災害医療
センターの災害医療における役割
幕張新都心に隣接する当センターには、自然災害のみならず、化学災害などを含む様々な都市型災害への対応するため、防災棟を設営し準備しています。
また、千葉県の中央にあるセンターは、隣県での災害時に多くの被災傷病者等を受け入れ、県内に分散して搬送する医療搬送拠点としての役割も目指し準備をしています。
新たに基幹災害拠点病院及び災害拠点精神科病院に指定されることを踏まえ、県内の災害医療従事者の育成だけでなくDMATとDPATの連携にも力を入れ取り組んでまいります。
また、身体救急と精神科救急を同一病院で運用することで災害時においても、総合的な救急医療を提供できる体制を整えていきます。
県民向け災害時の案内
当院は災害拠点病院として災害によって被災した多くの被災者を受け入れ、治療する体制を整えております。そのため帰宅困難時の対応や避難所としての活用は困難あることを皆様ご承知おきください。
当院近くの指定避難所等の情報は以下を参照ください
千葉市のハザードマップ
ハザードマップは、津波が発生した場合の自主的な避難を支援し、津波から人命を守るとともに被害を最小限とすることを目的として作成されました。
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ファイルサイズが大きいため(5900KB)閲覧の際はご注意ください。
指定避難場所ならびに避難所
近隣指定避難場所(緊急時に一時的に身の安全を守る場所)
- 浜田公園
千葉市美浜区浜田2-126(高潮、大規模火災不可)センターより2.3km
- 津田沼浄化センター 管理棟本館3F会議室及び屋上(津波警報・大津波警報時)
習志野市芝園3-3-1 センターより1.6キロ
- クリーンセンター内芝園清掃工場 3階会議室(津波警報・大津波警報時)
習志野市芝園3-2-1 センターより1.8キロ
- 幕張海浜公園
千葉市美浜区ひび野2(高潮不可) センターより1.4キロ
近隣指定避難所
海浜打瀬小学校 美浜区
お住まいや勤務先の近くも以下であらかじめ確認しておきましょう。
院内DMAT/DPAT隊員
DMAT(災害医療派遣チーム)とは
大規模災害時や多数傷病者が発生した事故等の現場に、急性期(主に48時間以内)から活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チームです。
DPAT(災害派遣精神医療チーム)とは
大規模災害時や多数傷病者が発生した事故等の集団災害の後、被災地域に入り、精神医療及び精神保健活動の支援を行う専門的な訓練を受けた医療チームです。
DMAT
日本DMAT隊員 |
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CLDMAT隊員 |
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日本DMATインストラクター |
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CLDMATインストラクター |
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派遣実績 |
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DPAT
DPAT先遣隊登録状況 |
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千葉DPAT隊員登録状況 ※先遣隊員除く |
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DPATインストラクター |
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派遣実績 |
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災害医療に関する研修:全職員対象 |
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能登地震に対する現時点での対応 |
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災害医療の原則:3本の柱
職員の体制整備
安否確認テスト:毎月実施 災害机上訓練、初動対応研修
病院内の災害医療対応力向上
各種訓練 全職員対象年6回災害研修実施(ベーシックコース)
