水道事業年報（令和5年度版）

千葉県営水道は、昭和9年の創設以来、安全かつ良質な水を安定してお客様にお届けすることを最大の使命とし、安定水源の確保、浄・給水場や水道管等の整備・更新、危機管理体制の充実等の取組を進め、今日では、県内11市300万人を超えるお客様に水道水を供給する大規模事業体にまで発展いたしました。

一方、近年の県営水道を取り巻く環境は、非常に厳しい状況にあり、人口減少などにより給水収益の増加が見込まれない中、頻発する自然災害や老朽化が進む水道施設の更新など、様々な課題に対応していく必要が生じています。

このため、千葉県営水道では、令和3年度から5年間を計画期間とする「千葉県営水道事業中期経営計画」において、3つの基本目標「『強靭』な水道の構築」「『安全』な水の供給」「お客様からの『信頼』の確保」を掲げ、計画的な事業の推進に取り組んでいます。

令和5年度には、老朽化が著しい旧栗山浄水場の浄水機能を移転するため、約8年にわたって整備を進めてきた「ちば野菊の里浄水場第2期施設」の本体工事が完了し、令和6年3月に給水を開始しました。既に稼働している第1期施設と合わせて、1日当たり24万6千立方メートルの浄水能力を有し、約60万人のお客様に水をお届けする県北西部の基幹浄水場になりました。

また、お客様サービス向上の取組として、ICTを活用した手続きのオンライン化等を進めており、令和6年1月には水道料金等口座振替申込のインターネットでの受付を開始しました。引き続き、お客様の更なる利便性向上を図るため、水道料金等をオンラインで確認できるお客様専用ページの、令和7年度の導入に向けて取り組んでいます。

千葉県営水道の基本理念は「いつでも、安全でおいしい水を安定して供給し、お客様が安心し、信頼を寄せる水道」です。この基本理念の実現に向け、職員が一丸となって関係機関と連携を図りながら取り組んでまいります。

この事業年報は、令和5年度における千葉県営水道の事業概要と関係資料を取りまとめたものであり、千葉県営水道への理解と関心を深めていただく一助として御活用いただければ幸いです。