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更新日:令和5(2023)年11月16日
ページ番号:8437
少なかった平成19年春の2倍程度に増加し花粉飛散量は多め
千葉県森林研究センターでは、平成19年11月に県内のスギ林45箇所において平成20年春のスギ花粉量を予測するための調査を行いました。
その結果、花粉を飛散させる雄花の量は、調査した45箇所のうちの43箇所で昨年よりも多く観察され、雄花生産量は少なめであった平成19年の約2倍に増加すると推定されました(図-1)。
したがって、平成20年春のスギ花粉総飛散量は平成19年の2倍程度に増加すると予想されます。
なお、この量は非常に多かった平成17年の半分程度ですが,平成7~19年の平均値よりもやや多く,花粉総飛散量は多めになると予測されます。
花粉の総飛散量は,それを飛ばすスギの雄花の量から推定します。
雄花の量は県内に45箇所設定した調査林の着花指数により判定しています。
今回の調査では、45箇所のうち43箇所の調査林において着花指数が昨年の値よりも大きくなり、平均値でみると、昨年の1,626に対して今年は2,246と増加しました(図-2)。
着花指数とスギ林における雄花生産量の間には図-3に示した関係があります。
この関係と着花指数の平均値から推定される平成20年の雄花生産量は58.56g/m2(表-1,図-1)となり、平成19年春(33.29g/m2)に比べて2倍程度に増加すると予測されました。
また,この量は平成7~19年の平均値(54.77g/m2)よりもやや多く,最近の14年間では5番目に多い量となります。
スギの雄花生産量は前年夏の気象条件の影響を受けることが知られていますが、平成19年の夏は7月の気温が低かったものの8月以降は猛暑となり,これにより雄花生産量が増加したと考えられます。
スギ林内の40本のスギの上部に着生する雄花量を双眼鏡で観察し、着生状況をA~Fの6段階に評価し、各ランクに重み付けの点数(100,60,50,40,5,0)を掛けて合計したもので、0~4000の値をとります。森林総合研究所の横山ら(1992)により考案されたもので、雄花(花粉)生産量との相関が高いことが知られています。
スギ林1平方メートルあたりで生産される雄花の乾燥重量です。スギ林内に雄花トラップを設置し、花粉放出後に落下する雄花を捕捉して測定しています。
君津市皿引2006年
君津市皿引2007年(今回)
富津市志駒2006年
富津市志駒2007年(今回)
富津市桜井2006年
富津市桜井2007年(今回)
森林研究センター2006年
森林研究センター2007年(今回)
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