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更新日:令和6(2024)年4月1日
ページ番号:12851
食品・バイオ応用室 大垣 佳寛
前報に引き続き、各種バイオマス(スギ、マテバシイ、タケ、イナワラ)及びスギから回収したリグニンを濃硫酸と加熱することにより固体酸触媒を調製し、バイオマス(タケ、トウモロコシ穂軸)の分解に適用した。これらの触媒はバイオマス中のヘミセルロースを加水分解してキシロースと微量のアラビノースを生成した。さらに、これらの触媒はバイオマスから容易に分離することができ複数回の使用が可能であった。これらの固体酸触媒はバイオマスの分解において希硫酸等の鉱酸の代替として用いることができ、バイオマスからの有用な糖や化学原料の生産に適用できると考えられる。しかし、160℃の複数回の使用で、活性が徐々に低下していく難点が見いだされた。高温高圧水中における使用に際しては、触媒の特性の改善が必要であると考えられる。
食品・バイオ応用室 海老原 昇、朝稲 香太朗
材料技術室 篠田 清
前報に引き続き、各種バイオマス(スギ、マテバシイ、タケ、イナワラ)及びスギから回収したリグニンを濃硫酸と加熱することにより固体酸触媒を調製し、バイオマス(タケ、トウモロコシ穂軸)の分解に適用した。これらの触媒はバイオマス中のヘミセルロースを加水分解してキシロースと微量のアラビノースを生成した。さらに、これらの触媒はバイオマスから容易に分離することができ複数回の使用が可能であった。これらの固体酸触媒はバイオマスの分解において希硫酸等の鉱酸の代替として用いることができ、バイオマスからの有用な糖や化学原料の生産に適用できると考えられる。しかし、160℃の複数回の使用で、活性が徐々に低下していく難点が見いだされた。高温高圧水中における使用に際しては、触媒の特性の改善が必要であると考えられる。
生産技術室 大谷 大輔
当所に導入されているインクジェット式積層造形装置による造形物は、水分や熱によりダメージを受け、変形してしまうが、高い精度で正確な形状を再現できるため耐久性を高め、実用としたい。
本研究では、水分による変形を防ぐため塗装を施し、その耐水性を検証したところ、適切な塗料を塗布すれば耐水性の向上に効果があることがわかった。
材料技術室 細谷 昌裕、篠田 清、蓮見 薫、西村 祐二
生産技術室 一箭 喜晴
千葉県の落花生生産量は全国第1位で、2013年度における生産量は約12、700トンである。これらの落花生のうち加工工程で排出される落花生莢は千葉県内だけでも年間約1,600トンと推計され、その多くは産業廃棄物として処理される。この莢を有効活用するべく、落花生莢とポリビニルアルコール(以下、PVA)を使用したパーティクルボード(以下PHPボード)の開発を行い、平成24年度は以前より大型の縦横300ミリメートル、厚さ10ミリメートルのボードの成形条件について検討し、中間層PVA添加量を低減した3層構造とすることにより、JIS規格を満足しつつ安定して成形できる条件を見いだした。
今回、マトリクス樹脂に動物由来のバイオプラスチックであるカゼインを適用し、カーボンニュートラルな板材料への変更を試みた。熱プレス成形機による成形条件の検討と試作ボードの機械特性の測定を行ったところ、カゼイン樹脂の添加量について表面層25wt%及び中間層7.5wt%、熱プレス成形機盤面温度160℃において、平均曲げ強さ15.49メガパスカル、平均曲げ弾性率2.33GPaを得た。
材材料技術室 吉田 浩之、西村 祐二
生産技術室 大谷 大輔
千葉大学大学院工学研究科 魯 云
本報では、メカニカルコーティング法により、光触媒の成膜の前段階として金属Ti薄膜の作製を試みた。その結果、作製したTi薄膜には凹凸を有し、その膜厚はMCT時間とともに厚くなるが、10時間で約10マイクロメートルに収束することがわかった。
材料技術室 石川 隆朗
周囲の環境情報をセンサ等で読み取り、インテリジェントな反応を示すイルミネーション装置の作製を行う。インテリジェントなイルミネーションを開発するにあたって、GC(Garbage Collector)を備えた組み込み開発用高級言語の開発を行った。本組み込み開発フレームワークはマルチタスク機構等OS機構も併せて備えている。
本研究で開発した処理系をルネサスエレクトロニクス株式会社製マイクロプロセッサRX63N搭載のGR-SAKURAマイコンボード上に実装した。本処理系を用い、オセロゲームイルミネーションを作成した。本フレームワークを用いることによってオセロのソルバを437行で記述でき、3日で開発可能となった。
食品・バイオ応用室 宮城 淳、大垣 佳寛
本研究では、千葉県産の生落花生及びフライをした落花生(150oCで2、4、6、9、12、15分間フライしたもの)を用い、機械的品質評価、SEMによる微細的構造の観察及び330名の消費者による食感に関する嗜好性調査を行った。また、性別や年齢別による嗜好性の違いについても検討した。
フライ時間の増加に伴い、破断値(the force at failure (FF))は26ニュートンから18ニュートンに減少し、破断距離(the distance at failure (DF))は、2.4ミリメートルから1.0ミリメートルまで減少した。これは、フライ時間の増加に伴い、落花生の物性が“もろく”なっていることを示している。断面のSEM像では、フライにより組織が不均一化してくることが観察された。食感の嗜好性では、フライ時間が2分の試料より4分以上の試料が好まれ、消費者は、より“もろい”食感のフライ落花生を好むことを示した。さらに、その嗜好性の傾向は、より高い年齢層の方が顕著であった。食感に関しては、高い年齢層の方が敏感であることが示唆された。一方、食感の嗜好性に関しては、男女差は認められなかった。
【再録文献】Miyagi、 A.、 Ogaki、 Y. Instrumental evaluation and influence of gender and/or age among consumers on textural preference of deep-fried peanuts. Food Research International、 64、 227-233 (2014).
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