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ホーム > しごと・産業・観光 > しごと・雇用 > ワークライフバランス > 平成28年度「働き方改革」に関する実態調査の結果について > 事例No.3(建設業)
従業員数:約40人
訪問調査日:2017年2月8日
■経営者の意識の変化
社長自身、以前は会社の主役はトップであり、「お客様第一主義」を信条としていたが、15年程前に、会社の主役は社長でもお客様でもなく、「従業員」だという考えに転換した。
■業績の推移と従業員の心構え
職場環境や、経営基盤を優先的に整備してきた結果、売上・利益はともに、ほぼ右上がりで推移している。また、従業員が仕事への責任を持ち、経営的視点を養うことを目的に、従業員持ち株制や、組織形態として事業部制を採用することで、各自の業務内容を見える化している。
■コミュニケーション活性化ツールや表彰による風土醸成
従業員同士の、感謝や感動の気持ちを表す「ありがとうカード」を導入している。また、従業員の誕生日には、商品券をプレゼントするなどしてお祝いをする。加えて、年度末の経営指針発表会や「家族会」などの場で、部門表彰や従業員表彰、ボランティア参加賞、勤続年数に応じた表彰などを行っている。
■勤務時間や休暇の調整
施設や施主による事情での夜間工事などのケースを除けば、通常は健康に配慮した労働時間に調整できている。また、単発的に工期の短い業務が発生し、一時的に仕事の密度が高くなることもあるが、ひと段落した時期に振替休日の取得を促している。
■人材配置と従業員の意識醸成
資格取得や技術だけでなく、イベント運営などを通して見えてくる資質をできるだけ活かせるポジションに配置している。また、分社化や事業部制により、部門ごとの目標や責任を明確にし、従業員の責任とステップアップに対する意識を醸成している。
■従業員の家族を含めたイベント
従業員が働くためには家族の協力が不可欠であるため、日頃の感謝の気持ちを示したい、という想いから、従業員の配偶者や子ども、孫、親を招く「家族会」を実施している。ホテルでの食事会などを企画し、家族から従業員に対して、従業員から家族に対してのメッセージ、家族への記念品贈呈、従業員表彰、経営方針発表なども行う。家族に会社を理解してもらうことは、従業員の定着にもつながると考えている。
■建設業における請負構造
工期が迫っているオーダーなどが急に来ることもある。リソースが明らかに不足している場合には断ることもあるが、通常は一過性のものなので、対応することも多い。多重請負構造の中では、下請けに負荷がかかりやすい。
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