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ホーム > 県政情報・統計 > 組織・行財政 > 行財政改革 > 行政改革 > 千葉県行政改革審議会 > 千葉県行政改革推進委員会(平成20年度まで) > 第31回千葉県行政改革推進委員会における委員の意見(要約)
更新日:令和5(2023)年12月11日
ページ番号:18767
平成17年9月22日(木曜日)17時35分~19時35分
都道府県会館4階401会議室(東京都千代田区平河町)
【委員会】加藤会長、高原委員、豊嶋委員、樋口委員の代理として東アサヒビール株式会社秘書室理事(当日欠席の岩本委員、藤井委員は意見書を提出)
【県】植田総務部長、中山総務部次長、石井総務課長、安田行政改革監、高橋財政課長、安積みどり推進課長
議題(1)についての資料はこちら
千葉県行財政システム改革行動計画(H17~20)<原案>の概要(PDF:17KB)
行財政改革の主な取組成果等について記載しています。
千葉県行財政システム改革行動計画(平成17年度~20年度)<原案>について
議題(2)の資料 (PDF:1,219.2KB)
分収林事業について(分収林・林業公社問題、千葉県の状況、千葉県としての考え)等を記載しています。
行革委員)30億円借金があるが、収入で借金を返済できるのか。できない場合は誰が払うのか。
県側)収入での返済は現実的には厳しい。県の一般会計から払っている。
行革委員)どうにか工夫して県の負担を少なくするよう考えないと、県民に説明できない。山がどうなってもいいとは誰も思っていない。どうやって維持していくかというのは国を含めた重大な問題である。
行革委員)県だけではどうにもならない。国がどうするかの問題ではないか。
県債が減ってきているのは、どういうことか。
県側)整備費等管理経費を極力抑えることによって、借入額を抑えている。
行革委員)県債は積み上がっているのか。借金を返すために借金をするといった自転車操業状態になるのではないか。
県側)借入額が増えないようにしている。
行革委員)30億円ぐらいなら目をつぶってくださいという感じであるが、森を守るということは別の概念である。緑は誰かが守っていかなくてはならず、このくらいの金額ならば森の環境整備の方が大きな課題ではないか、という発想をとれば税金を使うことも仕方ない。これは価値観の問題。
行革委員)(意見書)
17年度の9月補正でプライマリーバランスを黒字化できる見通しであり、評価できる。ただし、県債残高でみると、14年度で2兆円を超え、その後も毎年1千億円程度増加している。
平成18~20年度の3年間で税収増や特例的な地方債の発行等を見込んでも420億円の財源不足となる。県税収入で人件費はカバーできるが、他の義務的経費は地方交付税や県債に依存せざるを得ない構造。
県債残高は20年度末でも前年より増える。第1ステージの延長線上で収支計画を策定しても抜本的な計画にならない。
今後の大量退職者を考えると、今の県のサービスを全面的に見直して選択集中していくべき。県として県民に対し、何をやり、何を民間に移すかを明らかにし、県民の同意を得る時期である。今までの発想では県債残高は減少させることはできない。県組織やサービスの範囲の縮小を明確化すべき。
計画の最終20年度は県債残高を前年度末と同額に抑えることを最大の目標にすべき。県有地の積極的な売却、大型建設事業の見直し、公社等外郭団体の更なる見直し、教育関係の人員の縮小の検討が必要である。
行革委員)(意見書)
3年間の財源不足が2,700億円であり、これまで、かなり大幅なスリム化を進めてきたが、財政状況は一向に改善されていない。もはやこれまでのような一律的な職員削減等を進めるだけでは不十分であり、県実施事業を思い切って廃止・休止する等の措置をとらざるを得ない。
入札制度について、県の行動計画にも「一般競争入札の拡大を行う」としているが、どのような検討を行っているのか。
千葉県でも計画されているダムがあるようだが、現時点の水需要の動向を踏まえ本当に必要なのか。この際、十分検証する必要がある。
職員の削減が人件費の削減効果に結びついていない。職員数の6割を占める教職員に目を向ける必要がある。生徒数の減少を踏まえ、県立高校の大胆な再編や公立・私立の役割分担を見直し、学校数を減らせば教職員の大幅削減も可能ではないか。
県側)入札制度について、千葉県では10億円以上の工事を一般競争入札の対象としている。国での見直しを踏まえ、県でも一般競争入札の拡大について見直しをしている。
ダム建設については、洪水調整や、安房地域の水道用水を目的に、大多喜ダムを建設中である。用地買収の9割は完了しているが、本体工事は未着手である。
高校の再編について、県教育委員会は14年度に高校再編計画を策定し、23年度には142校を127校に再編することとしている。
行革委員)ダムの新しい計画はあるか。
県側)新規のものは聞いていない。
行革委員)国民体育大会の費用はどうするのか。国体開催を返上したらいいのではないか。
