羽田再拡張後の運用方法の改善方策(平成23年11月)
趣旨
平成22年10月21日、羽田空港のD滑走路が供用となり、羽田空港の飛行ルートは大きく変更となりました。
県及び関係市町は、その後の羽田空港の運用状況を確認してきましたが一部想定と異なる運用が行われていること、多くの県民の方々から羽田空港の運用に関し御意見をいただいていること、また、今後更なる発着容量の拡大が予定されていることなどを鑑み、平成23年2月16日、国土交通省に対し申入れを行いました。
こうした申入れなどを踏まえ、平成23年11月16日に開催した「羽田再拡張事業に関する県・市町村連絡協議会」において、「富津沖海上ルートの運用改善」と「南風好天時の着陸ルート見直し」について、国土交通省から説明を受けました。
今後も、本県の騒音影響の軽減が図られるよう、国土交通省に対する運用方法の改善要請を続けてまいります。
国土交通省からの説明事項(平成23年11月16日)
1富津沖海上ルートの運用について
再拡張後の運用状況
- 騒音軽減策として、北風好天時に、「富津沖海上ルート」による運用を実施することとし、北風好天時の運用比率を25%と想定。
- この「富津沖海上ルート」は、パイロットが地上の目標物を確認しながら飛行する方式。我が国初めての飛行方式であり、パイロットの慣れが特に必要である。
- 再拡張後の運用では、地上目標物を探すことに不慣れであること等も影響して、当初想定比率(25%)を下回る使用頻度であった。
- また、日没以降の運用については、東京湾内を航行する船舶の灯火等により、東京湾内の地上目標物の視認が困難であり、実施できていない。
対応方策
- 平成23年8月25日から、運用比率を向上させる方策として以下2点を実施し、日没前の「富津沖海上ルート」の運用比率向上を図っている。
- 富津沖海上ルートを飛行する着陸機同士の間隔ばらつきを抑制するため、通過速度を指定
- 管制官・パイロット双方の負荷軽減のため、管制方式を改正(他航空機の視認要件の見直し)
- 日没後の方策については、速やかに改善を図ることができるよう、引き続き検討を進めている。
2南風好天時の着陸ルートの見直し
再拡張後の運用状況
- 再拡張後の運用では、当初の想定よりも、着陸機の飛行に関する微調整の必要がなく、あらかじめ指定された標準着陸ルートでの飛行が主となり、一部地域に飛行ルートの偏りが見られる。
対応方策
- 着陸ルートの一部地域上空への集中回避については、将来の管制技術等の進展に合わせ、長期的課題として検討する。
- 実運用上の検証、及び、関係自治体からの意見を踏まえ、騒音影響が特に顕著な着陸ルートが交差する箇所(千葉市内)について、安全を確保したうえで、飛行方式に関する基準上、可能な限り市街地上空を回避するよう着陸ルートを見直し、当該エリア全体における騒音影響の軽減を図る。
参考資料
南風好天時の着陸ルート見直しに関する国土交通省からの情報提供(平成23年11月29日)
平成23年11月16日に開催した「羽田再拡張事業に関する県・市町村連絡協議会」において説明があった着陸ルートの見直しについて、11月29日、詳細な飛行ルート等に関する情報提供がありました。
1変更される南風好天時の着陸ルートの詳細について
南風好天時・標準の着陸ルート【新旧対照図】(PDF:184KB)
- このルート図は、国土交通省から示された経路図に、県・千葉市により、鉄道・道路図・縮尺等の参考情報を加えたものです。
- 航空機の特性上、旋回部分については、現状と同様に経路よりやや内側を飛行します。
- 状況によって、レーダー誘導等により経路を外れて飛行する場合があります。
2新ルートでの運用開始日
平成24年2月9日
参考資料
- 再拡張後の飛行ルート(国土交通省から再拡張前に示された飛行ルートイメージ図(一部ホームページ用に修正))
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