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ホーム > 教育・文化・スポーツ > 歴史・文化 > 文化施設 > 美術館・博物館 > 県立美術館・博物館のイベント・展示情報 > 千葉県立中央博物館分館海の博物館「ヤドカリの『宿』を作る新種のイソギンチャク-深海の驚くべき共生関係」(東京大学・三重大学発表)について
更新日:令和4(2022)年4月26日
ページ番号:510814
発表日:令和4年4月26日
千葉県立中央博物館分館海の博物館
県立中央博物館分館海の博物館の柳研介(やなぎけんすけ)主任上席研究員が一員となっている研究グループは、三重県熊野灘沖などで採集されたイソギンチャクが、世界で5種目、日本近海では初の発見となるキンカライソギンチャク属の新種であることを突き止めました。
このイソギンチャクは、ヤドカリの棲む貝殻の上で暮らし、自身の分泌物により貝殻構造を増大させます。柔らかいイソギンチャクによる「ヤドカリの貝殻」形成は大変興味深い現象であり、深海での共生関係の進化を理解する上で、貴重な研究材料となることが期待されます。
この成果は、2022年4月25日付(米国時間)の国際学術雑誌 Biological Bulletin誌で公開されました。
吉川 晟弘(よしかわあきひろ)(東京大学 大気海洋研究所附属国際沿岸海洋研究センター 特任研究員)
泉 貴人(いずみたかと)(研究当時:琉球大学 理学部海洋自然科学科生物系 日本学術振興会特別研究員PD/現:福山大学生命工学部 海洋自然科学科 講師)
森滝 丈也(もりたきたけや)(鳥羽水族館 飼育研究部 学芸員)
木村 妙子(きむらたえこ)(三重大学 大学院生物資源学研究科 教授)
柳 研介(やなぎけんすけ)(千葉県立中央博物館 分館海の博物館 主任上席研究員)
掲載誌 Biological Bulletin(国際学術雑誌)
論文タイトルCarcinoecium-forming sea anemone Stylobates calcifer sp. nov. (Cnidaria, Actiniaria, Actiniidae) from the Japanese deep-sea floor: a taxonomical description with its ecological observations
研究材料となった本種の形態学的観察(外部形態、刺胞及び組織学的解析の一部)を行い、分類学的検討と当該部分の論文原稿の執筆・推敲、及び研究全体の指導を行いました。
発表内容の詳細・本件に関する問い合わせ先は、東京大学・三重大学発表資料をご確認ください。