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更新日:令和6(2024)年5月29日

ページ番号:19973

平成22年6月定例県議会知事あいさつ

(平成22年5月28日)


本日ここに、6月定例県議会を招集し、当面する諸案件について御審議いただくことといたしました。

今回提案いたしました案件は、平成22年度の補正予算案、各種条例案、その他附帯議案の15議案のほか、報告2件であります。

はじめに、経理処理問題について申し上げます。

不正経理問題につきましては、議会に設置されました「不正経理調査特別委員会」において、県の調査結果の精査や再発防止策について熱心に御検討いただいたところであり、深く感謝いたしております。

県では、法令遵守や適正な経理処理など職員の心構えを定める「コンプライアンス基本指針」や「推進計画」を策定し、22年度の早々に全庁的に周知徹底を図ったところです。

しかしながら、先般、平成21年度の発注工事のうち必要な繰越手続を怠っていた事案が発生しましたことは、非常に残念でなりません。改めて、お詫び申し上げます。

県議会や県民の皆様方からいただいた御意見や御批判を真摯に受け止め、適正な経理処理や事業の執行手続に万全を期してまいります。

また、公社等外郭団体の経理調査結果についてですが、16団体において、約7千7百万円の不適正な経理処理が確認されました。これらの団体に対しては、今後、このような不適正な処理が発生することのないよう、再発防止策に関する具体的な取組などについて適切に指導してまいります。

次に、総合計画「輝け!ちば元気プラン」について申し上げます。

私は、何よりも県民の皆様が元気と活力を取り戻し「千葉で生まれ、住み、働けてよかった」と思える千葉県にしたいとの強い気持ちから、「くらし満足度日本一」を基本理念として、この計画を策定いたしました。県民の皆様と共に力をあわせて取り組み、くらし、子育て、経済、教育など各分野で日本一を目指す所存です。

今年度は、まさにその実行1年目の年です。着実に政策を実行し、事業の進行管理を行っていくため、行政活動の目標を設定することとし、今年度は310の指標を設定しました。

引き続き、県議会の皆様の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。

次に、22年度6月補正予算について申し上げます。

国内では企業業績と景気がようやく持ち直しつつある中で、ギリシャ発の金融市場の混乱が瞬く間に全世界へと広がり、今後の影響が懸念されます。そこで、切れ目のない経済・雇用対策に取り組むこととし、国の交付金等を活用して、災害拠点病院等の耐震化や県立学校の施設改修、雇用対策などを行う経費を計上しました。

あわせて、本年1月25日に民事再生申立てを行った(株)かずさアカデミアパークの再生を円滑に進めるための経費を計上しています。これは、平成16年度及び17年度に県が損失補償を行っている債権を金融機関から買い取るためのものです。

この結果、一般会計の補正予算の規模は15億5,200万余円の増額となります。

続いて、このたび提案いたしました議案の概要について申し上げます。

議案第1号は、ただ今申し上げた一般会計補正予算です。

議案第2号から議案第10号までの9議案は、いずれも条例の制定または一部改正についてであります。そのうち主なものについて御説明申し上げます。

議案第2号は、過疎地域自立促進特別措置法に規定する過疎地域において県税の課税免除を行うため、条例を制定しようとするものです。

議案第4号は、市町村の合併の特例等に関する法律の一部改正に伴い、千葉県市町村合併推進審議会を廃止するため、議案第6号は、地方税法の一部改正に伴い、県たばこ税の税率の引き上げ等について規定の整備を行うため、議案第7号は、公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律の施行により、県立高等学校における授業料を徴収しない旨の規定整備のため、それぞれ条例の一部を改正しようとするものです。

次に、議案第11号は、谷津船橋インターチェンジの新設事業の施行に関する工事等委託の契約締結について、議案第12号は、金ケ作県営住宅第1期建築工事請負の契約変更について、議案第14号は、建物収去土地明渡し等請求事件に係る訴えの提起について、それぞれ議会の議決を得ようとするものです。

また、議案第15号は、地方税法の一部改正に伴い、千葉県県税条例の一部改正について専決処分を行ったので、議会の承認を得ようとするものです。

以上が、このたび提案いたしました議案の概要ですが、なお、この際、当面する諸問題について御報告申し上げます。

まず、海外出張についてご報告します。

私は、4月30日から5月9日まで、ブラジルとアメリカを訪問してまいりました。

ブラジルでは、酒井県議会議長とともに、昨年4月に竣工したブラジル千葉県人会館の竣工記念式典に出席し、県民を代表してお祝いを申し上げました。移住者の皆様が一貫して、正直、誠実、勤勉の姿勢を持ち続けていること、また、遠くブラジルの地で祖国日本とふるさと千葉に限りない愛情をお持ちであることに感銘を受けました。

