320列エリアディテクターCT
320列エリアディテクターCTとは?
現代の医療には欠かすことのできないCT装置、その中でも世界最高水準の性能をもった320列エリアディテクターCT装置「Aquilion ONE」を導入しました。
今回、導入したCT装置は320列の検出器を持ち、人間の主要な臓器である脳や心臓などは1回転で撮影でき、脳疾患・循環器疾患・先天性小児疾患の分野に威力を発揮するとともに、乳幼児や高齢者の方には負担の少ない検査が可能となりました。
また、CT装置から発生する膨大なデータを処理する、「ネットワーク型3D画像処理装置」についても同時に配備しましたので、CT検査室はもちろんのこと、読影室・外来診察室などセンター内に設置されたモニターにて観察ができるようになりました。
320列CT装置の特徴
脳全体を1回転で撮影ができます
16列・64列・128列といったCT装置では、撮影範囲が限られているため脳全体を撮影するには、必ず寝台移動を必要としました。今回導入した320列CT装置では16cmの範囲を一度に撮影できるため、1回転を1秒以内で脳全体を撮影できます。同一部位を連続的に撮影することで、3D画像だけでなく時間情報を加えた4D検査が可能になりました。
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今までより少ない造影剤で検査ができるとともに、1回転で撮影するため、動脈と静脈を分離することが、可能となりました。
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静脈に造影剤を入れて、脳全体の血行動態を評価できるCT装置は、320列CTだけです。
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造影剤を投与し、間欠的に撮影を行うことで、脳血流などの機能評価ができて、脳全体の血行動態を3次元的に評価を行えるものは、320列CTだけです。
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心臓の検査にその威力を発揮します
心臓は他の臓器と異なり、常に拍動しています。検出器の列数が少ないCT装置で、この拍動している心臓を撮影するには、十分な前処置、長い息止め、大量の造影剤投与といった手間と時間とリスクが伴いました。
しかし、導入された320列CT装置では、これらの問題が大幅に改善されました。
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冠動脈をひも状に引き伸ばし、多方向から観察し、専用の3D画像処理装置で解析します。
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心臓の動きを4次元での解析ができます。
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冠動脈の出口、血管の走行や支配領域など、あらゆる方向から立体的に心臓を観察できます。