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更新日:令和4(2022)年12月20日
ページ番号:14040
発表日:平成25年1月18日
千葉県環境生活部大気保全課
電話:043-223-3855
羽田空港D滑走路の供用(平成22年10月供用開始)による航空機騒音の実態を把握するため、県では、平成22年度から24年度にかけて調査を実施し、その結果がまとまりましたのでお知らせします。
D滑走路の供用前、及び供用後の冬季、夏季に各2回調査を実施した結果、住居専用地域における航空機騒音の環境基準「うるささ指数(WECPNL)70以下」を超える地点はありませんでしたが、供用前と比べて多くの地点で騒音が増加しており、調査全体を通してみると、特に千葉市、四街道市の調査地点では騒音発生回数が大幅に増加するとともに、うるささ指数の増加も顕著でした。
今後は、羽田空港に発着する航空機騒音をとりまく状況の変化を踏まえ、引き続き適切な騒音実態の把握を行っていく予定です。
D滑走路供用前及び供用後に騒音測定調査を実施し、供用前後における航空機騒音実態比較を行いました。
調査地点は、新たな飛行ルート付近で航空機騒音の発生が懸念された地域から、9市12地点を選定しました。
また、羽田空港では、北風時と南風時で飛行経路が大きく異なるため、供用後は、北風が多い冬季と南風が多い夏季に、それぞれ2回ずつ1週間の短期調査を実施しました。
羽田空港の飛行ルートは、風向によって大きく異なります。風向の季節変動を考慮して、夏季及び冬季に、それぞれ7日間連続で調査を行いました。
航空機騒音に係る環境基準の評価は、「うるささ指数:WECPNL(加重等価平均感覚騒音レベル)」という指標を用いて行います。
全調査地点について、住居専用地域の環境基準値「うるささ指数(70以下)」と比較した結果、基準値を超過した地点はありませんでした。
しかし、供用前の調査と比較すると、多くの地点で騒音発生回数及びうるささ指数の増加がみられ、特に市川市、白井市、千葉市及び四街道市ではうるささ指数が10ポイント以上増加した地点がありました。
また、調査結果を方面別にまとめると以下のとおりです。
市川・船橋方面は、離陸ルート及び南風悪天時の着陸ルートの影響を受ける地域です。発生頻度は少ないものの、南風悪天時には着陸機の騒音の影響が大きい地域です。
この地域では、24年度夏季調査期間中に南風悪天の状況が発生し、うるささ指数や騒音発生回数が大幅に増加した地点がありました。
また、天候により航空機騒音の発生回数には大きなばらつきが見られました。
白井方面は、南風時の着陸ルートの影響を受ける地域です。
この地域では、全ての調査期間で、騒音発生回数が1日当たり20回以下であり、うるささ指数も50以下でした。
千葉・四街道・市原方面は、主に南風時の着陸ルートの影響を受ける地域です。
この地域では、供用前調査に比べ、南風が多い夏季調査において、うるささ指数や騒音発生回数の増加が顕著でした。
また、冬季でも南風が吹くことがあるため、22年度冬季調査では、うるささ指数や騒音発生回数の増加が見られました。
木更津・君津・富津方面は、主に北風時の着陸ルートの影響を受ける地域です。
この地域では、供用前後の調査で、うるささ指数に大きな変化は見られませんでした。
なお、夏季でも北風が吹くことがあるため、君津市の調査地点では、全調査期間でうるささ指数が60を超過するなど、うるささ指数が比較的大きくなっています。
方面 | No. | 市町村 | 調査地点 | うるささ指数(WECPNL) | 1日当たりの騒音発生回数※ | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
供用前 | 冬季調査 | 夏季調査 | 供用前 | 冬季調査 | 夏季調査 | ||||||||
H22 | H23 | H23 | H24 | H22 | H23 | H23 | H24 | ||||||
市川・船橋 方面 |
1 | 市川市 | 大洲小学校/大洲幼稚園 | 33.4 | 44.4 | 45.6 | 53.8 | 55.6 | 1 | 7 | 10 | 17 | 76 |
2 | 市川市 | 市川南高等学校/信篤小学校 | 46.3 | 47.6 | 50.1 | 46.7 | 55.2 | 5 | 7 | 15 | 2 | 87 | |
3 | 船橋市 | 若松小学校 | 42.2 | 46.7 | 33.0 | 46.4 | 39.5 | 2 | 4 | 0 | 1 | 1 | |
白井方面 | 4 | 白井市 | 松戸市営白井聖地公園 | 32.2 | 49.3 | 42.9 | 46.8 | 49.8 | 2 | 20 | 6 | 14 | 20 |
千葉・四街道・市原方面 | 5 | 千葉市 | 川戸小学校 | 44.3 | 58.5 | 48.5 | 58.9 | 61.4 | 6 | 71 | 21 | 74 | 113 |
6 | 千葉市 | 千葉南高等学校 | 44.5 | 57.1 | 48.1 | 56.5 | 59.6 | 7 | 62 | 13 | 34 | 53 | |
7 | 千葉市 | 千葉大宮高等学校 | 44.4 | 56.5 | 50.7 | 58.3 | 59.9 | 20 | 62 | 28 | 74 | 116 | |
8 | 四街道市 | 四街道西中学校 | 44.7 | 54.0 | 45.7 | 56.1 | 57.4 | 7 | 32 | 9 | 50 | 63 | |
9 | 市原市 | 市津公民館 | 47.2 | 51.1 | 42.7 | 50.9 | 55.3 | 5 | 22 | 3 | 13 | 51 | |
木更津・君津・富津方面 | 10 | 木更津市 | 畔戸排水機場 | 58.8 | 61.2 | 58.7 | 57.9 | 59.9 | 96 | 129 | 68 | 45 | 133 |
11 | 君津市 | 市民文化ホール | 63.5 | 64.1 | 62.7 | 60.4 | 61.7 | 204 | 227 | 111 | 78 | 83 | |
12 | 富津市 | 金谷測定局 | 46.4 | 50.4 | 51.2 | 50.7 | 50.1 | 3 | 7 | 32 | 10 | 12 |
※「騒音発生回数」とは、周辺の音と比べ10dB以上大きい航空機からの騒音が発生した回数のことをいいます。
本調査結果のほか、国・県が常時監視のために設置している固定測定局の騒音データなどを加味した総合的な考察を行い、その結果は、国に対して本県の騒音軽減を求める際に活用します。
また、国による騒音軽減策の進展状況など羽田空港に発着する航空機騒音をとりまく状況の変化を踏まえ、引き続き適切な騒音実態の把握を行っていく予定です。
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