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更新日:令和6(2024)年4月26日
ページ番号:14475
このコーナーでは日ごろ皆様から電話やメールなどで寄せられることの多いご質問などと、そのお答えを掲載しています。
A 川や海、沼が汚れる原因として、生活系(住宅などから出る汚水)、産業系(工場などから出る汚水)及び面源系その他(山林や畑、市街地等から出る汚れ)があります。
東京湾、印旛沼、手賀沼に入る汚れの割合は下の円グラフのとおりです。
東京湾では生活系が、印旛沼・手賀沼では面源系その他が多くなっています。
画像をクリックすると拡大表示します(JPG:107.7KB)
CODは海や沼の水の汚れを表す指標です。
雨が降ると、それまで積もっていた汚れが洗い流されて沼や海に入ります。
A たとえば、
他にもいろいろな影響があるかもしれません。皆さんで考えてみてください。
A 川に入ってきた「汚れ」が川の底に沈んでヘドロになります。また、バクテリアが「汚れ」を食べて (分解して)水をきれいにしてくれますが、たくさん「汚れ」を食べてふえたバクテリアが死ぬと、 その死がいも沈んでヘドロになります。ヘドロは流れが遅いところにたまりやすいです。
A 水をきれいにするためには、
(1)「汚れ」を出さないようにする。
(2)水から「汚れ」を取り除いて、きれいにする。
という、2つのやり方があります。
このうち、(1)は皆さんの家庭でできることです。
家庭から出る「汚れ」を減らす秘訣です。
「しずくちゃんの冒険コーナー」を参考にしてください。→生活排水をきれいにしましょう
(2)は、下水道を造って汚れた水を処理場に集め、処理して川や海に流す方法です。
水道を造ると川はきれいになりますが、下水道を造るには大変なお金と時間がかかります。 下水道ができるまでは、少しでも水をきれいにするために 、(1)の対策をひとつでも多く実行していきたいものです。
A 川の汚れを表す指標としてはBODが、海、沼、湖の汚れを表す指標としてはCODが広く使われています。
BODは「生物化学的酸素消費量」といい、有機物等が微生物によって酸化、分解されるときに消費する 酸素の量を濃度で表した値をいいます。CODは「化学的酸素消費量」といい、酸化剤を加えて水中の有機物と 反応(酸化)させたときに消費する酸化剤の量に対応する酸素量を濃度で表した値をいいます。
また、閉鎖性水域の富栄養化をもたらす物質として窒素、りんも重要視されています。
これらの他にも、懸濁物質の量を表すSS、洗剤等の濃度の指標となる陰イオン界面活性剤等、必要に応じて各種の項目が水の汚れの指標として用いられています。
A 千葉県では68河川(121地点)、4湖沼(15地点)、東京湾(33地点)において毎月1~2回、 太平洋(9地点)において年4回の水質測定を行っています(令和5年度)。
他に、いくつかの河川、湖沼、海域で、通日調査として年1~2回、4~13回/日の採水調査を行っています。測定データは県環境生活部から年度ごとに「公共用水域水質測定結果」として公表されており、千葉県文書館、千葉県立中央図書館等で閲覧可能です。国立国会図書館にも所蔵されています。
A 旧水質保全研究所の報告書、年報は「研究報告・発表リスト」に掲載されているものを公表しています。
千葉県文書館、千葉県立中央図書館等で閲覧可能です。
A 水質の分析には多くの場合、いろいろな実験設備、器具が必要で、また、熟練した技術者が分析操作をするのでないと信頼できる結果が得られなかったり、時には危険なこともあります。しかし、身近な水のおおよその汚れ具合を調べるのなら、 いくつかの会社からセット、キットが市販されています。詳しくはメール等でお問い合わせください。
また、川にすむ生き物の種類を調べることによって水の汚れの程度を知ることもできます。
A 赤潮はプランクトンの大発生ですから、プランクトンが人体に有害かどうか、ということになります。
毒を持ったプランクトンはありますが、少なくとも東京湾では毒性プランクトンによる人体影響は報告されていません。マリンスポーツ等で少量の水を飲んでしまったような程度では、まず影響が出ることはないでしょう。
プランクトンを食べた貝類が毒化する現象も知られていますが、これも東京湾や千葉県近海では報告されていません。
青潮は無酸素水の湧昇です。水に溶けた酸素を利用している魚類等にとっては大変ですが、水としては酸素が少ないだけですから、人間にとっては問題ありません。青白く見えるのはイオウの粒子で、これも人体には無害です。青潮の時には海底近くの水が表層に上がってきているので、そこにたまっていた還元状態のイオウが硫化水素ガスとして大気中に出ています。
硫化水素は有毒ガスですので、一応、注意は必要ですが、青潮で発生する硫化水素ガスはごく少量で、人が吸って中毒症状を起こすようなことはほとんど考えられません。
以上、赤潮、青潮は人体に直接、有害ということはないと言ってよいでしょう。
しかし、海にはまだ未知の部分も多いので、絶対安全と言い切ることもできません。
A 水域へ排出される汚濁物質の排出源は、「点源」(point source)と「面源」(non-point source)とに大別されます。
「点源」は、一般家庭や事業場のように、排出場所が空間的に限定されている排出源、「面源」は、山林、農地、市街地等、空間的に広がりのある排出源のことで、「面源負荷」は、「面源」から排出される汚濁物質(量)です。
「面源負荷」は、正式には「非特定汚染源負荷」といいますが、簡単な「面源負荷」の方がよく使われています。また、「面源負荷」は、「自然系負荷」と呼ばれることもありますが、そのすべてが自然由来というわけではないので、適切な表現とは言えません。
面源負荷の排出源としては、降雨、大気からの乾性降下物、農地の肥料、土壌等が考えられ、主に降雨に伴って排出されます。汚濁負荷量をその都度実測によって把握するのは大変な労力を要しますので、実測調査等に基づいて「原単位」(面源負荷の場合は山林、農地、市街地等の土地利用区分ごとの単位面積あたり、単位時間あたりの平均的な排出負荷量)を設定し、「原単位×土地利用区分ごとの面積」によって排出負荷量を計算します。
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