水道事業年報（令和2年度版）

　千葉県営水道は、昭和9年に創設され、昭和11年から給水を開始して以来、県勢の発展に合わせ、数度の事業拡大を行ってまいりました。その結果、今日では県北西部を中心に11市、約300万人のお客様に水を供給する、給水人口全国第3位の大規模水道事業体にまで発展いたしました。

　近年の県営水道を取り巻く環境は大きく変貌しつつあり、頻発する自然災害、将来的な人口減少社会の到来、さらに施設や管路の更新需要の増大などもあり、様々な課題に対応していく必要があります。

　このような中で、千葉県営水道では平成28年度から令和2年度までの5年間の基本目標を定め、それを具体化した「千葉県営水道事業中期経営計画」を策定し、各種施策や事業の円滑な推進に取り組んでまいりました。

　本計画最終年度にあたる令和2年度は、ちば野菊の里浄水場（第2期）の令和5年度の稼働に向けて、薬品沈でん池など主要施設の工事を推進したほか、湾岸埋立地域を中心とした管路の耐震化や、上下水道料金徴収一元化（第2期）の実施などの業務改善に取り組みました。

　また、令和3年3月には、令和3年度から令和7年度までの5年間を計画期間とする新たな「千葉県営水道中期経営計画」を策定いたしました。本計画では、健全経営の確保に取り組みつつ、地震や台風などの自然災害の経験を踏まえるとともに、新型コロナウイルス感染症に対する危機管理の充実を図るなど、いつでも安全でおいしい水をお届けすることで、お客様からのさらなる信頼と安心を得られるように努めることとしています。

　千葉県営水道の基本理念は、「いつでも、安全でおいしい水を安定して供給し、お客様が安心し、信頼を寄せる水道」です。この基本理念の実現に向け、職員が一丸となって関係機関との連携を図りながら取り組んでいきます。

　この事業年報は、令和2年度における千葉県営水道の事業概要と関係資料を冊子に取りまとめたものであり、千葉県営水道への理解と関心を深めていただく一助としてご活用いただければ幸いです。