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令和2年度千葉県食品衛生監視指導計画の実施状況

• 監視指導実施状況
• 食品等検査実施状況
• 衛生教育実施状況
• 食中毒の発生状況
• まとめ

監視指導実施状況

(1)ランク別の監視状況

営業施設の監視指導については、業種(施設）毎に、過去の食中毒の発生頻度、法に基づく違反状況（成分規格基準等）、製造・販売される食品の流通の広域性及び営業の特殊性などを考慮して、監視指導の重要度の高い業種（施設）の順にAランク業種（施設）、Bランク業種(施設）、Cランク業種（施設）、Dランク業種（施設）及びEランク業種（施設）に分類し監視指導を実施しました。
監視状況は、表1のとおりで、総監視件数は、20,237件でした

表1監視状況

ランク区分 （監視目標数）	主な対象施設	対象件数	監視件数
Aランク （年3回以上）	地方公設市場 広域流通食品製造施設等 （と畜場・食鳥処理場を含まない）	236	268
Bランク （年2回以上）	集団給食等大規模調理施設 大規模小売店舗 民営市場等	4,015	1,637
Cランク （年1回以上）	一般飲食店 広域流通をしない食品製造業	29,666	6,629
Dランク （2年に1回以上）	その他の販売業等	51,964	10,899
Eランク （許可更新時）	自動販売機等	9,570	803
合計		95,451	20,236

（対象施設件数は令和2年度末現在）

(2)違反状況

営業施設に対する立入り検査等の結果、違反のあった施設は126件でした。
その主なものは、千葉県食品衛生法施行条例違反（施設基準違反等）、食品衛生法違反（無許可営業等）に伴うものでした。

表2違反状況（食品表示以外に関するもの）

項目	合計	許可を要する施設	許可を要しない施設
違反発見施設数	126	119	7
違反件数総数	126	119	7
施設基準違反	1	1	-
管理運営基準違反	16	16	-
製造基準等違反	0	0	0
食品等規格基準違反	3	0	3
食中毒	7	6	1
その他の違反	9	6	3
無許可営業	90	90	-

表3違反状況（食品表示に関するもの）

項目	合計	許可を要する施設	許可を要しない施設
表示基準違反	35	28	7

(3)違反に対する措置状況

営業・業務停止命令は、食中毒事件に伴う措置でした。

表4違反に対する措置状況

項目	合計	許可を要する施設 （食品表示以外に関するもの）	許可を要しない施設 （食品表示以外に関するもの）	許可を要する施設 （食品表示に関するもの）	許可を要しない施設 （食品表示に関するもの）
総数	161	119	7	28	7
営業禁止命令	0	0	0	0	0
営業・業務停止命令	6	5	1	0	0
改善命令	0	0	0	0	0
物品廃棄命令	0	0	0	0	0
回収命令	2	0	1	1	0
始末書等	92	90	2	0	0
処分以外の措置	61	24	3	27	7

(4)違反発見施設の内訳(業種別）

違反発見施設のうち、食品表示以外に関するものについては、許可を要する施設が119件、許可を要しない施設が7件でした（無許可営業に対する措置を含む）。

違反発見施設のうち、食品表示に関するものについては、許可を要する施設が28件、許可を要しない施設が7件でした。

表5許可を要する施設の違反発見施設数

業種	施設数 （食品表示以外に関するもの）	施設数 （食品表示に関するもの）
飲食店営業	68	20
菓子製造業	8	3
魚介類販売業	16	0
喫茶店営業	1	0
乳類販売業	2	0
食肉処理業	5	0
食肉販売業	10	4
食肉製品製造業	4	0
麺類製造業	0	1
そうざい製造業	5	0
合計	119	28

表6許可を要しない施設の違反発見施設数

業種	施設数 （食品表示以外に関するもの）	施設数 （食品表示に関するもの）
給食施設	3	0
食品製造業	0	5
野菜果物販売業	2	0
そうざい販売業	0	1
菓子販売業	0	1
食品販売業	2	0
合計	7	7

(5)夏期及び年末の対策の実施結果について

食品衛生夏期対策の実施結果(令和2年度)

（年末の食品安全推進月間については令和2年度は新型コロナウイルスの影響で実施せず）)

食品等検査実施状況

（1）品目別検査実施状況

農産物

• 県内産農産物及び輸入冷凍野菜・果実の残留農薬検査では、法に定める基準値を超えたものはありませんでした。
• 県内産落花生のアフラトキシン（カビ毒）の検査では、法に定める基準値を超えたものはありませんでした。

