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更新日:令和4(2022)年1月20日
ページ番号:8862
平成26年1月24日の朝方、東安房漁業協同組合の千倉中央市場から白子瀬戸の定置網で見慣れぬハタが揚がったので、見に来てほしいと当センターに連絡がありました。
市場に行ってみると、そこには約80cmほどの大きいヤイトハタが!
と、まるですぐにわかったような書きぶりですが、実は現場で見た時はヤイトハタかチャイロマルハタかで迷いました。
この2種はかなり似ており、ヤイトハタに特徴的な黒の斑点もあればところどころチャイロマルハタに特徴的な茶色っぽい斑点もあり判断が難しい魚です。
参考にした日本産魚類検索(東海大学出版会)によると、ヤイトハタは斑点が瞳孔より小さく、色は黒色。また、体に白いまだら模様があるそうです。チャイロマルハタは斑点のサイズは瞳孔より大きく、色は生きているときは赤褐色、死ぬと黒色に変わるそうです。
ただし、斑点のサイズは体の場所や成長段階で変化していくことや、魚はストレス状態や生息環境などにより、斑点・斑紋の色合いが変化することもあるため、それだけでは判断できません。しかし、今回は両種の決定的な違いである白いまだら模様があるため、本種をヤイトハタと同定しました。
市場の方が初めて見たというように、このヤイトハタは上記の図鑑によると和歌山県以南を生息域とする、南方系のハタです。最近では、相模湾の小田原付近でも大型のヤイトハタが水揚げされた例があるので(号外株式会社小田原魚市場2012年12月20日の記事)、南から遥々千葉県までやってきたものと考えられます。
ヤイトハタは沖縄では「アーラミーバイ」と呼ばれ、高級魚として養殖やブランド化も行われており大変美味しい魚と言われています。
また、変わった魚介類を見ることがあれば皆様に紹介していきたいと思います。
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