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更新日:令和5(2023)年4月14日
ページ番号:579217
千葉県では、平成9年に国に先駆けて、千葉県化学物質環境管理指針(以下、「県指針」という。)を定めて化学物質対策を推進してきたところです。
その後平成11年度に、「特定化学物質の環境への排出量の把握及び管理の改善の促進に関する法律(以下、「法」という。)」が制定され、また同法第3条第1項に基づき、指定化学物質等取扱事業者(同法第2条第6項で定義)が自主的に管理対策を行う際に留意する「化学物質管理指針(以下、「法指針」という。)」が定められるなど、化学物質の管理対策に係る法体系が整備され、以降現在までの法令改正等を経て、県指針の目的や具体的対策の内容は、法や法指針に包含されると判断されたことから、令和5年3月31日をもって県指針を廃止しました。
今後、県内の指定化学物質等取扱事業者は、県指針の理念は継承しつつ、法及び法指針の規定に基づき、下記の事項に留意して、化学物質に係る環境保全対策の円滑な実施を図ってください。
事業者は、PRTR制度により化学物質の排出量等を把握するとともに、SDS制度により化学物質の提供先に対し、その性状及び取扱いに関する情報の提供を行うこと。また、法指針に留意し、事業所における化学物質の自主的な管理や使用の合理化等に取組むとともに、管理の状況等について県民の理解を深めるよう努めること。
また、化学物質の環境への排出による環境リスクの低減を図るという観点から、事業所で取扱う指定化学物質以外の化学物質についても、その有害性や取扱いの実態等に応じ、法指針に留意した管理の改善に努めること。
県は、平成9年の県指針の施行に合わせて、事業者が化学物質の自主的な管理に取組むための技術資料として、環境影響評価マニュアル等の具体的な環境リスクの評価手法等を示してきた。
現在、国においては、化学物質の有害性やリスク評価情報等を検索できるNITE-CHRIP等のデータベース、化学物質の環境中濃度を推計できるMETILIS やAIST-ADMER といったシミュレーションツールや化学物質のリスク評価のためのガイドブック等の各種マニュアルが整備され、ホームページ等で最新情報が入手可能となっている。
今後は、これらのツールやマニュアル等を活用し、環境リスクの評価等を実施することにより、化学物質の適切な管理対策及び管理の改善を図られたい。
近年、大規模地震や記録的豪雨等の大規模災害が頻発化し、施設の破損等による化学物質の漏えい等リスクが高まっており、直近の法指針改正では、事業者における災害による被害の防止に係る平時からの取組の規定が追加されたところである。
ついては、事業者にあっては、法指針による指定化学物質等の管理等の措置に加え、事業所の立地等に応じて指定化学物質等の漏えいリスクを考慮したり、実際に漏えいが発生した場合を想定した訓練を実施する等、災害の発生を見据えて、平時から具体的な方策を検討すること。
また、実際に指定化学物質等の漏えいが発生した場合は、直ちに漏えい防止措置を実施するとともに、環境影響の把握に努め、必要に応じて、適切な浄化対策や再発防止対策を実施されたい。
災害による被害の未然防止を促進するため、平時から地方公共団体と事業者との情報共有を図る必要があることから、直近の法指針改正では、地方公共団体との連携の規定が追加されたところである。
ついては、事業者にあっては、指定化学物質等の漏えい・流出が発生した場合には、県又は市町村に積極的に情報提供されたい。また、指定化学物質等の漏えい・流出が発生し、もしくは発生するおそれがあり、事故の未然防止、拡大または再発防止等の観点から県又は市町村が必要と認める場合には、法指針の規定により指定化学物質等の管理の状況について、要請に応じて適切に情報を提供されたい。
なお、関係法令に同様の規定がある場合には、重複して情報提供を求めるものではない。
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