県人会館は、県人会の活動の拠点になるとともに、千葉県とブラジルの交流の架け橋となるものです。今後、両地域の絆が一層深まることを期待しています。

アメリカでは、交流20周年となる姉妹都市のウィスコンシン州を訪問しました。友好関係の継続と発展を願い、平成2年から始まった交流を継続していくことを確認する文書に署名してまいりました。引き続き、教育、文化、経済などさまざまな分野で活発に交流してまいります。

次に、口蹄疫対策について申し上げます。

先月20日に宮崎県で確認された「口蹄疫」は甚大な被害をもたらし、大切な家畜を失った畜産農家の皆さんの無念さを思いますと、一日も早い終息を願っております。本県としましても職員の派遣や防疫資材の提供などの協力を行っているところです。

また、宮崎県の発生を受けて、県では牛、豚等を飼育している全ての農場を緊急調査したところ、異常は認められませんでした。現在も早期発見・早期対応を図るため、24時間通報体制など監視を強化しています。

さらに、畜産農家に対する消石灰の配布や、万一の発生に備え、防疫資材の追加備蓄を行うとともに、全庁的な体制を整え、口蹄疫対策に万全を期しているところです。

続いて、空港問題について申し上げます。

5月17日、有識者で構成される国土交通省の成長戦略会議の最終報告が、前原国土交通大臣に提出されました。航空分野では、羽田空港について、平成25年度中に国際線を9万回までに増やし、昼間の時間帯に欧米便等も就航させるとの改革の方向性が示されています。

仮に、この提言が政府の方針として決定された場合には、成田空港の国際線ネットワークへの影響や羽田空港発着機の騒音影響の拡大などが懸念されます。

このため、私は、5月25日、成田市長とともに、前原大臣にお会いして、成田空港の発着枠30万回に向けた国の積極的な取組や成田の国際航空ネットワークの拡充強化、羽田の更なる国際化に伴う騒音影響の再検証等について申し入れたところです。
前原大臣からは、あくまでも国際線の拠点は成田空港であり、今後も本県と十分協議しながら進めていくとの回答をいただきました。

県としては、本県の意見が政府の方針に反映されるよう最大限努力してまいりますので、県議会の一層の御支援・御協力をお願い申し上げます。

さて、「ゆめ半島千葉国体・ゆめ半島千葉大会」についてですが、開会まであと120日となりました。

4月には両大会の開会式等の入場者の募集を開始するとともに、両大会の開会式・閉会式等が参加した方々の心に深く残る式典となるよう、「ゆめ半島千葉国体・ゆめ半島千葉大会実施本部」を設置し、県庁一丸となって取り組んでいきます。

また、6月には、開催100日前に当たり両大会のより一層の周知を図るとともに、開催の機運を盛り上げていくため、千葉市内において「ドリームフェスティバル100」を開催いたします。

両大会の成功に万全を期するとともに、全国から訪れる皆様を温かいおもてなしでお迎えできるよう、全力を挙げて準備を進めてまいります。

次に、県内の観光振興について申し上げます。

ゴールデンウィーク期間中は、25年ぶりの好天に恵まれたこともあって、県内の高速道路や鉄道の利用者は前年に比べ大幅に増加しました。

東京湾アクアラインについては、昨年8月に料金引下げの社会実験がスタートして9ヶ月が経過し、この間の交通量は前年の同じ時期に比べ1.5倍に増加しています。特に、2月から4月にかけては、平日の大型車の交通量が2倍に増加するなど、アクアライン効果により南房総方面への観光客も含め「人」「もの」の動きが活発になってきています。

さらに、県では本日から3日間、3年ぶりに幕張メッセで行われる国内最大級の旅の総合見本市「旅フェア2010」にあわせ、県内の特産品や伝統工芸品などの紹介や販売を行う「房総の恵み!千葉県物産展」を開催します。

私も明日、会場に駆けつけ、千葉の豊かな自然、おいしい食べ物など県内の素晴らしい観光資源などをしっかりと宣伝してまいります。

最後に、千葉県県民栄誉賞の授与について申し上げます。

本年4月に打ち上げられたスペースシャトル「ディスカバリー号」に搭乗し、宇宙開発に大きな役割を果たした本県出身の山崎直子さんに対し、県民栄誉賞を授与することを決定いたしました。

長年の努力と厳しい訓練を経て、子どもの頃から抱かれていた「宇宙に行きたい」という夢を実現した姿は、郷土の誇りであり、社会や子どもたちに明るい希望を与えました。

改めて、県民を代表してその功績に敬意を表します。

以上、このたび提案いたしました案件の概要等の説明及び、当面の諸問題について御報告させていただきました。

よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。

 

 

 

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所属課室:総務部財政課企画調整班

電話番号:043-223-2071

ファックス番号:043-224-3884

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