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ホーム > 環境・まちづくり > まちづくり > 都市計画・市街地整備 > 市街地整備・再開発 > 業務核都市 > 木更津業務核都市基本構想 > 2.業務核都市の整備の方針に関する事項(1)整備の基本的方向
更新日:令和5(2023)年6月20日
ページ番号:17524
自然と都市サービスを併せ持ち、アメニティにあふれた創造的環境を醸成しつつ、国内各地と世界に直結した人、もの、情報の交流を活発化させ、千葉南地域の中核であるとともに東京湾臨海部の要の業務核都市を目指す。
2020年には、人口約13万人となるものと見込む。この際、千葉南地域の中心としての役割に配慮し、就業人口6.5万人、従業人口6.5万人、就従比おおむね1.0になるものと見込む。
首都圏整備計画(平成13年10月)においては、木更津市について、平成9年に供用を開始した東京湾アクアラインや、既存の木更津港をいかし、商業、業務、研究開発等の機能の充実した広域的な連携・交流拠点として整備するとされており、国際物流機能の強化等を図るための木更津港における多目的国際ターミナル等の整備、良好な居住環境等の充実を図るためのかずさアクアシティ(金田地区)の整備、さらにかずさアカデミアパークにおける生物資源保存供給施設の整備を推進するとともに、かずさDNA研究所等をいかしたバイオ関連等の新産業の集積を図るとされている。
他方、千葉県が策定した千葉新産業三角構想(昭和58年6月)においては、上総新研究開発都市(かずさアカデミアパーク)構想について、木更津・君津地域が将来の交通の拠点として大きな発展の可能性を有すること及び緑豊かな自然の残されている上総丘陵地帯が自然と人間の共生による新たな生活様式に対応した都市づくりの場としての魅力を有することに着目し、技術立国の核形成、本県の技術・情報供給県への飛躍、地域産業への研究開発機能の提供、研究開発投資を活用した地域の振興を目的として、木更津・君津両市を母都市とする上総丘陵地域に民間研究所の集積を図り、幕張・成田とともに21世紀へ向けた新しい千葉県づくりを目指すこととされている。また、新世紀ちば5か年計画(平成13年度~平成17年度)では、木更津市を含むかずさ・臨海ゾーンを21世紀の首都圏の諸機能を分担する地域として、産業・生活・文化等多様な機能の集積を図り、県南部地域の中核的な都市の形成を目指すとしている。
本業務核都市は、自然と都市サービスを併せ持ち、アメニティにあふれ、世界をリードする研究開発機能を中心とし、首都圏の諸機能の再配置に寄与するとともに、国際交流機能・中枢的業務機能を担う千葉業務核都市及び国際的物流機能を担う成田・千葉ニュータウン業務核都市と有機的に連携することにより千葉自立都市圏の形成を図る。
人口は、122,768人(平成12年10月1日現在)であり、人口の増加率は、昭和60年から平成2年にかけて2.7%、平成2年から平成7年にかけて0.1%であったが、平成7年から平成12年にかけては▲0.6%とマイナスに転じている。就従比は昭和60年は0.89、平成2年は0.91、平成7年は0.92、平成12年は0.91とやや低く、産業・生活・文化等多様な機能の集積による職住近接の魅力ある就業の場が必要である。
木更津市の商業年間販売額(平成14年)は、卸売業で1,598億円、小売業で1,234億円となっており、千葉南地域の合計販売額のそれぞれ44%、28%を占めている。木更津市は商業中心都市として周辺から購買力を吸収しているが、千葉県全域に対する割合は、卸売業2.4%、小売業2.2%に過ぎず、商業機能の強化が必要である。また、千葉南地域における金融保険業の38%の事務所が集中し、当該地域の中心的地位を維持している。製品出荷額(平成14年)は、4,227億円で、地域の25%を占めている。今後、かずさアカデミアパーク地区が国際水準のバイオテクノロジー、エレクトロニクス等の分野における研究開発、研究開発型生産の拠点となることから、エレクトロニクス産業の集積した川崎市や重化学工業の集積した君津市、袖ケ浦市等と連携を図ることにより幅広い効果を生み出すとともに、千葉南地域を先導し、千葉自立都市圏形成の核となる業務核都市として、都市の有する知識・情報の集積を生かした新しい工業・サービス産業等の育成が必要である。
既に都市内で展開している諸機能は、東日本旅客鉄道木更津駅周辺に集中しており、市域の丘陵部、臨海部を生かした機能展開が求められている。これらの地域に諸機能を適正に配置することにより千葉南地域発展の核として機能する魅力ある市街地整備が求められている。
道路交通については、現在、一般国道16号が東京・千葉と結び、一般国道127号、409号、410号が南及び東へ伸び、周辺都市を結んでいる。また、高規格の広域幹線道路としては、東京湾アクアライン、東関東自動車道館山線(千葉~木更津間)により、千葉・成田及び川崎・横浜・東京等への利便性が著しく向上した。また、東京湾岸道路、首都圏中央連絡自動車道も木更津市を通過することが計画され、広域拠点性が強まる。このほか、木更津市内には、主要地方道が4路線、一般県道が11路線あり、市内の交通網を形成し周辺都市を結んでいるが、これらの道路体系は、木更津駅周辺の中心市街地に集中する構造となっており、中心市街地における交通混雑が激しくなっている。また、広域幹線道路の整備に対応した計画的な都市整備と道路整備が必要である。特に、かずさアカデミアパーク地区をはじめとする業務施設集積地区と各地区の円滑な交流が図られるよう道路網の整備が必要である。
