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更新日:令和6(2024)年4月24日
ページ番号:354163
改良普及課の成果集です。
市原市における水田を活用した飼料生産は、飼料用米を中心に増加傾向にありましたが、令和2年にWCS用稲の生産が始まりました。酪農家のWCS用稲の需要が高まり、生産量が不足したため、耕種農家へWCS用稲の生産拡大を推進しました。耕種農家とコントラクター、畜産農家が協力することで、WCS用稲を生産・利用する耕畜連携システムを構築し、さらに地域内飼料の生産・利用を拡大させるため普及活動を行いました。
その結果、飼料用米、WCS用稲ともに生産面積の拡大に繋がりました。更に令和5年度には新たなコントラクター組合が設立され、今後も生産面積の拡大が見込まれます。
活動のねらい・目標や活動内容についてはPDFをご確認ください。
春夏にんじんのしみ症(しみ腐病、乾腐病)対策を目的として、品種比較試験を実施し優良品種の選定をしました。
千葉市幕張地区は、都市化の進展が著しい地域で、限られた農地を有効に利用しながら長年春夏にんじんが栽培されています。
しかし、近年はしみ症の発生により収量、品質の低下、選別作業の労働負担が問題となっています。
そのため、しみ症に強い品種を選定する必要がありました。
調査結果や今後の課題についてはPDFをご確認ください。
JA千葉みらい千葉東部地区出荷組合連合会人参部会(57戸)及び土気地区出荷組合連合会人参部会(16戸)では約50haで秋冬にんじんが栽培されています。高齢化による部会員の減少等により作付面積の減少が見込まれる一方で、新規参入や親元就農により、新たに秋冬にんじん栽培に取組む部会員もおります。
そこで、新たな部会員の経営安定を図るため、栽培管理技術の向上と経営改善の手法を学ぶことを目的に、他産地の視察研修会を開催しました。
人参部会では、平成29年以降に新規参入や親元就農により10名の部会加入があり、今年度は4名が加入するなど、50歳以下の若手農業者の加入が進んでいます。しかし、新規部会員は栽培の経験が浅いため、秋冬にんじんの栽培技術の向上が求められています。また、新規参入者は地域の仲間とのつながりが薄いことも課題であるため、昨年度に引き続き今年度も新規部会員と若手農業者を対象にした研修会を開催しました。
普及活動の経過・結果や今後の課題についてはPDFをご確認ください。
千葉地域には花壇苗(パンジー、ペチュニア、プリムラ等)や鉢物(シクラメン、カーネーション、観葉植物等)の大規模農業者が点在しています。しかし、コロナ禍による行動制限もあり、これまで農業者同士の交流は少なくなっていました。
そこで、花きの現地検討会をとおして、ほ場での技術研さんや経営に関する情報交換を行い、地域花き農業者の交流の活発化による情報収集能力の向上、栽培管理技術及び経営管理能力の向上を図ることにしました。
また、夏季の高温により出荷の遅れやロスが発生している経営体があることから、簡易ミスト発生装置の展示ほを設置し、その効果を生産者へ周知することにしました。
花きの需要は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、催事や店舗での需要が減少し、他方で観葉や花壇苗等の個人需要が増加しました。新型コロナウイルス感染症が第5類感染症へ移行し、コロナ禍前の状況に戻りつつありますが、燃油や肥料等の資材価格高騰や、雇用労賃の引上げにより生産コストが増加し、利益が減少しています。さらに、近年の温暖化の影響から、夏季の高温が出荷の遅れやロスにつながる等、気象による課題もあり、花き経営の継続は難しくなっています。
普及活動の経過・結果や今後の課題についてはPDFをご確認ください。
千葉地域では、近年、新たにいちごの栽培を始める新規参入者が増えています。そこで、栽培を開始しておおむね5年未満の若手農業者を対象に、経営の早期安定を図るため、知識・技術の習得、農業者同士の交流を図ることを目的とし、青年農業者等スキルアップ研修を開催しました。