希望者に対し年3回災害応用研修実施(アドバンスコース)
各種研修(院内トリアージ看護師育成研修、災害カルテ記載研修)
地域との連携
研修会の実施(千葉県公式PRチャンネルへ)
千葉県災害医療担当者研修会(奇数月第4月曜日17時30分から3月のみ第3月曜日)
千葉県内の医療者を対象とした研修。 被災経験の病院、関係機関(県、市、保健所、消防、警察、自衛隊など)、企業などから災害対応の考えや実例をもとに互いに理解するための研修(医療者、災害関係者参加自由)
学生プログラム(年1、2回+災害訓練協力)
看護学生を対象とした災害時の病院支援プログラム(トリアージ実技練習、クロノロジー・傷病者一覧表記載練習を実施。訓練当日はLINE公式アカウントを活用した情報連絡係、クロノロジー・傷病者一覧表記載サポート)今後近隣の看護学生、大学生にも協力を依頼予定(研修開催決定後はホームページにも案内が載ります)
DMAT訓練 CLDMAT技能維持研修 今後医療搬送拠点運営訓練等計画していく
災害の影響をおさえる病院の設計
病院本館は免震構造を採用するとともに、病院敷地全体の嵩上げによる高潮・津波対策や、地盤改良による液状化対策を実施しています。防災棟や地上ヘリポートを整備して、迅速なトリアージや搬送を行い、さらに病院機能を維持するための非常用電源や飲料水などを配備しています。
このように大規模な地震をはじめとする災害発生時や災害級の悪天候にも対応するよう設計されています。
災害発生時にも迅速かつ円滑に患者搬送を行うため、通路やヘリポート、救護スペースとなる駐車場についても、地盤改良による液状化対策を実施しました。
- 敷地全体を約2.45m嵩上げする高潮対策
- 地盤改良(サンドコンパクションパイル工法)による液状化対策
- 建物に免震構造を採用
- 2つ変電所から電力供給を受けてリスクを分散
- 非常用発電機(2,000KW)を設置し、3日間の使用が可能
- 生命に関わる機器には無停電電源設備を設置
- 3日分の水を確保するほか、飲料水に使用しない井戸水を用意
- 緊急用排水槽の設置(7日分の排水の貯留が可能)
構造設備の詳細
1.耐震性能
病院本館は、大地震に遭遇した場合でも構造体を修復することなく建築物を使用できるよう基礎免震を採用しています。附属棟についても、人命の安全に加え十分な機能を確保しました。
2.耐風性能
一般的に設定する1.3倍の風圧力に対して、建築物の安全性を確保しました。
3.耐塩害性能
鉄筋コンクリートについて、かぶり厚を増やすなど塩害対策を行うことにより、十分な耐久性を確保しています。
災害への備え
1.液状化対策
液状化対策として、敷地内の主要な通路やヘリポート、救急入口付近は地盤改良工事の実施や、舗装厚を1m以上と大きくしました。
2.津波・高潮
津波・高潮による浸水対策として、想定最大規模の災害を考慮して地盤面を2.45m上げるとともに、機械室や電気室を上階に配置しています。
電気設備の特色
1.受変電設備
6.6kV本線・予備電源高圧2回線受電方式とし、1回線が停電しても、自動で切り替えて受電が可能です。
2.発電設備
本線・予備電源とも停電した場合を想定し、バックアップ電源として非常用発電機を設置しました。発電機2基が設置され、点検や更新時でも病院機能を維持できます。また、72時間連続運転可能な燃料を備蓄しています。
3.電力貯蔵設備
手術室、ICU、初療室などの最重要機器については、停電時においても電源供給が途絶えることのないよう、無停電電源装置を設置しました。
機械設備の特色
1.熱源設備
エネルギー源は、電気と都市ガス(中圧ガスの供給停止時は、A重油に切替可能)を併用し、環境に配慮した省エネシステムとするとともに、災害時でも確実に機能する機器の構成としています。
2.給水設備
災害時のライフラインの遮断に備えて、飲料水と雑用水の備蓄として、通常病院で使用する3日分の水量を確保しています。さらに、災害時の雑用水源を確保するために井戸を設置し、トイレの洗浄水として利用します。
3.排水設備
感染系、検査系、RIの特殊排水は、個別に処理を行います。また、大規模地震等により公共下水道への排水が困難となった場合でも排水機能を維持するため、免震ピット下部に緊急排水槽を設置し、7日分の排水を貯留することが可能な構造としています。
4.その他のBCP対応
災害時、防災棟横の駐車場に8か所のマンホールトイレが設営できるよう、専用排水設備を設けています。また、エントランスホールには、災害時の中等症患者の収容に対応できるよう、医療ガス設備を設置しています。