水産物

• 県内産養殖魚及び輸入水産物の検査では、総水銀は暫定的規制値内でした。また、動物用医薬品及び残留農薬検査では、法に定める基準値を超えたものはありませんでした。
• 県内産あさりの検査では、総水銀は暫定的規制値内でした。また、PCB、カドミウム、銅、鉛は検出されませんでした。
• 県内産岩かきの細菌検査では、法に定める基準値を超えたものはありませんでした。また、貝毒、ノロウイルスは検出されませんでした。

畜産物

• 県内産鶏卵からサルモネラ属菌は検出されませんでした。また、動物用医薬品検査では、法に定める基準値を超えたものはありませんでした。
• 県内産はちみつの動物用医薬品検査では、法に定める基準値を超えたものはありませんでした。
• 牛肉・豚肉・鶏肉（輸入食肉を含む）の動物用医薬品及び残留農薬検査では法に定める基準値を超えたものはありませんでした。

加工食品等

• 農産物加工品の残留農薬検査では、法に定める基準値を超えたものはありませんでした。
• ふぐの身欠きからテトロドトキシン（ふぐ毒）は検出されませんでした。
• 組換え遺伝子技術応用食品の検査では、法違反はありませんでした。
• アレルギー物質を含む食品の検査では、法違反はありませんでした。

放射性物質検査

• 市場流通食品の放射性物質検査では、法に定める基準値を超えた食品はありませんでした。

その他

• 容器・包装及び食品添加物の規格基準検査では、法違反はありませんでした。

（2）食品の検査成績について

• 食品の放射性物質検査成績について

表7品目別検査実施検体数

品目	国内産食品等 実施検体数	輸入食品
農産物	35	0
農産物加工品等	-	27
水産物	7	5
畜産物	410	4
加工食品等	541	16
放射性物質検査	110	-
ナッツ類	-	0
その他	12	-
合計	1,115	52

衛生教育実施状況

食品衛生関係講習会は58回開催し、受講者は1,332人でした。
営業者に対しては、食品の衛生的な取り扱い、食中毒予防、食品の表示及びHACCP義務化に伴う食品等事業者が食品営業上講ずべき措置等について周知するとともに、意識の向上を図りました。
また、消費者に対しては、家庭でできる食中毒予防、食品の表示等について普及啓発を図りました。

表9衛生教育実施状況

項目	営業者	消費者	合計
回数	56	2	58
受講者数	1,311	21	1,332

食中毒の発生状況

令和2年度の千葉県内における食中毒発生件数は20件で、患者数は137人（うち死亡患者数0名）でした。

表10食中毒の発生状況
令和2年4月1日から令和3年3月31日まで

自治体	千葉県	千葉市	船橋市	柏市	合計
件数	9	6	5	0	20
患者数	98	34	5	0	137
死亡患者数	0	0	0	0	0
1件あたり患者数	10.9	5.7	1	0	6.9

表11病因物質別発生件数

病因物質	千葉県	千葉市	船橋市	柏市	合計
カンピロバクター	3	2	0	0	5
ウエルシュ菌	1	0	0	0	1
ブドウ球菌	1	1	0	0	2
ノロウイルス	1	0	0	0	1
アニサキス	2	1	5	0	8
腸管出血性大腸菌	1	0	0	0	1
サルモネラ属菌	0	1	0	0	1
化学物質	0	1	0	0	1

表12原因施設別発生件数

原因施設	千葉県	千葉市	船橋市	柏市	合計
飲食店	6	4	3	0	13
製造所	0	0	0	0	0
旅館	0	0	0	0	0
仕出し	0	0	0	0	0
魚介類販売業	0	0	0	0	0
家庭	0	0	1	0	1
事業所	1	2	0	0	3
不明	2	0	1	0	3

食中毒注意報及び警報

食中毒注意報発令期間：6月1日から9月30日まで

食中毒警報発令期間：8月7日から9月30日まで

まとめ

令和2年度の食品衛生監視指導は、過去の食中毒等、食品衛生上の危害の発生状況や施設の管理状況等を踏まえて実施したところですが、食中毒の発生が20件（令和元年度は33件)ありました。（令和2年度の監視監視件数及び食品等検査件数については、新型コロナウイルス感染症の影響により、昨年度と比較し減少しています。）

また、食品事業者等を対象に、HACCPの導入方法等についての研修会を開催するなど、衛生管理の普及を推進いたしました。