県側)平成22年に千葉県で開催されることになっているが、できるだけ施設整備等の投資を少なくしている。今年度高校総体があり、既に必要な整備をしていることもあり、特別な支出は見込んでいない。開催が5~6年前に決定されているので、この時期になって返上はできない。
行革委員)返上と騒ぐと国があわてる。そこでいろいろな改革の契機になる。何も言わないのではいけない。
行革委員)県庁はどうあるべきかという理想論と借金をどうやって返してくのかという問題は別である。古いシステムを新しい県民のニーズに即応する組織に変えていくこと、地方分権の精神を取り入れていくことと、借金体制を変えていくこととの因果関係はどうなっているか。
県側)全事業を見直した上で、県でやるべき事業を絞り込んでいく。仕事の進め方も民間企業等と連携・協働し、委託もしていく。定員適正化計画も業務量に見合った人を必要なところには付けていく。このような取り組みによって経費を減らし、財政改革に結びつけていく。
行革委員)財政改革について、「選択と集中による事業の実施」(歳出の抑制)で600億円の効果を見込んでいるが、これは4年間の効果か、1年間の効果か。
また、定員適正化の効果はどう見ているのか。
県側)財政改革は18年度から20年度の3年間で考えている。
県側)定員適正化については、現段階では、何年で何人を削減するといった計画はつくっていないが、前回計画を上回る人数を削減するとしていることから、800人程度を削減する条件で効果額を出している。なお、細かい積み上げが出来ないものもあるので、投資的経費については5%削減、その他補助金等については全体で2%削減するという見込みで作っている。
財政改革では、予算編成をしていく中で、取り組んだことを整理し、示すことが必要だと認識している。
行革委員)この計画も専門家がみれば効果があると分かると思うが、どういう思想で、どうやると、こういう効果が出るという、分かりやすい説明を県民に向かって行う必要がある。
「安定した収入の確保」の330億円というのはどういう根拠なのか。
県側)330億円のうち県税収入の確保で260億円を目標としている。県税滞納額の縮減により150億円確保していくとともに、超過課税の導入で110億円を確保する。
行革委員)これまで徴収できていなかったものを徴収しようとするのでは、今までが怠慢だったということなのではないか。それは改革ではない。
行革委員)退職金について、緊急財源としての退職手当債を発行するとしている。これまでの退職手当は民間よりも高いが、決めてあることだから仕方ない。しかし、これからは、職員を一人も増やさないで、一人当たりの支出は増やしても、全体の支出はゼロベースでスタートするというのが民間のやり方である。こういう考えで数字の裏づけを示して欲しい。
ずっと地方債を発行していかなければならないという現状を、もっとシビアな形で変えていく必要がある。赤字の県債を出さないで、現在いる職員で、生産性を上げてやっていくということを基本に考えていかなければならない。それが、厳しい財政状況を直すことにずばり直結していくのである。特例的な県債を毎年450億円発行しても420億円不足するという財源確保の見通しの甘さがある。歳出については改善計画を数字で裏づけをした形で出してほしい。
整理すると、退職金は出さないといけないが、それを解決するのは、分権型社会の中で人の生産性を上げることと、財政の厳しい状態の中で不足額を大いに圧縮するということである。
行革委員)入ってくる以上に金を使うと借金をしなくてはならないので、ある中でやるということになる。人を切らない、退職金も減らさないということとの整合性をどうとるのか。
今までの自転車操業のような借り方をしてきた危機を脱したかと思ったが、あまり変わっていないので、県民も不安になるのではないか。思い切ったことをやって、4年後には借金体質から脱却しますよと言わないと、全然変わらないではないかという評価になりかねない。
学校の見直しは教育の重要性から簡単にはできないと思う。4年間では財政効果が出せるとは思えない。外郭団体2割削減といっているが、3分の2はいらないと思う。4年以内になくすとか、思い切ったことをやらないといけない。理念としての目玉と、実質の目玉がほしい。
行革委員)県債残高を減らせないと、県民が夢と希望をもてない。
県側)県債残高が増えてきたのは、県税と地方交付税が減少したためである。地方交付税総額が少なくなり、足りない分は借金しなさいよというのが臨時財政対策債であり、一般財源として活用できるので使わないわけにはいかない。
これまで、投資的経費をぎりぎりの水準まで切り込んできた。ピークの頃は補助事業よりも単独事業の方が極端に多いが、これは公共事業をやれば景気がよくなるという国の大方針に沿ってやってきたもの。しかし、それではとても地方財政をやりくりできないということで平成10年度以降は投資的経費を減らし、起債を減らしてきた。平成17年度は、昭和50年代の規模となっており、投資的経費もここまでくるとやたらと減らせない状況である。
