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更新日:令和5(2023)年11月21日

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千葉県育成びわ品種「希房」

種子なしビワ「希房」品種育成の経過

希房1

ビワは、消費者にとって種子(たね)の存在が目立つ代表的な果物です。
そこで、千葉県農林総合研究センターは、ブドウなどの果物に使われている三倍体利用技術を応用して、「種子なしビワ」の作出技術を1994年に開発しました。
この作出技術の開発と並行して、品質の優れた「種子なしビワ」専用品種の開発を目指し、本県の代表的な品種である「田中」を母親に、「長崎早生(わせ)」を父親としてかけ合わせ、三倍体品種の育成を1991年に始めました。
その後、特性調査を続け、200系統の中から優良な系統を選抜し、品種名を「希房」として、2003年9月に農林水産省に品種登録出願、2006年2月27日に品種登録(登録番号13767)され、世界初の種子なしビワが誕生しました。

「希房」の特性

【利用面】

希房2

写真:種子ありと種子なしの比較
*果心部に鉛筆大の空洞、果肉割合は90パーセントで、20パーセント増量

希房3

写真:種子ありと種子なしの比較
*果肉部の厚さは種子ありの2倍、「田中」「富房」より果肉が柔らかい

  • 「希房」の果重は、種子のあるハウス栽培用品種「富房(とみふさ)」よりやや軽いが、種子のない分だけ果肉が多く、食べる部分の果肉重は「富房」より重い。
  • 果皮色は橙黄色(とうおうしょく)であるが、やや赤みを帯びて美しい。
  • 糖度および酸度は「富房」と同等である。
  • 「富房」より多汁で、肉質が軟らかく、食味は「富房」と同じか上回る。

【生産面】

希房4

写真:長卵形、果面は赤みを帯びた橙黄色(平均果重70グラム)

希房5

写真:房状に着果させた果房

  • 安定生産が望めるハウス栽培に適している。
  • 収穫期は5月下旬からで、「富房」より1~2週間遅い。*産地では例年5月上旬から収穫となります。
  • 収量性は富房と同等の中程度である。

 

「希房」の果実品質(特性調査)(ハウス栽培:暖地園芸研究所)
品種 収穫 果重
(グラム)
果肉重
(グラム)
果形 果色 糖度 酸度 果肉硬度 商品果率
(パーセント)
希房(種子なし) 5月下旬 70 63 長卵 橙黄 11.5 0.2 85
富房(種子あり) 5月上旬 77 54 長卵 橙黄 11.6 0.2 90

「希房」の生産状況(2010年5月現在)

  • JA安房温室びわ組合「種子なしビワ部会」
  • 2007年9月27日設立、種子なしビワの苗木の導入者26名で組織
  • 「希房」栽培面積約60アール(苗木導入本数:約160本から換算・未成木を含む)

 

  • 「教えてちばの恵み」facebookページ

お問い合わせ

所属課室:農林水産部販売輸出戦略課販売促進室

電話番号:043-223-2889

ファックス番号:043-227-8307

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