ここから本文です。
千葉県議会 > 本会議・委員会 > 常任委員会 > 県内調査報告/県外調査報告 > 令和5年6月定例会農林水産常任委員会県内調査報告書
更新日:令和5(2023)年7月25日
ページ番号:600271
令和5年7月6日
千葉県議会議長伊藤昌弘 様
農林水産常任委員長小路正和
本委員会が所管事務調査のため、県内調査を実施したところ、その概要は下記のとおりでした。
記
(1)日時:令和5年7月6日(木曜日)13時20分から13時50分
(2)調査項目:漁船の安全操業の確保と操業効率化の支援について
(3)経過
水産情報通信センターに到着後、同センターからあいさつがあり、センター内を視察しつつ、説明を受けた。
(4)概要説明
水産情報通信センターは、御宿町の高台に位置し、漁船の安全確保や操業の効率化への支援を目的に、平成4年4月に開設した県営漁業無線局である。
本センターの通信課では、沿岸から沖合海域で操業する漁船を対象に操業の安全確保と効率化を図るため、県内にある銚子ほかの民営漁業無線局と連携し、24時間体制で短波・中短波・超短波により指導通信・漁業通信・公衆通信を行っている。
まず、気象庁、海上保安庁、防衛省、水産庁、JAXA、消防、警察などからの様々な情報を安全確保のため漁業関係者に提供している。情報伝達の一例として、超短波の無線機を使用した、全国瞬時警報システム(Jアラート)による緊急情報の伝達がある。ミサイル発射の場合はまず、迅速かつ正確な情報の提供を行い、その後の安否確認までを行っている。
また、当センターで収集した情報を水産研究センターの研究に役立てるといったことも行っている。
平成23年3月11日に発生した東日本大震災では、地震と津波によって電話回線が不通となり孤立した釜石漁業無線局からの被災情報や救助要請を数時間にわたり受信し、その内容を岩手県庁へ中継した。この功績が認められ、全国漁業無線協会及び中央非常通信協議会から表彰された。
そのほか、モールス信号も通常あまり使わないが、非常通信として使用する可能性があるので訓練を行っている。以上のように漁業だけではなく災害にも関わる仕事も行っている。
次に情報課では、効率的な漁業に必要となる情報の作成・提供業務を担っている。漁業者が安全に効率良く操業できるように、気象情報や水揚げ情報、海の情報などを関係者から収集し、ホームページ、FAX、メールなどで提供している。
(5)主な質疑応答
問:漁業の効率化というと、魚群の情報なども扱っているのか。
答:魚群そのものの情報ではないが、魚群の位置を判断するために有益な黒潮の位置、水温などの情報は扱っている。
問:水温図はどうやって作成しているのか。
答:衛星などから収集したデータを基に民間企業と連携して作成している。
問:カツオやマグロの市況の情報とはどこからの情報なのか。どのような情報なのか。
答:漁協から提供されたデータを処理し、漁業関係者に提供している。内容は、キロ当たりの値段等である。
(1)日時:令和5年7月6日(木曜日)14時25分から14時45分
(2)調査項目:漁船の安全操業の確保と操業効率化の支援について
(3)経過
勝浦水産事務所に到着後、同所からあいさつがあり、漁業取締船「ふさかぜ」を視察しつつ、説明を受けた。
(4)概要説明
国は資源管理のために漁業法の改正を行い、違法操業や密漁の罰則等の強化を図っている。違法操業での取締りや沿岸での密漁監視体制の強化に向けて漁業取締船「ふさかぜ」が非常に重要な役割を果たしている。
千葉県の漁業取締船「ふさかぜ」は、全長が42.7メートル、総トン数が145トンになる。横を見るとCB1-1と書かれているのは、漁船の登録番号といい、漁船法に基づいて、県内の漁船は県知事が備える漁船原簿に登録をしなければならないというルールになっている。CBは、千葉ナンバー、例えば東京はTK、神奈川はKNとなっている。CB1の1は船のトン数が100トン以上ということである。また、CB1-1の最後の1は千葉県の1番目の船という意味で、勝浦水産事務所管内、概ね700隻の漁船が登録されていて、同じようにCBの番号を使っている。
「ふさかぜ」の運行は昼前に出航して翌日の朝帰ってくる、夜勤が通常のスタイルになっている。これは対象としているまき網や底びき等の漁船が夜間に操業するため、それを監視するために夜勤を行い、乗組員が交代制で勤務している。海上パトロールを行いながら一晩中走っているようなイメージである。また、漁業許可等で定められている操業の区域や操業の時間等がきちんと守られているかを監視している。なお、年間の運行は100日程度になる。
