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更新日:令和6(2024)年7月16日
ページ番号:684381
発表日:令和6年7月16日
千葉県病院局
県立病院では、医療の透明性と県民の医療に対する信頼の一層の向上を図るため、職員に対し各病院内で発生したインシデント及びアクシデントの積極的な報告を求めています。「県立病院におけるインシデント・アクシデントの公表基準」に基づき、令和5年度の報告状況を医療安全の取組とともに公表いたします。
※「県立病院におけるインシデント・アクシデントの公表基準」(PDF:132.6KB)
千葉県立病院におけるインシデント・アクシデントの公表に関して公表の内容や公表の基準などについて掲載されています。
県立病院における医療の提供過程で発生したインシデント・アクシデントを、その影響度レベルに応じて「0」から「5」まで7段階に分類し、各病院から報告を求めています。
令和5年度において、報告のあった影響度レベル3a以下のインシデント報告は11,821件(99.2%)、3b以上のアクシデント報告は94件(0.8%)、総計11,915件でした。
[表1] 令和5年度 インシデント報告件数(令和5年4月から令和6年3月)
病院名 | レベル0 | レベル1 | レベル2 | レベル3a | 計 |
---|---|---|---|---|---|
がんセンター (450床) | 1,022 | 1,211 | 1,001 | 215 | 3,449 |
総合救急災害医療センター ※(150床) |
616 | 1,101 | 794 | 143 | 2,654 |
こども病院 (218床) | 564 | 941 | 717 | 193 | 2,415 |
循環器病センター(220床) | 188 | 477 | 636 | 162 | 1,463 |
佐原病院 (199床) | 828 | 643 | 296 | 73 | 1,840 |
合計 | 3,218 | 4,373 | 3,444 | 786 | 11,821 |
総計に対する割合 | 27.0% | 36.7% | 28.9% | 6.6% | 99.2% |
病院名 | レベル3b | レベル4 | レベル5 | 計 |
---|---|---|---|---|
がんセンター (450床) | 30 | 3 | 5 | 38 |
総合救急災害医療センター※ (150床) | 14 | 0 | 0 | 14 |
こども病院 (218床) | 4 | 1 | 0 | 5 |
循環器病センター (220床) | 17 | 7 | 1 | 25 |
佐原病院 (199床) | 7 | 1 | 4 | 12 |
合計 | 72 | 12 | 10 | 94 |
総計に対する割合 | 0.6% | 0.1% | 0.1% | 0.8% |
* 医療事故調査・支援センターに報告する医療法第6条の10に該当する医療事故はありませんでした。
* 医療法6条の10に該当する医療事故とは
当該病院等に勤務する医療従事者が提供した医療に起因し、又は起因すると疑われる死亡又は死産であって、当該管理者が当該死亡又は死産を予期しなかったもの。
* 割合については、小数点第2位を四捨五入したものであり、合計が100.0にならないことがある。
※ 救急医療センター(100床)、精神科医療センター(50床)は、令和5年11月から統合し、総合救急災害医療センター(150床)となりました。総合救急災害医療センターの令和5年10月までの件数は、救急医療センターと精神科医療センター合算の件数としています。
○アクシデント
レベル | 継続性 | 傷害の程度 | 内容 |
---|---|---|---|
5 | 死亡 | 死亡 | 死亡(原疾患の自然経過によるものを除く) |
4 | 永続的 | 軽度~高度 | 永続的な障害や後遺症が残った(残る可能性も含む) |
3b | 一過性 | 高度 | 人工呼吸器の装着、手術のほか、入院を必要とするような濃厚な処置や治療を要した |
○インシデント
レベル | 継続性 | 傷害の程度 | 内容 |
---|---|---|---|
3a | 一過性 | 中等度 | 消毒、湿布皮膚の縫合、鎮痛剤の投与のほか、入院を必要としない簡単な処置や治療を要した |
2 | 一過性 | 軽度 | 患者観察の強化、バイタルサインの軽度変化、安全確認のための検査などの必要性は生じたが、処置や治療は行わなかった |
1 | なし | - | 患者に医療は提供されたが、実害はなかった |
0 | - | - | エラーや医薬品・医療用具の不具合が見られたが、患者には実施されなかった |
*「国立大学附属病院医療安全管理協議会」作成のインシデント影響度分類を参考に整理
○インシデント・アクシデントの定義
疾病そのものではなく、医療(療養)の提供過程を通じて患者が死亡若しくは心身に傷害が発生した又はその恐れのあった事象をいい、医療行為や管理上の過失の有無を問わない。合併症、医薬品による副作用や医療機器・材料による不具合を含む。
令和5年度において、インシデント報告を事由別にみると、「療養上の世話」に関するものが3,276件でインシデント報告全体の27.7%と最も多く、次いで「薬剤」に関するものが3,045件で全体の25.8%となっています。 一方、アクシデント報告を事由別にみると、「治療・処置」に関するものが60件でアクシデント全体の63.8%となっています。
*事由区分は、日本医療機能評価機構の「医療事故情報収集等事業」の分類を参考に整理
概要 | 具体例 | インシデント [件数] |
インシデント |
アクシデント [件数] |
アクシデント [%] |
---|---|---|---|---|---|
薬剤 | 内服忘れ、量・日時間違い等 | 3,045 | 25.8 | 6 | 6.4 |
療養上の世話 | 転倒、禁食指示忘れ、テープによる表皮剥離 | 3,276 | 27.7 | 13 | 13.8 |
ドレーン・チューブ | ドレーンや胃管などの自己抜去 | 1,545 | 13.1 | 6 | 6.4 |
検査 | オーダーの部位漏れ、検査条件の不適 | 1,437 | 12.2 | 2 | 2.1 |
治療・処置 | 手術・処置の合併症 | 542 | 4.6 | 60 | 63.8 |
医療機器等 | 医療機器の不具合、設定間違え | 557 | 4.7 | 1 | 1.1 |
輸血 | 投与速度の調整ミス、実施記録忘れ | 138 | 1.2 | 0 | 0 |
その他 | 書類等の渡し忘れ、分類不能 | 1,281 | 10.8 | 6 | 6.4 |
合計 | - | 11,821 | 100 | 94 | 100 |
*割合については、小数点第2 位を四捨五入したものであり、合計が100.0 にならないことがある。
令和5年度においては、医療安全監査委員会を3回実施いたしました。「千葉県病院局医療安全管理指針」の改正案、実地監査について、各監査委員から助言をいただきました。現地監査は2病院(こども病院10月、がんセンター1月)実施しております。
【がんセンター】
【総合救急災害救急医療センター】R5年11月~救急医療センターと精神科医療センターが統合し新病院になりました
院内救急応援体制では、放送訓練を実施。急変時の応援体制確立を図りました。
【こども病院】
【循環器病センター】
定量的な医療安全目標を立案し、各部署が目標達成を目指して医療安全活動を推進できました。また定量化することで次の課題も明確にできました。
インフォームド・コンセント同席率は90%を維持し、承認済みの22の説明文書の活用ができました。
医療安全研修、RCA分析研修、多職種医療安全ラウンド、JUNKAN安全大会などを通じて医療安全活動を推進しました。
【佐原病院】
「多職種で連携し、チーム医療を推進する」を目標に掲げ、全職員を対象としたTeam STEPPS研修の開催、および6症例について検討会(M&Mカンファレンス2症例含む)を実施しました。
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