そこで、オリンピック・パラリンピックの開催に向けた、経済活性化やスポーツ・観光の振興、魅力発信など、今後の戦略的な施策を官民一体となって検討するとともに、オリンピック出場を目指すジュニア世代の選手を強化する取組に対し新たに助成します。

また、東京湾アクアラインの通行料金800円を継続するとともに、千葉の魅力を効果的に取り上げる映画、テレビ番組等に対する助成を新たに行うなど、千葉のポテンシャルをさらに高めるための取組を進めます。

さらに、景気の回復に伴う中小企業の積極的な設備投資を支えるため、中小企業振興資金については、過去最大となる融資枠5,700億円を継続するほか、茂原にいはる工業団地及び袖ケ浦椎の森工業団地について、早期分譲に向け実施設計を行うとともに、トップセールスなどにより企業誘致を強力に推進していきます。

また、県、関係団体が協同して、産地連携による千葉県ブランドの統一を図るなど、オール千葉の体制で園芸農業の競争力を強化します。

加えて、成田空港へのアクセス強化として重要な北千葉道路の整備を促進するほか、圏央道の開通効果を県内各地に波及させるため、観光地へのアクセス道路の整備を進めるとともに、大栄・横芝間については、新たに国から千葉県土地開発公社が用地買収事務を受託し、県が債務保証を行うことで事業の促進を図ります。

 

第二は、「くらしの安全・安心の確立」です。

千葉県が将来にわたり発展を続けていくためには、まず、県民生活の安全・安心をしっかりと確立することが重要です。

そこで、昨年12月に中央防災会議が公表した新たな地震被害想定を踏まえ、本県の詳細な被害想定を調査するほか、大規模災害時に被災地支援が的確に展開できるよう、様々な地震に対応した応援受入計画を策定するとともに、避難勧告や避難指示などの緊急情報を県民がテレビやスマートフォンなどの身近な情報媒体を通じて、即時に確認できるシステムを整備します。

また、九十九里海岸の津波対策である堤防のかさ上げ・増設や県立学校の耐震化を平成27年度末までに完成させるため、事業費を大幅に増額するとともに、衛生研究所の建替や橋りょうの架換など、県有施設・インフラの整備、耐震化を進めます。

さらに、消防団への入団促進と活性化を図るほか、消防学校について訓練機能を大幅に強化して移転改築するとともに、防災研修センターを併せて整備することで、地域防災力の向上を図ります。

加えて、昨年11月に開始したコンビニ防犯ボックスを継続するとともに、ひったくりや車上荒らし等の未然防止のため、防犯カメラの設置に対する助成を拡充するほか、「不法ヤード」への対策を進めるため、捜査支援システムや捜査用ビデオカメラの整備を大幅に拡充するなど、防犯対策の一層の強化を図ります。

 

第三は、「子ども・子育て世代への支援の充実」です。

次の時代を担う子どもたちが、心身ともに健やかに育つよう、子育てを社会全体で支える環境づくりを進めるとともに、豊かな学びを支える教育環境を充実させていかなければなりません。

そこで、人口減少・少子高齢化が進む中で、千葉県が県内外の方から「選ばれる地域」となるため、これまでの施策と相まって、より一層千葉の魅力を高めていく施策の検討を行うとともに、待機児童の解消に向け、民間保育所の施設整備と延長保育への助成、放課後児童クラブへの支援を増額するなど、地域における子育て支援体制の充実を図ります。

また、児童虐待の未然防止、早期発見等のため、児童相談所職員の増員や市町村等への研修を行い相談体制の充実を図るほか、総合的ないじめ防止基本方針の策定を進めるとともに、高校・中学校に配置しているスクールカウンセラーの相談時間を拡充した上で、新たに小学校にも配置するなど、いじめの根絶に向けた取組を強化します。

さらに、特別支援学校の児童生徒数の増加に伴う過密化・教室不足に対応するため、高校や小中学校の空き校舎を活用した新設校の整備を加速するほか、私立学校の経常費補助では、国標準単価を措置するとともに、高校及び幼稚園については県単独での上乗せ補助額を更に増額します。

 

第四は、「医療・福祉の充実」です。

急速な高齢化の進展に伴い、介護や支援を必要とする高齢者や障害者が今後も増加していくことから、良質な医療・福祉サービスの供給体制を一刻も早く確立していかなければなりません。

そこで、地域医療を支える人材の確保のため、医師修学資金と保健師等修学資金の貸付枠を拡充するとともに、病院内保育所への助成を増額します。

また、救急医療体制の強化のため、救命救急センターの医師確保や施設整備への助成を増額するとともに、東千葉メディカルセンターへの整備費用に対し助成し、今後の円滑な運営を支援します。