「ふさかぜ」は様々な装備があるが、より広範囲の漁船がどこにいるか見られるような多機能のレーダーや赤外線の監視カメラ、高性能の探照灯が搭載されている。定員は、船長1名、機関長1名、通信長1名、航海士1名、機関士1名、船員2名の計7名で運行している。船員以外の船長以下5名は、海技士と呼ばれており、国の資格を持って運航している。
平成10年度に作られて、今年船齢が25年になり老朽化が進む一方である。ニーズに対応して、取締りの強化や長寿命化を図り、新しい取締船「ふさかぜ」の建造を着手しており、来月の竣工を見込んでいる。新船の特徴は、監視体制の強化として、例えば1,700メートルぐらい遠くまでしっかり音が聞こえる長距離音響発生装置を備え、また近赤外線の監視カメラ等を新たに搭載する。また機関室は非常に湿気がこもるため、湿気の除去装置や労働環境の改善として、機関室は高温や騒音が非常に厳しいため、機関室の機器類を遠隔操作できる機関の監視システム等を設置して、安全に運行したいと考えている。なお、8月の下旬に千葉市内において竣工式や、県民を対象とした一般公開を開催予定であり、委員の皆様にもご参加していただく方向で現在検討を進めている。
(5)主な質疑応答
問:新船の「ふさかぜ」が竣工した後は、現在の「ふさかぜ」は廃船になるのか。
答:売却する予定であり、現在手続き中である。
問:売却先はどのようなところになるのか。
答:過去の例では、明確な売却先は承知していないが「ロシア」や「フィリピン」に売却された例があると聞いている。
問:人員体制としては1班体制で勤務しているのか。
答:2班に分けて交代制で行っている。
(1)日時:令和5年7月6日(木曜日)14時50分から15時15分
(2)調査項目:水産資源の維持・増大のための栽培漁業の推進について
(3)経過
水産総合研究センター種苗生産研究所勝浦生産開発室に到着後、同所からあいさつがあり、研究所内を視察しつつ、説明を受けた。
(4)概要説明
勝浦生産開発室は、昭和57年4月に開設され、開設当初は独立した組織であったが試験研究などを重点的かつ効率的に行っていくために、平成17年の4 月に水産総合研究センターに統合され、かつての東京湾栽培漁業センター、現在の富津生産開発室と合わせ、種苗生産研究所として現在に至っている。勝浦生産開発室の主な業務は、放流用のマダイとアユの種苗生産及び配付になる。このうちマダイは、県の栽培漁業基本計画に基づいて、公益財団法人千葉県水産振興公社に生産した種苗を配付している。
(5)主な質疑応答
問:マダイ親魚棟ではどんな餌を与えているのか。
答:配合飼料やイワシを与えている。産卵が近づくとイワシの代わりにオキアミを与えている。
問:マダイ・アユ棟内の全ての水槽を使ってマダイを飼育しているのか。
答:生まれた順番や大きさごとに水槽を分けたりするので、全てのマダイ水槽を使って飼育している。
職名 |
氏名 |
会派 |
---|---|---|
委員長 | 小路正和 |
自民党 |
副委員長 | 坂下しげき | 自民党 |
委員 | 酒井茂英 | 自民党 |
委員 | 木下敬二 | 自民党 |
委員 | 實川 隆 | 自民党 |
委員 | 安藤じゅん子 | 立憲民 |
委員 | 田村耕作 | 公明党 |
委員 | 谷田川充丈 | 千政団 |
委員 | 西尾憲一 | 平和党 |
委員 | 折本たつのり | 有 志 |
委員 |
西ケ谷正士 | 無所属 |
所属・職名 |
氏名 |
備考 |
---|---|---|
農林水産部長 |
前田敏也 |
- |
農林水産部水産局長 | 篠原克二郎 | - |
農林水産部農林水産政策課長 | 室田秀明 | - |
農林水産部水産局水産課長 | 石黒宏昭 | - |
農林水産部水産局漁業資源課長 | 宮嶋義行 | - |
総合企画部政策企画課副課長 | 嶋田善康 | 議事課主幹(併任) |
議会事務局総務課班長 | 大澤和巳 |
- |
議会事務局政務調査課副主査 | 森 祐樹 | - |
場所 |
着 |
発 |
備考 |
---|---|---|---|
県議会 | - | 11時10分 | - |
千葉県水産情報通信センター | 13時20分 | 13時50分 | 調査 |
勝浦水産事務所漁業取締船ふさかぜ | 14時25分 | 14時45分 | 調査 |
水産総合研究センター種苗生産研究所勝浦生産開発室 | 14時50分 | 15時15分 | 調査 |
県議会 | 17時50分 |
- | - |
お問い合わせ
・議員個人あてのメール、ご意見、ご質問はお受けできません。
・請願・陳情はこのフォームからはお受けできません。「ご案内・情報」から「請願・陳情」のページをご確認ください。
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください
最近閲覧したページ 機能の説明