千葉地域では、都市近郊の立地条件を生かし、いちごの直売や観光摘みとりを主体とした経営が営まれています。ここ数年、新たにいちごの栽培を始める若手農業者が増えていますが、経験が浅く、栽培技術や経営者能力の向上を図る必要があります。また、新規参入者が多く、地域の農業者との交流や人脈を広げることも課題です。
そこで、基幹品目としてのいちご経営を安定させるために、栽培管理に関する知識・技術の習得や経営者能力の向上を図るとともに、農業者同士の交流や人脈を広げることを目的として、研修を開催しました。
普及活動の経過・結果や今後の課題についてはPDFをご確認ください。
市原市農業振興協会の水稲部員120名は、市原市内の水田の主要な担い手となっています。水稲部員の経営の安定化に向けた飼料用米専用品種の周知と普及を目指し、関係機関と連携して展示ほを設置しました。また、現地検討会や研修会を通して情報提供や意見交換を行うこととしました。
市原市では、稲作の経営安定のために飼料用米の作付が拡大していますが、一般品種を作付けている農家が依然多い状況にあります。飼料用米専用品種(夢あおば、アキヒカリ)は、一般品種と比較して多収で耐倒伏性に優れるため、作期拡大や所得向上が期待できます。また一般品種については、飼料用米を栽培することで支払われる交付単価が、令和6年から段階的に引き下げられることとなっているため、更なる経営の安定化に向けて、飼料用米の専用品種に取り組む必要があります。
普及活動の経過・結果や今後の課題についてはPDFをご確認ください。
中国産花粉の緊急の輸入停止を受けて、市原市農業振興協会果樹部梨部会を対象に、次年度以降のなしの安定生産を目的に関係機関と協力し、自家採取による花粉確保の方法の周知に取り組みました。
火傷病は、なしの樹を急速に枯死させる病気で、世界的に発生しており、未だ防除方法が確立されていません。本年8月、中国での火傷病発生を受けて、急遽、中国産のなし花粉の輸入が停止しました。
市原市農業振興協会果樹部梨部会は生産者67戸でなしを生産しており、「いちはら梨」として販売しています。同部会では輸入花粉を使用している生産者が多く、少数ではありますが自家採取をしたことがない生産者もおり、今回の花粉の輸入停止に対応するため、花粉採取のための樹の管理や花粉採取の考え方等の周知を図る必要がありました。
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千葉地域の新規就農者は他産業からの参入が多く、就農の経緯や年齢等が多様化しています。そこで、就農して間もない青年農業者を対象とした農業経営体育成セミナー(以下セミナー)では、カリキュラムや受講者の交流を深める工夫により新規就農者の確保・定着を図っています。
セミナーでは、就農して間もない青年農業者(45歳以下)を対象に、農業経営者として必要な知識の習得を目的として、3年間の研修を実施しています。持続的な農業経営に向けて、土づくりや病害虫防除など基本的な知識の習得に加えて、農作業事故や災害への対処法を学ぶ機会も必要とされています。
普及活動の経過・結果や今後の課題についてはPDFをご確認ください。
千葉県指導農業士会千葉地区会(令和5年度現在、会員28名)は地域農業の振興や後継者育成の活動に取り組んでいます。令和2、3年度は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、例年と同様の地区活動を行うことはできませんでしたが、令和4年度から徐々に会員同士が連携・協力して地区活動を再開しました。農業事務所ではこの活動を支援し、青年農業者や新規就農者と指導農業士との交流を進め、担い手育成に努めました。
千葉県指導農業士会千葉地区会では自己の経営・技術を向上させるための研修会の開催や、新規就農者、農業経営体育成セミナー受講生、農業高校生等を対象に農業の担い手の育成を行ってきました。新型コロナウイルス感染症の収束を契機に地区活動を再開し、青年農業者と篤農家である指導農業士とが交流する機会を増やしました。
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若手女性農業者が次世代の重要な担い手として農業経営や地域農業に参加することを目的とし、知識の習得やキャリアプランの作成、女性農業者同士の交流を図る農業実践力向上研修を開催しました。研修を通して学んだ知識を自身の経営に活かすだけでなく、将来の目標を思い描き、その実現に向けてどう行動していくかを考える研修会となるよう企画しました。