臨時財政対策債は県の努力ではどうにもならない部分である。臨時財政対策債は地方の税収が良くなってくれば少なくなるかもしれないが、残高はどんどん増えている。それ以外の地方債の残高が減少しているのは、投資的経費を減らしてきた効果が出てきているためである。現在、県債残高は2兆3千億円。全体の残高を減らすべきだが、何とかできるところから減らしている。
行革委員)基本は、本当に県民が夢と希望をもてるのかという部分。20年までさらに借金が増えていくと言うのはいかがなものか。知恵を出して厳しい財政状況を回避する案として欲しい。
行革委員)分権型社会、大量退職時代は変化ができるチャンスの時代。特に公務員は身分保障があるので、途中でやめていただくということがなかなかできない。大量退職の新規の補充はゼロがいいが、とにかく全体を減らすということを検討すべき。義務的経費は警察官とか、教職員がかなり占めている。短期ではなかなかできないのかもしれないが、補助金による私立高校への支援により官から民への流れに乗り、生徒には負担があまりかからない方策を考えた上で、県立高校の見直しや、もっと言えばすべてなくしてしまうという位の考えが必要。
入札制度は、一般競争入札を導入して20%低くなった例もある。ITを活用すれば事務的な面が軽減されるのではないか。
行革委員)県立大学はあるのか。
県側)4年制大学はありません。
行革委員)高校の授業料は他県と比べると高いのか。
県側)大阪だけがちょっと高くて1万2千円。他は交付税単価の9千6百円としている。
行革委員)外圧で県立高校を全部やめると言えば、大騒ぎになって思い切った改革ができるかもしれない。現在の案は理想的で紳士的。しかし、紳士的なことをやっているだけでは、財政再建団体からかろうじて回避という状況が続くのではないか。
行革委員)中部国際空港もトヨタ方式を入れて効果を上げている。幕張メッセを民間に任せてしまってはどうか。財団で公的な考え方で行くと、なかなか思い切ったことができない。人事面でもやる気のある人とない人との差がつかず、インセンティブも働かない。
行革委員)これでやっていけば夢と希望のある千葉県となる、そういうのを出してもらいたい。
行革委員)財政健全化債、退職手当債の1,350億円は、県民から見ると職員、教員のために新たな借金を背負うことになる。今回の原案が正案となるまでに、どのように改善されたかを数字をもって説明すると、分かりやすくなり、第1ステージから第2ステージになって更に真剣になってきているな、と受け止められるのではないか。
行革委員)退職金の積立はできないのか。
県側)制度上できないということではないが、事実上、積立はしていない。退職手当債は負担の山を後ろ倒しでなだらかにするという発想で行っている。
行革委員)財政健全化債、退職手当債の発行は、いかにも場つなぎしているように見える。
県側)退職金を払うための借金と捉えられがちだが、特例であり、発行には厳しい条件がある。今まで10のコストで行っていたものを、行革によって7のコストで出来るようにすれば、浮いた分だけ発行できるというもの。また、退職手当債は定員が前年に比べて減った分だけ発行できるというものであり、無尽蔵にやれるわけではない。
行革委員)今のは定性的な説明である。これだけの人員が減って、支給額が減るから1,350億円もの起債が出来るということを数字で示してほしい。
行革委員)プライマリーバランスは今年から黒字になるのか。
行革委員)はい。しかし、ちょっと油断すれば変わってしまう。
行革委員)この努力は県民に説明した方がいい。
行革委員)どんどん赤字が増えていって、返せなくなるという状況では困る。
明るさが出てきたということは評価して良いと思っているが、今度の改革はこれまでの延長線上でやっていてはだめということははっきりしている。ハードもソフトも変わったところを見せなければいけない。
行革委員)PFIは進展しているのか。
県側)浄水場と県警本庁舎で実施しており、入札が終わって業者も決まった。
行革委員)イギリスなんかだと、県庁そのものを売ってしまう例もある。そういうことがあってもいい。
行革委員)建物を民間に売って借りるというのも変な話だが、そういう大胆な、180度裏から見て考えてみる必要がある。ぎりぎりまでやるしかない。モノレールの撤退方針は当たり前である。
行革委員)例えば先ほど述べた国体の返上とか、県民から見て、「ああ、そこまで考えているのか、そこまで困っているのか」と理解されるようなことを示すことが必要である。
行革委員)平成17年度からプライマリーバランスが黒字になるが、過去3年どういった政策を取った結果なのか説明できるのか。
県側)投資的経費を抑えたというのが大きい。
行革委員)平成17年度からプライマリーバランスが黒字になるということは、もっと県民に説明すべき。
行革委員)ぎゅうぎゅう絞った結果だが、絞ることには限度がある。今後は、発想を変えて取り組む必要がある。
行革委員)この原案の構成は良くできている。
行革委員)仕組みは良くできているが、それと数字が合わない気がした。
行革委員)もっとメリハリをつけていただきたい。
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