鉄軌道に関しては、他の業務核都市等と円滑な連携が図られるよう東京都心部、千葉市等とを結ぶ交通輸送力の強化とともに、木更津業務核都市育成整備の効果が広く波及するよう周辺市町村への輸送力の強化が必要である。
東京都区部における諸機能の過度の集中を是正し、これらの機能の東京圏における適正な配置に資するため、木更津業務核都市においては、自然との調和、公共施設の整備等良好な職住環境の醸成に配慮しながら研究、工業、住宅、業務、物流等の機能の整備を図る。
(研究系)
かずさアカデミアパークにおいて研究開発機能の集積を図るとともに、これらの研究開発の過程で得られたデータ及び成果が応用研究や製品化につながるよう業務核都市内の有機的結合を図ることとする。
(工業系)
かずさアカデミアパークにおける研究開発の一環としてバイオ関連生産工業、東京湾アクアラインにより川崎側と連携を持つエレクトロニクス関連企業等の高付加価値生産工業、エコタウン事業に代表される環境関連産業の立地を図る。
(住宅系)
海・山・緑・温暖な気候等に象徴される房総の自然の中で高次の都市サービスを享受できる本業務核都市の特長を生かし、業務機能の配置との関連及び高齢化社会の進展や余暇時間の増大等によるライフスタイルの多様化などに対応した職住近接型のアメニティ豊かな居住環境を提供する。このため、かずさアカデミアパーク地区、木更津都心地区に新たに導入する機能及び既存の機能の充実に対応し、既存住宅地内では、居住水準の向上、土地の有効利用等の観点から建て替えによる住宅供給を促進する。また、新市街地の開発として土地区画整理事業等を推進するとともに、地区計画の策定、建築協定の締結等による居住環境の形成を誘導し、請西、小浜等において良好な住宅、宅地を供給する。
(業務系)
成田空港と羽田空港の中間点において複数の広域幹線道路の交差する交通利便性及び地価の相対的低廉性という特長を生かし、首都圏の諸機能の再配置に寄与する。特に房総半島の自然を背景に環境重視型企業の中枢管理機能等の導入を図る。
(物流系)
木更津港において、外貿物流機能の整備、充実を図るとともに、東関東自動車道館山線等の広域幹線道路の建設により成田空港・羽田空港と高速道路で1時間以内で結ばれる立地特性を生かし、インターチェンジ周辺地区に物流機能の導入を図る。
(複合市街地系)
金田地区において、業務、物流、商業、スポーツ・レクリエーション、流通、居住等の多様な機能を有する複合的市街地整備を図り、業務施設集積地区を補完し、かつ、連携を図りつつ特色ある機能に関する拠点の整備を行う。
業務施設集積地区を2地区配置する。一つは、木更津市かずさ鎌足、君津市かずさ小糸のかずさアカデミアパーク地区、一つは、木更津市中央、富士見等の木更津都心地区とする。
かずさアカデミアパーク地区は、国際的水準の研究開発機能拠点、人や情報の交流拠点として首都圏の諸機能の再配置に寄与する機能の一部を担う広域的受け皿とし、木更津都心地区は、木更津業務核都市の中心として商業、業務、文化、レクリエーション等の諸機能の集積を目指し、相互に機能の補完をしつつ業務施設の立地促進を図る。
東日本旅客鉄道内房線、久留里線及び既存のバス路線高倉線のほか、平成16年5月から運行を開始したかずさアカデミアパーク線の充実を図る。また、調査中のものを含めて5本の広域幹線道路が都市内で交差することをふまえ、諸機能を集積する効果がより広く波及するよう幹線道路へのアクセスの向上を図る。
人、物等の円滑な交流を図るため、東京都心部、首都圏整備計画に位置付けられた業務核都市及び県内主要都市等を結ぶ東関東自動車道館山線(木更津~富津間)、首都圏中央連絡自動車道等の道路網の整備を推進する。また、東京湾アクアラインの開通により、木更津駅と東京駅、品川駅、羽田空港、川崎駅及び横浜駅を結ぶ各線、かずさアカデミアパークを経由する鴨川東京線など高速バスが運行されており、今後、周辺地域を結ぶバス路線の整備と併せて、さらなる広域アクセスの向上を推進する。
東京、千葉、成田等の主要都市及び千葉南地域を結ぶ東日本旅客鉄道内房線、業務核都市内及び千葉南地域を結ぶ東日本旅客鉄道久留里線の強化を促進する。
木更津港南部地区において、大型岸壁を整備するなど外貿物流機能の拡充を図るとともに、地域住民と港湾の結び付きを深め、多様化する余暇需要に応えるため、木更津港吾妻地区において旅客船ふ頭の整備を図るとともに、港の特性を生かした親水空間及び海洋性陸レクリエーションの場の形成を図る。
他の業務核都市等との間に高速交通ネットワークの基盤を確保し、千葉自立都市圏及び首都圏の連携を強め、都市整備の効果を広く波及させるため、利用動向等を踏まえ、公共用ヘリポートの設置を検討する。
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