若手女性農業者は結婚を機に就農する事例が多く、また家庭での役割が大きいため、農業に関する知識や技術等を得る機会が不足し、農業経営に主体的に参画しにくいという課題があります。また、身近に相談相手がおらず孤立してしまうのを防ぐため、若手女性農業者同士の交流の場が求められています。一方、女性農業者が独自の視点を発揮して経営発展や地域農業に貢献をしている事例は多くあり、そのような先輩女性農業者と若手女性農業者の交流も望まれています。
普及活動の経過・結果や今後の課題についてはPDFをご確認ください。
八千代市では、なしの土壌病害である白紋羽病により、定植後の苗木や若木が枯死する事例が多くみられます。そこで、若木の健全な育成を目指して、温水処理や微生物資材の施用による防除効果の確認と技術の普及に取り組みました。
これまでの白紋羽病対策は、農薬(フロンサイドSC)の土壌灌注が行われてきました。この農薬は残効期間が長く、白紋羽病の発病抑止効果が高いものの、1樹に対し、樹を中心として放射状に25~50か所に灌注する必要があり、労力がかかりました。費用も農薬代のみで1樹あたり1,000円程度と比較的高価であったことから、十分に実施できない農家が多くみられました。
そこで、実施に係る労力が比較的少なく、運転費用が安い(燃料代500円程度/1樹、機械代除く)温水処理による防除と、費用は高価であるが労力がかからない微生物資材(非病原性白紋羽病菌)の施用による防除について、八千代市において防除効果を調査しました。
普及活動の経過・結果や今後の課題についてはPDFをご確認ください。
水稲経営では、担い手への農地集積の加速から省力化の重要性が高まっています。育苗から移植時における省力化技術として疎植栽培や高密度播種苗移植栽培があり、いずれの技術も慣行栽培に比べて使用する苗箱数が少なくなるため、育苗資材や、育苗時及び移植に係る労働時間を削減することができます。また、二つの技術を組み合わせた密播疎植栽培は、さらに省力化を図ることができます。今年度から新たに密播疎植栽培に挑戦する生産者に対し、JA八千代市、農機メーカーと連携して技術導入を支援しました。
生産者は、5年前からプール育苗に取り組んでいましたが、耕作を頼まれる水田が年々増加しており、労働力も本人、妻、息子の3人と限られているため、春の作業をさらに省力化したいと考えていました。そのような中、市外で密播疎植栽培を取り入れている知人の話を聞いて、田植機の更新に伴い、本技術の導入を決意しました。八千代市では、これまで高密度播種苗移植栽培や疎植栽培はほとんど導入されておらず、地域での実績がありませんでした。そこで、省力化の効果や収量・品質を慣行栽培と比較するため、密播疎植栽培の試験ほを設置しました。
普及活動の経過・結果や今後の課題についてはPDFをご確認ください。
1.発刊によせて1(PDF:67.5KB)
2.生産力の強化と担い手育成による梨産地の維持2(PDF:370.6KB)
3.春夏にんじんのしみ腐病の防除3(PDF:157.9KB)
4.雇用者を活用した経営の発展を目指して4(PDF:190KB)
5.地域内耕畜連携の推進5(PDF:138.5KB)
6.秋冬にんじん産地の新たな担い手の育成6(PDF:206.7KB)
7.青年農業者の輪をつなげよう!7(PDF:203.3KB)
8.千葉地区女性ネットワークの活動支援8(PDF:268.8KB)
9.GAPを活用してより良い農業経営を目指そう9(PDF:197.5KB)
10.水稲の省力化技術の導入に向けて10(PDF:227.8KB)
11.厳しい情勢を生き抜くために11(PDF:2,291.7KB)
12.八千代市における稲WCSの生産拡大の支援12(PDF:253.8KB)
13.春夏にんじん産地の維持に向けて13(PDF:194.1KB)
14.水稲の品質向上に向けて14(PDF:235.7KB)
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