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千葉県議会 > 本会議・委員会 > 常任委員会 > 県内調査報告/県外調査報告 > 令和4年12月定例会農林水産常任委員会県内調査報告書
更新日:令和5(2023)年1月4日
ページ番号:556157
令和4年12月20日
千葉県議会議長佐野彰 様
農林水産常任副委員長小路正和
本委員会が所管事務調査のため、県内調査を実施したところ、その概要は下記のとおりでした。
記
(1)日時:令和4年12月12日(月曜日)14時00分~14時50分
(2)調査項目:ノリの流通・加工について
(3)経過
移動の車内において、DVDを視聴し、農林水産部水産局水産課長から概要について説明があった。千葉県漁業協同組合連合会のり共販事業所に到着後、代表理事会長からあいさつがあり、事業所内を視察しつつ、のり共販事業所長から説明を受けた。その後、のり加工事業所へ移動し、視察をしつつ、のり加工事業所長から説明を受けた。
(4)概要説明
東京湾におけるのり生産は江戸時代から始まったが、湾の開発により東京都、神奈川県ののり漁場の大半はなくなってしまい、現在主に江戸前のりを生産しているのは千葉県となっている。かつては不安定な生産だったが、設備投資等の効果でのりが安定的に生産できるようになり、その中で共販というシステムが出来上がってきた。このシステムの良さは、漁業者においてはそこに出荷すれば漁連が検査を行い、等級や値段をきちんとつけてくれる。また商社にしても様々な漁業者の方からのりを買えることにある。
入札については、11月から4月末まで行っている。のりは刈り取っても再び生育するため何度か収穫ができるが、最初に刈り取ったのりがもっとも品質がよいため、その年の最初の入札が、一番高値が付く傾向にある。
入札の席は120席あり、機器に入札金額を入力して送信し、最も高値を付けた商社が落札としている。競りと呼んでいるが魚市場のように声を上げて値段を付け合う形で競るわけではなく、一回の競りで一度しか金額を送信できないため、1口あたり十数秒で落札が決定する。
今年の初入札は11月26日に行い、青混ぜのりについて、千葉県漁連始まって以来の1番高値である2万円がついた。
のり加工工程について、落札時点でまだ水分が8~9%残っているのりをそのまま製品に加工すると、品質に変化が生じるおそれがあるため、乾燥を行う。また、二つ折りで折口がついている状態であるため、伸ばし作業を行い、伸ばした状態で乾燥窯に入れ、時間をかけて水分を落としていく作業を最初に行う。
その後、加工場にて焼き工程、味付けのりの場合は味付け工程を経て最終の製品まで加工する。焼きもただ焼くだけではなく、検査工程があり、まず、液晶のパネルが付いている金属探知器で、金属類の混入をチェックし、次に赤いランプのついた機械で、金属類以外の異物やのりの割れや欠けの形状を確認し除去している。1枚1枚検査して、良品のみが次の工程へと進む。次の工程は、焼き工程となり、190度で4~5秒間、短時間で焼く。味付けのりの場合は、次のノズルが付いている機械で味付け工程を行う。装置は下からライトで照らされているが、これで焼き色等をチェックしながらベルトコンベアのスピードや温度を調整しながらのりを焼いている。のりは1時間あたり1万枚焼いている計算になる。作業室では、のりをカットしたり、袋に詰めたり、缶詰ののりを加工する作業を、手作業で行っている。
(5)主な質疑応答
問:生産者は県内で92戸か。
答:北は市川市行徳から南は富津市大佐和までの県内92戸となる。
問:1年間に何回入札会はあるのか。
答:今年は12回行う。
(1)日時:令和4年12月12日(月曜日)15時05分~15時25分
(2)調査項目:カキの養殖試験について
(3)経過
新富津漁業協同組合に到着後、代表理事組合長からあいさつがあり、農林水産部水産局漁業資源課長から概要の説明を受けた。その後、新富津漁業協同組合指導部主任から説明を受けながら視察をした。
(4)概要説明
新富津漁協は、県と共同で平成30年度からのりの養殖施設を活用したカキの養殖試験に取り組んでいる。養殖試験には、東京湾産の天然種苗のほか、通年品質が安定し、天然の牡蠣が痩せてしまう時期でも出荷可能な3倍体の人工種苗も使用している。
地元の天然種苗については、早ければ約4か月、遅くとも翌シーズンまでに出荷サイズに成長することが確認されており、3倍体種苗についても順調に成長している。これまでの取組の結果、順調に生産規模を拡大しており、令和3年度には約1,800カゴ分、約11トンを出荷した。販売試験においても身入りが良いことから、出荷先から高い評価を得ており、現在、事業化に向け漁業権設定の手続きが進んでいる。
養殖方法について、他県では筏を使った垂下式の養殖が一般的な方法だが、当漁協ではカゴで1粒ずつ養殖する方法を採用している。このようなカゴによる「シングルシード」の養殖は他国では主流となっている。1粒ずつの個体をカゴに入れて育てているため、カゴの中で牡蠣同士が動くことにより、身入りが良く、形の良い牡蠣が育成され、生産量の増加にも繋がっている。 通常の作業は、1か月に1回カゴを上げて、牡蠣の大きさごとに仕分けして入れ替える作業や、カゴや牡蠣に付着したフジツボの除去などである。カゴに牡蠣を戻す際は容積の3分の1位を目安に入れているが、1か月後に上げると半分程度まで生育している。この作業を出荷まで、年に12回程度繰り返している。
収獲した牡蠣は加熱用扱いであるが、生食用については敷地内の浄化施設に運び入れ、紫外線で滅菌した海水を用いて24時間以上の浄化を行ってから出荷している。
(5)主な質疑応答
問:新しく漁業権が免許される予定とのことだが、これはどこからか。
答:県からとなる。
問:一般的な収獲時期を超えて育成した場合、牡蠣のサイズはさらに大きく成長するのか。
答:ある程度大きく成長するが、フジツボが付着したり、牡蠣が産卵し稚貝が付着する等、管理が難しくなる。
職名 |
氏名 |
会派 |
---|---|---|
副委員長 | 小路正和 |
自民党 |
委員 | 竹内圭司 | 立憲民主・千葉民主の会 |
委員 | 鈴木和宏 | 公明党 |
委員 | 松崎太洋 | 無所属 |
所属・職名 |
氏名 |
備考 |
---|---|---|
農林水産部長 |
舘野昭彦 |
|
農林水産部水産局長 | 立岡大助 | |
農林水産部農林水産政策課長 | 板倉由妃子 | |
農林水産部水産局水産課長 | 篠原克二郎 | |
農林水産部水産局漁業資源課長 | 石黒宏昭 | |
農林水産部農林水産政策課副課長 | 嶋田善康 | 議事課主幹(併任) |
議会事務局総務課主査 | 齋藤優介 |
|
議会事務局議事課主事 | 檜垣沙希 |
月日 |
場所 |
着 |
発 |
備考 |
---|---|---|---|---|
12月12日 | 県議会 | 13時00分 | ||
千葉県漁業協同組合連合会 | 14時00分 | 14時50分 | 調査 | |
新富津漁業協同組合 | 15時05分 | 15時25分 | 調査 | |
県議会 | 16時30分 |
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