さらに、住み慣れた在宅での高齢者の生活を支援するため、24時間対応の訪問介護・看護サービスの普及に向け、新たに初期段階の運営費助成を行うとともに、介護事業者等と連携したサービス付き高齢者向け住宅の整備に対する県単独の補助制度を創設します。

加えて、障害者の就労・定着支援を強化するため、障害者就業・生活支援センターの企業支援員を増員するとともに、障害者の地域での生活を支えるため、グループホームへの支援や強度行動障害者に対する適切な支援実施のための研修を行います。

 

続いて、平成25年度2月補正予算案について申し上げます。

一般会計の補正予算規模は、495億3,700万余円の増額で、補正後の予算規模は、1兆6,508億8百万余円となります。

2月補正予算では、国の経済対策に対応した、道路橋りょう、河川海岸等の老朽化対策や特別支援学校の整備に要する経費、緊急雇用創出事業等臨時特例基金への積立金などのほか、人件費、社会保障費、公債費の減額等を計上しました。

また、老朽化した県有施設の建替や大規模修繕等を計画的に推進するため、新たに県有施設長寿命化等推進基金を設置し、積立を行うとともに、今後の公債費の増加に備え安定した財政運営を行うため、県債管理基金にも積み立てます。

なお、平成25年度の年間収支については、景気回復に伴う県税収入の増や経費の節減に努めたことなどにより、退職手当債を発行しなくても収支均衡する見込みとなりました。

 

次に、このたび提案いたしました主な議案の概要について申し上げます。

最初に、議案第1号から議案第50号までの50議案は、一般会計及び特別会計の予算案です。

次に、議案第51号から議案第80号までの30議案は、いずれも条例の制定、一部改正または廃止に係るものです。そのうち主なものについて御説明申し上げます。

議案第53号は、担い手への農地集積と耕作放棄地の解消を加速化することなどを目的に基金を造成するため、条例を制定しようとするものです。

議案第56号は、行政委員会の委員報酬を勤務実績に応じた日額を基本とし、勤務実績では評価し得ない活動などを月額で補完する支給形態に見直すため、議案第59号は、知事の権限に属する事務処理について市町村への事務移譲を進めるため、議案第60号は、消費税率の引上げに伴い、使用料・手数料を改定するなどのため、議案第64号から議案第67号までの4議案は、いずれも基金関連の議案で、事業期間の延長措置が講じられたことから、基金の失効期限を延長するため、議案第70号は、学校職員の適正な定員管理を行うため、議案第76号は、木更津南部地区工業用水道の料金の適正化を図るなどのため、それぞれ条例の一部を改正しようとするものです。議案第77号は、南房パラダイスを本年4月1日に民間に譲渡するため、条例を廃止しようとするものです。

また、議案第81号から議案第85号までの5議案は、工事請負契約をそれぞれ締結するため、議案第86号及び議案第87号は、労務単価の上昇に伴い工事請負契約の金額を変更するため、議案第88号及び議案第89号は、千葉県道路公社及び茨城県道路公社の有料道路に関する事業計画の変更について同意するため、それぞれ議会の議決を得ようとするものです。

 

以上が、このたび提案いたしました議案の概要ですが、なお、この際、千葉県袖ヶ浦福祉センターにおける虐待事件の検証状況と今後の対応について御報告いたします。

昨年12月から今月にかけて、千葉県社会福祉事業団が運営する施設について立入検査を実施したところ、養育園以外の施設でも虐待が行われていたことや事業団の管理運営体制に問題があったことなどが新たに発覚しました。

施設の利用者や県民の信頼が損なわれている中で、さらにこのような問題が確認されたことは誠に遺憾であり、心からお詫び申し上げます。

県では、これまで3次にわたり、事業団に対して「虐待防止体制の整備」や「関係者に対する厳正な措置・処分」等について勧告を行ったところです。

また、外部有識者からなる第三者検証委員会では、現在、全容究明に向けて調査・検証を進めていますが、今月14日、県に対して当面の改善策について緊急提言がなされたところです。

今後、この提言や委員会での検証結果を踏まえ、利用者に対する適正な処遇の確保を第一に、袖ヶ浦福祉センターの最善のあり方について検討を進め、二度とこのようなことが起こらないよう、県民の皆様の信頼回復に全力で取り組んでまいります。

 

以上、このたび提案いたしました議案の概要及び当面の諸問題等について御報告させていただきました。

よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。

お問い合わせ

所属課室:総務部財政課企画調整班

電話番号:043-223-2071

ファックス番号:043-224-3884

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?